新幹線を使い離島で水揚げされた「寿司ネタ」を即日配送、ロットをまとめ採算ラインに
物流の「2024年問題」を控え日本各地で新幹線を使った輸送が脚光を浴びる中、九州新幹線を使った新たな輸送システムが構築されました。運ばれるのは、鹿児島県の離島でその日に水揚げされた魚です。
鹿児島の離島で水揚げされた刺身が当日に福岡市の寿司店へ
RKB本田奈也花「目の前にあるのはキビナゴの刺身です。鮮度が自慢ということですので早速いただきたいと思います」
試食会で提供された「キビナゴ」。鹿児島県薩摩川内市の離島「甑島」で20日朝に水揚げされたものです。「キビナゴ」はフェリーでの輸送を経て「川内駅」から九州新幹線に載せられました。この列車は、その後博多駅に到着。キビナゴは福岡市内の寿司店に配送されていきました。
“超速鮮魚”即日配送システムを福岡にも導入
九州新幹線を使った新たな輸送システムを構築したのは、東京の水産物販売会社・羽田市場。全国で水揚げされた魚介類を飛行機や新幹線などを使った独自の流通ルートで東京に集め、その日のうちに首都圏の飲食店に届けるシステムを構築した会社です。この“超速鮮魚”と呼ばれる即日配送システムが福岡でも導入されることになりました。気になるのは飛行機や新幹線を使うことによる輸送コスト。新鮮だけど高いということにはならないのでしょうか?
羽田市場・野本良平社長「飛行機新幹線とかその物流手段もとりあえず空で一番早いもの、陸で一番早いみたいなそれでつないいでくる。飛行機で運んだからすごく高いんでしょって言われるんですけど、ロットがまとまれば航空運賃も安くなります」
早出しの見返りに漁師に“割り増し”対価
羽田市場は、自社のシステムが漁業者と消費者ともにメリットがあると話します。
野本社長「その新幹線に載せるためその飛行機に載せるために漁業者に、例えば2~3時間海に早く出てもらって早く帰ってきてもらうというようなこともやっています。その分漁師さんにも対価として魚の代金を少し高くうちが買い取り、お客様にもその中間流通を通さないと分、安く提供できる。取れたてのキビナゴって骨まで柔らかいんで、骨ごと食べるんです漁師は。頭と内臓だけとって。それが絶対美味しいんで」
羽田市場は、キビナゴの刺身をフランチャイズ展開する福岡市博多区の寿司店2店舗でハーフサイズ1150円から提供するほか(今月30日~)、福岡市内の飲食店などにも販売することにしています。
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