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夜が更けるほどに活気づく、ナチュラルワイン好きのユートピア

UMAGA

コロナ禍以降、福岡の飲食業界にも大きな変化がありました。以前のように夜遅くまで飲み歩く人が少なくなり、そうした生活様式の変化に合わせるかたちで深夜営業をする店が減少。宵っぱりにとっては難儀な時代になりました。そんな中、毎晩深夜3時まで営業しているナチュラルワインバーが「魔灯路場amber(まほろばアンバー)」。"まほろば"とは、古語で「素晴らしい場所」という意味で、ナチュラルワイン好きにとってここは、まさにユートピアのような存在です。

場所は以前UMAGAでも紹介した「大手門商店街」筋のお城側。実はこの通り、ナチュラルワイン好きには良く知られたエリアで、焼鳥の「鳥次」、水炊きの「橙」、蕎麦の「出谷右衛門」、立ち飲み酒場の「サークル」といった多彩な店でナチュラルワインが飲めるのです。その中でも「魔灯路場amber」は、ラスボス的な存在。2軒目、3軒目に利用する客も多く毎晩深夜まで賑わっています。

魔灯路場_オーナー

オーナーの長谷川弥来(みらい)さんは東京の出身で、20代前半に福岡の飲み歩き文化に憧れ、友人の伝手をたどってふらりと福岡にやってきたそうです。最初は2~3年のつもりだったといいますが、飲食店で働くうちにどっぷりと福岡にハマります。レストランやワインバー勤務を経てソムリエの資格を取り、「ユメキチワイン」勤務時代にナチュラルワインの魅力にとりつかれ、2016年に「魔灯路場amber」を開店しました。また、「ユメキチワイン」も前オーナーから経営を引き継ぎ、現在は2店舗を運営しています。

魔灯路場_ワイン1

福岡に数あるナチュラルワインバーの中でも、特筆すべきはその品揃えの豊富さです。全国の酒屋から仕入れて店内のセラーにストックされたワインはおよそ1,200本! このコレクションを目当てに、福岡のみならず全国からナチュラルワイン好きが訪れます。
まず1杯目に注文したのは、イタリアの造り手「ラ・カステッラーダ」のオレンジワイン。ソーヴィニヨンブランを使った2012年のヴィンテージで、通常のフルボトルではなくあえてマグナムボトルを仕入れているのは、抜栓後まろやかになる風味の変化を楽しむためです。

魔灯路場_ワイン1_2

1口目、2口目でワイン本来の香りと味わいを確かめた後は、「チーズの盛り合わせ」(1,500円)とのマリアージュを楽しむことに。チーズの塩味がワインの甘味をより際だたせて、リッチな風味が口中に広がります。

魔灯路場_ワイン2

2杯目には長谷川さんイチオシという、陶器のボトルに入ったドイツ「ショヤマン」のロゼを注文しました。美しいバラ色の液体はピノノワールを主体にメルローを加えたバランスの良い飲み口で、やさしい香りと酸味があります。アルコール度数も12%と軽めで、グイグイ飲めそうです。

魔灯路場_パスタ

料理のメニューは用意されていませんが、隠れた人気メニューが長谷川さんお手製のパスタです。写真の「トマトと挽肉のパスタ」(1,300円)は、ゴロッとした挽肉にフレッシュなトマトとハーブを合わせたソースがパスタによく絡み、ワインとの相性も最高。夜中に小腹が空いた時には、やっぱり炭水化物が最強です。

魔灯路場amber店内

アンティークの家具が置かれた店内は、10席のロングカウンターにテーブルが2卓。深夜に1人からカップル、グループまで対応してくれる貴重な一軒でもあります。

魔灯路場amber(まほろばアンバー)
福岡市中央区大手門1-8-15ロマンビル1F
092-286-8672

店舗名:魔灯路場amber(まほろばアンバー)
ジャンル:ワインダイニング・ワインバー
住所:福岡市中央区大手門1-8-15ロマンビル1F
電話番号:092-286-8672
営業時間:20:00~入店翌3:00
定休日:不定
席数:カウンター10席、テーブル8席
個室:なし
メニュー:チャージ500円、グラスワイン1,100円~、トマトと挽肉のパスタ1,300円、チーズ盛り合わせ1,500円
URL:https://www.instagram.com/mahoroba_amber/

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この記事を書いたひと

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