"CASTILLO"(カスティーヨ)とは、スペイン語で「城」の意味。長年スペイン料理を研鑽してきたオーナーシェフの城章洋さんが、自らの名を冠してオープンしたレストランが「EL CASTILLO(エル・カスティーヨ)」です。
城さんは大阪の調理師専門学校を卒業後、関西のフランス料理店で修業、副料理長まで務めた後、スペイン料理の名店として全国に知られる大阪「エル・ポニエンテ」の小西由企夫シェフに師事。その薫陶を受けて故郷の熊本で2010年スペイン料理店「エル・カスティーヨ」を開業し、2020年に福岡・春吉に移転オープンしました。
場所は春吉大通りから少し西側に入った横丁にあり、店頭にはためくスペイン国旗が目印です。縦に細長い店内は、オープンキッチン前のカウンターをメインにしたこぢんまりとした造り。天井近くにテレビのモニターが据えられているのも、本場スペインのバルそのものの雰囲気です。
※店舗より提供
店の雰囲気だけでなく、提供している料理もスペインの家庭や食堂で日常的に食べられているものばかり。スペインの惣菜・タパスをはじめとする多彩な料理が揃っています。最初に注文したのは「海老のアヒージョ」(1,100円)で、オリーブオイルで煮込まれたアツアツの海老を、冷えた白ワインとともにいただきました。
次はこの店の名物である、カウンター中央に鎮座するスペイン産の生ハム「ハモン」です。本場スペインでは生ハムをカットする専門職人を"コルタドール"といい、城さんは2018年に日本で行われたコルタドール競技会で準優勝に輝いた熟練の職人。2023年に(一社)日本生ハム協会認定「生ハムエキスパート」を九州で唯一取得し、その手から切り出される本場直送の生ハムはまさに絶品です。
豚のもも肉を塩漬けにして加熱処理をせずに熟成させたハモンには、豚の品種や熟成期間によって数種類のグレードがあります。今回は希少なイベリコ豚を使った最高級品の「ハモンイベリコ・デ・ベジョータ」と、白豚を使った「ハモンセラーノ」の2種盛り合わせ(4,400円)を注文しました。芳醇な薫りと深いコクのあるイベリコとあっさりとした風味のセラーノそれぞれの持ち味が、赤ワインと絶妙なマリアージュを醸し出してくれます。
※店舗より提供
メインにはスペインの首都・マドリッドの郷土料理で、牛モツとヒヨコ豆を煮込んだ「カジョス」(1,650円)を注文しました。城さんによると「スペイン料理は見た目は地味ですが、素材を活かした調理法が特徴です」というように、牛モツを丁寧に下処理してじっくりと煮込んだ滋味深い一皿。お腹の底から、ほっこりとするような味わいでした。
※店舗より提供
グランドメニューには多彩なタパスをはじめ、スープやアヒージョ、チョリソ、バスクチーズケーキなどお馴染みのスペイン料理が並び、手書きのホワイトボードには、季節の食材を使ったおすすめ料理が書かれています。どれも現地の家庭料理や郷土料理を忠実に再現したもので、福岡にいながらして本場のスペイン料理を味わうことができますよ。
ジャンル:各国料理
住所:福岡市中央区春吉2丁目9-1ファロ・ディ・ハルヨシⅡ-1f
電話番号:092-753-7311
営業時間:17:00~OS22:30(土日は12:00~、祝日は15:00~)
定休日:不定
席数:カウンター10席、テーブル4席
個室:なし
メニュー:タパス363円、ソパデアホ880円、海老のアヒージョ1,100円、砂肝のコンフィ880円、カジョス1,650円、生ハム2,000円~、ポテトフライ550円、バスクチーズケーキ990円
URL:https://elcastillo.jp
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