三井広報委員会
過去には後継者育成、異業種との協働などに取り組む職人や業界関係者が受賞
三井グループ24社で構成する三井広報委員会は、第5回「三井ゴールデン匠賞」の応募受付を、2023年12月15日(金)より開始いたします。
本賞は、日本の伝統工芸の持続・発展に貢献する業界関係者・団体を表彰するものです。賞の開催にあたり、日本の伝統工芸の有識者と、文化や業種を異にする世界で活躍する多様な方々からの共感と協力をいただいております。
伝統工芸界には、後継者不足など課題がある中、日本の伝統を継承しながら未来につながるものづくりに真摯に取り組み、さらに発展させている伝統工芸の担い手がいます。本賞は、こうした取り組みの担い手に称賛が集まる機会を作り、日本の伝統を次世代につなぐ取り組みを応援しています。このため、本賞は伝統工芸品の職人はもとより、器具・素材の開発や、経営・流通に関わる方など、伝統工芸界を支える幅広い個人や団体を応募対象としています。
日本の伝統文化の継承・発展、また国内外への情報発信の重要性が高まる昨今、第5回「三井ゴールデン匠賞」におきましても、伝統工芸の素晴らしさを広く伝える機会の創出に寄与して参ります。
第5回「三井ゴールデン匠賞」 概要
【応募資格】
伝統工芸の職務に従事している個人または団体で日本在住の方 (国籍は問いません)
*伝統工芸作品および伝統工芸に関わる器具や素材などの開発活動についても応募対象となります。
*プロデューサー、ディレクターと作家との協同、または異業種を含む団体なども応募可能です。
*過去に応募されて、三井ゴールデン匠賞を受賞されなかった取り組みについては、改めてご応募いただけます。
*無形財や食品、生物については応募の対象外とさせていただきます。
*入選の方には、応募される取り組みを象徴する作品1点を期日内に指定する宛先に発送いただきます。
(お送りいただいた作品は、二次審査および贈賞式で使用させていただく予定です)
*応募される取り組みを表す作品は、一辺の長さが2mを超えないようにしてください。
*応募資格につきましては、「三井ゴールデン匠賞」公式Webサイト「よくある質問」も併せてご参照ください。
[ https://mgt.mitsuipr.com/about/qa.html ]
【応募方法】
「三井ゴールデン匠賞」公式Webサイトより専用の応募用紙をダウンロードいただき、必要事項を記入の上、
作品写真と応募者写真を添えて、下記事務局宛てに郵送もしくはメールにてご送付ください。
(推薦も受け付けております。詳細は応募用紙をご確認ください)
[公式Webサイト]
https://mgt.mitsuipr.com/
[郵 送]
〒134-0086 東京都江戸川区臨海町3-6-4 ヒューリック葛西臨海ビル507
株式会社ハート・アンド・アート内 「三井ゴールデン匠賞」事務局
TEL:03-6457-0960(平日9:00~17:00)
[Email]
mgt@mitsuipr.com
【審査ポイント】
「技術・技能」、「創造性」、「持続性」。その視点から未来につながる取り組みを評価します。
【スケジュール】
応募受付期間 2023年12月15日(金)~2024年2月29日(木)必着
入選者発表 2024年7月予定
受賞者発表 2024年10月予定
贈賞式 2025年1月下旬予定
※今後の状況により、企画が変更、中止になる場合があります。最新のお知らせは随時、
公式Webサイトで配信いたします。ご応募に際しては、必ず公式Webサイトで最新の情報をご確認ください。
【審査員】
*審査員長
外舘 和子
(工芸評論家 多摩美術大学教授)
小林 祐子
(三井記念美術館 学芸課長)
河井 隆徳
(一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会 常務理事)
戸田 敏夫
(日本伝統工芸士会 会長)
千 宗屋
(武者小路千家家元後嗣)
【第4回「三井ゴールデン匠賞」受賞者 講評】
■烏城紬保存会(うじょうつむぎほぞんかい)
代表:須本 雅子(すもと まさこ)
烏城紬/岡山県 ※団体として応募
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
須本氏が中心となって始まった烏城紬の技術保存、継承への活動が今では大きく広がり、講座卒業生の中には県展で入選する者も。積極的に保存会会員が須本氏とともにイベントに参加し、商品についての評価や好まれる柄などの研究、マーケティングを重ねてきた。その継続した努力が評価され、第3回(ファイナリスト)に続いて、今回はゴールデン匠賞受賞となった。「工芸界でより女性が活躍する場を固める、大きな役割を果たしている」(審査員・福島武山氏)。また、「紬のやわらかい風合い、極めて繊細な縞のニュアンスが素晴らしい」(審査員長・外舘和子氏)と織物としての評価も高かった。
■佐々木 正博(ささき まさひろ)
漆芸/香川県
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
讃岐漆芸の伝統を受け継ぎながら、現代的な漆作品を模索している佐々木正博氏。従来単色の地色が用いられてきた蒟醤(きんま)の技法にはなかった微妙なグラデーションと、繊細な文様を駆使した華やかな表現が「圧倒的な技術力と創造性を持つ」と審査員全員から高く評価された。蒟醤をさらに広めるため、グループ展、個展の積極的な開催、小学生を対象にしたワークショップを20年以上継続している。
■株式会社 松崎人形(まつざきにんぎょう)
代表:松崎 光正(まつざき みつまさ)
江戸木目込人形/東京都 ※団体として応募
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
木目込みという技術は同じながら従来の節句人形とはまったく方向性の違う、動物や昆虫、植物をモチーフとしたオブジェに、「高い木目込みの技術力と斬新さを感じる。人形文化をしっかりと育てている」(審査員・福島武山氏)と高評価。若い職人の育成にも力を尽くし、フランスなど海外にも積極的にアピール。アートとしても十分に受け入れられるクオリティで、人形工芸の新しい方向性を示した。
■松山 好成(まつやま よしなり)
伊賀くみひも/三重県
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
長さ155cm、幅1.9cmの帯締めを作るには、毎日組み続けても4ヶ月以上かかるという唐組台による組紐。幅を揃え表面を平らに編み上げるにはたいへんな熟練の技を要する。「たとえ何に使うかわからない外国人が見ても、この作者ならではの帯締めの意匠の新鮮さ、技術の高さはわかるはず。また、唐組台自体も自身で作ることで、幅広い表現を追求、工夫する姿勢が素晴らしい」(審査員長・外舘和子氏)と好評を得た。
■宮本 雅夫(みやもと まさお)
九谷焼/石川県
[第4回「三井ゴールデン匠賞」「モストポピュラー賞」]
「職人、作家としての技術の高さだけでなく、経営者、産地のリーダーとして積極的に行動して産地をけん引していることは素晴らしい」(審査員・河井隆徳氏、福島武山氏)。レベルの高い作品が多い九谷焼のなかでも、独自開発した絵の具の存在感、表現力が注目された。これは剥離しにくく透明度が高いことが特徴で、鮮やかさと温かみ、立体感ある独特の表情に焼き上がる。この絵の具を用いた緻密な絵付けと産地全体への貢献が高く評価された。
■築城 則子(ついき のりこ)
小倉織/福岡県
[審査員特別賞]
最盛期には生産工場が100社あったとされるが、昭和初期には低迷していた小倉織。手織りや、外部の工場に委託していたが、自社工場の必要性を感じ、2008年に小倉織物製造株式会社を設立。小規模工場の利点を活かし、小ロットからの注文にもすばやく対応できることを強みに受注を広げている。築城則子氏がアートディレクター、デザイナーを務めるブランド「小倉 縞縞」は、ファッション、インテリア、サッカークラブのユニフォームなど縞の可能性を感じさせるさまざまなプロダクトへと展開。「繊細な縞を、多くの人が手に取れるよう柔軟に展開している」(審査員長・外舘和子氏)。産地活性への貢献、若手育成が評価された。
■林 美光(はやし びこう)
金銀銅杢目金(きんぎんどうもくめがね)/秋田県
[審査員特別賞]
杢目文様に加え、新たに板目文様を出すことにも成功。デザインに多様性を持たせ、現代的な茶道具、花器、飾り箱などを制作。「杢目を出すのは難しいなかで、このように自由にデザインできる技術力を推したい」(審査員・清水眞澄氏)「失われた技法を解明した、ゆるがない信念」(審査員・千宗屋氏)など審査員より高い評価を得た。
■クリエイティブ・シェルパ
代表:羽塚 順子(はねづか じゅんこ)・藤田 昂平(ふじた こうへい)
江戸仕立て都うちわ千鳥型/東京都 ※団体として応募
[奨励賞]
50以上の工程があるという千鳥うちわの制作。資材を和紙、竹骨、持ち手の3つに分け、各パーツを今後の継続制作が可能な施設で練習にとりかかった。障がいを持つ方のそれぞれの個性に合わせた工程を割り振ることで、その能力を存分に引き出し、結果としてクオリティの高いプロダクトとして仕上げた。「取り組み自体も素晴らしいが、たとえものづくりの背景を知らなくても、欲しくなる完成度」(審査員・千宗屋氏)
■松本 光太(まつもと こうた)
香川漆器/香川県
[奨励賞]
本来なら産業廃棄物となる「庵治石の削り石粉」に漆を混ぜ込み「石粉塗」を開発した視点のおもしろさ、ユニークさが高く評価された。「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれるほど硬く、丈夫である庵治石。「Ishiko」シリーズは強度の高い石粉塗で器を塗ることで、金属カトラリーを使っても傷がつきにくく指紋が気にならず、シンプルなデザインにより、和洋の垣根を超える漆器となった。食育の一環としてこうした漆器を小学校に無償提供し、次世代の使い手を育てる活動も始める。アート活動としては漆器に施した「蒟醤」の模様がUS 花王ボトルに採用され、全米で発売されている。商品開発、国内外への啓発など複合的な活動が大きく評価された。
【「三井ゴールデン匠賞」について】
~日本の伝統工芸の持続・発展に貢献する業界関係者・団体を表彰~
伝統文化における革新性とは何でしょうか。
三井広報委員会は、日本の伝統を継承しながら未来につながるものづくりに真摯に取り組み、
さらに発展させている伝統工芸の担い手の活動にそれを見出しました。
私たちはこの賞を通して、日本の伝統を次世代につなぐ取り組みを応援していきます。
* 主催 : 三井広報委員会
* 後援 : 一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会
* 協力 : 和くらし・くらぶ
※ 2015年に「三井ゴールデン匠賞」創設。
これまでに4回(2015年度/2017年度/2019年度/2021年度の隔年実施)にわたり、優れた活動を行う伝統工芸の担い手にスポットライトを当て、その功績を称える活動を行ってきました。
「三井ゴールデン匠賞」公式Webサイト : https://mgt.mitsuipr.com/
【三井広報委員会について】
三井グループ企業24社で構成される三井広報委員会は、“人を大切にし、多様な個性と価値を尊重することで社会を豊かにする”という理念のもと、様々な文化活動および広報活動を行う組織です。
活動を通じ、国際交流や地域社会の活性化に貢献するとともに、社会の繁栄と福祉に寄与し、三井グループのより一層のイメージ向上を目指しています。
〈会員会社一覧〉
三機工業 新日本空調 三井住友建設 サッポロビール 東レ 王子ホールディングス デンカ 三井化学
日本製鋼所 三井金属 東洋エンジニアリング 三井E&S 商船三井 三井物産 三越伊勢丹ホールディングス 三井住友海上 三井住友銀行 三井住友ファイナンス&リース JA三井リース 大樹生命 三井住友トラスト・ホールディングス 三井不動産 三井倉庫ホールディングス エームサービス
〈主な活動〉
・「三井ゴールデン匠賞」の主催
・「三井ゴールデン・グラブ賞」の提供
・「三井ゴールデン・グラブ野球教室」の開催
三井広報委員会公式サイト :https://www.mitsuipr.com/
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過去には後継者育成、異業種との協働などに取り組む職人や業界関係者が受賞
三井グループ24社で構成する三井広報委員会は、第5回「三井ゴールデン匠賞」の応募受付を、2023年12月15日(金)より開始いたします。
本賞は、日本の伝統工芸の持続・発展に貢献する業界関係者・団体を表彰するものです。賞の開催にあたり、日本の伝統工芸の有識者と、文化や業種を異にする世界で活躍する多様な方々からの共感と協力をいただいております。
伝統工芸界には、後継者不足など課題がある中、日本の伝統を継承しながら未来につながるものづくりに真摯に取り組み、さらに発展させている伝統工芸の担い手がいます。本賞は、こうした取り組みの担い手に称賛が集まる機会を作り、日本の伝統を次世代につなぐ取り組みを応援しています。このため、本賞は伝統工芸品の職人はもとより、器具・素材の開発や、経営・流通に関わる方など、伝統工芸界を支える幅広い個人や団体を応募対象としています。
日本の伝統文化の継承・発展、また国内外への情報発信の重要性が高まる昨今、第5回「三井ゴールデン匠賞」におきましても、伝統工芸の素晴らしさを広く伝える機会の創出に寄与して参ります。
第5回「三井ゴールデン匠賞」 概要
【応募資格】
伝統工芸の職務に従事している個人または団体で日本在住の方 (国籍は問いません)
*伝統工芸作品および伝統工芸に関わる器具や素材などの開発活動についても応募対象となります。
*プロデューサー、ディレクターと作家との協同、または異業種を含む団体なども応募可能です。
*過去に応募されて、三井ゴールデン匠賞を受賞されなかった取り組みについては、改めてご応募いただけます。
*無形財や食品、生物については応募の対象外とさせていただきます。
*入選の方には、応募される取り組みを象徴する作品1点を期日内に指定する宛先に発送いただきます。
(お送りいただいた作品は、二次審査および贈賞式で使用させていただく予定です)
*応募される取り組みを表す作品は、一辺の長さが2mを超えないようにしてください。
*応募資格につきましては、「三井ゴールデン匠賞」公式Webサイト「よくある質問」も併せてご参照ください。
[ https://mgt.mitsuipr.com/about/qa.html ]
【応募方法】
「三井ゴールデン匠賞」公式Webサイトより専用の応募用紙をダウンロードいただき、必要事項を記入の上、
作品写真と応募者写真を添えて、下記事務局宛てに郵送もしくはメールにてご送付ください。
(推薦も受け付けております。詳細は応募用紙をご確認ください)
[公式Webサイト]
https://mgt.mitsuipr.com/
[郵 送]
〒134-0086 東京都江戸川区臨海町3-6-4 ヒューリック葛西臨海ビル507
株式会社ハート・アンド・アート内 「三井ゴールデン匠賞」事務局
TEL:03-6457-0960(平日9:00~17:00)
[Email]
mgt@mitsuipr.com
【審査ポイント】
「技術・技能」、「創造性」、「持続性」。その視点から未来につながる取り組みを評価します。
【スケジュール】
応募受付期間 2023年12月15日(金)~2024年2月29日(木)必着
入選者発表 2024年7月予定
受賞者発表 2024年10月予定
贈賞式 2025年1月下旬予定
※今後の状況により、企画が変更、中止になる場合があります。最新のお知らせは随時、
公式Webサイトで配信いたします。ご応募に際しては、必ず公式Webサイトで最新の情報をご確認ください。
【審査員】
*審査員長
外舘 和子
(工芸評論家 多摩美術大学教授)
小林 祐子
(三井記念美術館 学芸課長)
河井 隆徳
(一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会 常務理事)
戸田 敏夫
(日本伝統工芸士会 会長)
千 宗屋
(武者小路千家家元後嗣)
【第4回「三井ゴールデン匠賞」受賞者 講評】
■烏城紬保存会(うじょうつむぎほぞんかい)
代表:須本 雅子(すもと まさこ)
烏城紬/岡山県 ※団体として応募
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
須本氏が中心となって始まった烏城紬の技術保存、継承への活動が今では大きく広がり、講座卒業生の中には県展で入選する者も。積極的に保存会会員が須本氏とともにイベントに参加し、商品についての評価や好まれる柄などの研究、マーケティングを重ねてきた。その継続した努力が評価され、第3回(ファイナリスト)に続いて、今回はゴールデン匠賞受賞となった。「工芸界でより女性が活躍する場を固める、大きな役割を果たしている」(審査員・福島武山氏)。また、「紬のやわらかい風合い、極めて繊細な縞のニュアンスが素晴らしい」(審査員長・外舘和子氏)と織物としての評価も高かった。
■佐々木 正博(ささき まさひろ)
漆芸/香川県
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
讃岐漆芸の伝統を受け継ぎながら、現代的な漆作品を模索している佐々木正博氏。従来単色の地色が用いられてきた蒟醤(きんま)の技法にはなかった微妙なグラデーションと、繊細な文様を駆使した華やかな表現が「圧倒的な技術力と創造性を持つ」と審査員全員から高く評価された。蒟醤をさらに広めるため、グループ展、個展の積極的な開催、小学生を対象にしたワークショップを20年以上継続している。
■株式会社 松崎人形(まつざきにんぎょう)
代表:松崎 光正(まつざき みつまさ)
江戸木目込人形/東京都 ※団体として応募
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
木目込みという技術は同じながら従来の節句人形とはまったく方向性の違う、動物や昆虫、植物をモチーフとしたオブジェに、「高い木目込みの技術力と斬新さを感じる。人形文化をしっかりと育てている」(審査員・福島武山氏)と高評価。若い職人の育成にも力を尽くし、フランスなど海外にも積極的にアピール。アートとしても十分に受け入れられるクオリティで、人形工芸の新しい方向性を示した。
■松山 好成(まつやま よしなり)
伊賀くみひも/三重県
[第4回「三井ゴールデン匠賞」]
長さ155cm、幅1.9cmの帯締めを作るには、毎日組み続けても4ヶ月以上かかるという唐組台による組紐。幅を揃え表面を平らに編み上げるにはたいへんな熟練の技を要する。「たとえ何に使うかわからない外国人が見ても、この作者ならではの帯締めの意匠の新鮮さ、技術の高さはわかるはず。また、唐組台自体も自身で作ることで、幅広い表現を追求、工夫する姿勢が素晴らしい」(審査員長・外舘和子氏)と好評を得た。
■宮本 雅夫(みやもと まさお)
九谷焼/石川県
[第4回「三井ゴールデン匠賞」「モストポピュラー賞」]
「職人、作家としての技術の高さだけでなく、経営者、産地のリーダーとして積極的に行動して産地をけん引していることは素晴らしい」(審査員・河井隆徳氏、福島武山氏)。レベルの高い作品が多い九谷焼のなかでも、独自開発した絵の具の存在感、表現力が注目された。これは剥離しにくく透明度が高いことが特徴で、鮮やかさと温かみ、立体感ある独特の表情に焼き上がる。この絵の具を用いた緻密な絵付けと産地全体への貢献が高く評価された。
■築城 則子(ついき のりこ)
小倉織/福岡県
[審査員特別賞]
最盛期には生産工場が100社あったとされるが、昭和初期には低迷していた小倉織。手織りや、外部の工場に委託していたが、自社工場の必要性を感じ、2008年に小倉織物製造株式会社を設立。小規模工場の利点を活かし、小ロットからの注文にもすばやく対応できることを強みに受注を広げている。築城則子氏がアートディレクター、デザイナーを務めるブランド「小倉 縞縞」は、ファッション、インテリア、サッカークラブのユニフォームなど縞の可能性を感じさせるさまざまなプロダクトへと展開。「繊細な縞を、多くの人が手に取れるよう柔軟に展開している」(審査員長・外舘和子氏)。産地活性への貢献、若手育成が評価された。
■林 美光(はやし びこう)
金銀銅杢目金(きんぎんどうもくめがね)/秋田県
[審査員特別賞]
杢目文様に加え、新たに板目文様を出すことにも成功。デザインに多様性を持たせ、現代的な茶道具、花器、飾り箱などを制作。「杢目を出すのは難しいなかで、このように自由にデザインできる技術力を推したい」(審査員・清水眞澄氏)「失われた技法を解明した、ゆるがない信念」(審査員・千宗屋氏)など審査員より高い評価を得た。
■クリエイティブ・シェルパ
代表:羽塚 順子(はねづか じゅんこ)・藤田 昂平(ふじた こうへい)
江戸仕立て都うちわ千鳥型/東京都 ※団体として応募
[奨励賞]
50以上の工程があるという千鳥うちわの制作。資材を和紙、竹骨、持ち手の3つに分け、各パーツを今後の継続制作が可能な施設で練習にとりかかった。障がいを持つ方のそれぞれの個性に合わせた工程を割り振ることで、その能力を存分に引き出し、結果としてクオリティの高いプロダクトとして仕上げた。「取り組み自体も素晴らしいが、たとえものづくりの背景を知らなくても、欲しくなる完成度」(審査員・千宗屋氏)
■松本 光太(まつもと こうた)
香川漆器/香川県
[奨励賞]
本来なら産業廃棄物となる「庵治石の削り石粉」に漆を混ぜ込み「石粉塗」を開発した視点のおもしろさ、ユニークさが高く評価された。「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれるほど硬く、丈夫である庵治石。「Ishiko」シリーズは強度の高い石粉塗で器を塗ることで、金属カトラリーを使っても傷がつきにくく指紋が気にならず、シンプルなデザインにより、和洋の垣根を超える漆器となった。食育の一環としてこうした漆器を小学校に無償提供し、次世代の使い手を育てる活動も始める。アート活動としては漆器に施した「蒟醤」の模様がUS 花王ボトルに採用され、全米で発売されている。商品開発、国内外への啓発など複合的な活動が大きく評価された。
【「三井ゴールデン匠賞」について】
~日本の伝統工芸の持続・発展に貢献する業界関係者・団体を表彰~
伝統文化における革新性とは何でしょうか。
三井広報委員会は、日本の伝統を継承しながら未来につながるものづくりに真摯に取り組み、
さらに発展させている伝統工芸の担い手の活動にそれを見出しました。
私たちはこの賞を通して、日本の伝統を次世代につなぐ取り組みを応援していきます。
* 主催 : 三井広報委員会
* 後援 : 一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会
* 協力 : 和くらし・くらぶ
※ 2015年に「三井ゴールデン匠賞」創設。
これまでに4回(2015年度/2017年度/2019年度/2021年度の隔年実施)にわたり、優れた活動を行う伝統工芸の担い手にスポットライトを当て、その功績を称える活動を行ってきました。
「三井ゴールデン匠賞」公式Webサイト : https://mgt.mitsuipr.com/
【三井広報委員会について】
三井グループ企業24社で構成される三井広報委員会は、“人を大切にし、多様な個性と価値を尊重することで社会を豊かにする”という理念のもと、様々な文化活動および広報活動を行う組織です。
活動を通じ、国際交流や地域社会の活性化に貢献するとともに、社会の繁栄と福祉に寄与し、三井グループのより一層のイメージ向上を目指しています。
〈会員会社一覧〉
三機工業 新日本空調 三井住友建設 サッポロビール 東レ 王子ホールディングス デンカ 三井化学
日本製鋼所 三井金属 東洋エンジニアリング 三井E&S 商船三井 三井物産 三越伊勢丹ホールディングス 三井住友海上 三井住友銀行 三井住友ファイナンス&リース JA三井リース 大樹生命 三井住友トラスト・ホールディングス 三井不動産 三井倉庫ホールディングス エームサービス
〈主な活動〉
・「三井ゴールデン匠賞」の主催
・「三井ゴールデン・グラブ賞」の提供
・「三井ゴールデン・グラブ野球教室」の開催
三井広報委員会公式サイト :https://www.mitsuipr.com/
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