PageTopButton

東京仕込みの「塩らーめん」とオリジナルの汁なし担々麺が二枚看板

UMAGA

全国的に知名度のある「長浜ラーメン」をはじめ、かつては豚骨ラーメンの本家本元といわれた福岡ですが、今やその様相は変わりつつあります。近年は、いわゆる"非豚骨系"ともいわれる醤油ラーメンや塩ラーメンの開店ラッシュが続き、中には行列ができる人気店も少なくありません。コアな豚骨ファンは別にして、一般的な麺好きにとっては、平日のランチや休日に食べるラーメンの選択肢が増えたことは歓迎すべき傾向ではあります。
そんな福岡ラーメン事情の中、東京仕込みの塩ラーメンを看板メニューとして東区箱崎に新規開店したのが「らーめん あんゆう亭」です。

あんゆう亭_外観

場所はJR箱崎駅近くの大通り沿いで、ラーメン好きなら現在は中央区高砂に移転した鶏白湯ラーメン「絶好鳥」があった場所と聞けばピンとくるかもしれません。その店舗を居抜き改装するかたちで、昨年の12月にオープンしました。

 あんゆう亭_店主1

大将の安田雄一さんがラーメン屋の店主になるに至ったきっかけは、ちょっと変わっています。海外で働いてみたいと、ワーキングホリデーで訪れたニュージーランドでたまたま見つけた働き先が日本のラーメン店で、そこで現在の奥さんと知り合います。一時帰国中に奥さんの実家近くの東京・戸越銀座で評判のラーメン店「らーめん えにし」を訪れた際、その味に感激。帰国後は福岡に戻らず東京に住み、「えにし」に弟子入りして製麺からスープのとり方、チャーシューの焼き方まで、その奥義を学びました。

あんゆう亭_塩ラーメン

店主イチオシの看板メニューはもちろん、修業先で学んだ「塩らーめん」(880円)。やや白濁したスープは、鶏ガラの他に豚骨、5種類の魚介の「節」をブレンドしているそうです。レンゲですくった一口目はあっさりとしたやさしい口あたりで、次に麺と一緒に啜ると、後からじんわり旨味とコクがわいてくるようです。
数種類の国産小麦をブレンドした自家製麺はストレートな細麺で、ツルシコの食感に小麦の旨味がしっかりと感じられます。豚の肩ロースを低温調理したチャーシューと存在感のある大きめの自家製メンマの味付けも良く、クオリティの高い一杯に仕上がっています。

あんゆう亭_担々麺

せっかく箱崎まで来たこともあり、もう1つの看板メニューという「汁なし担々麺」(880円)にもチャレンジしました。丼ではなく浅い楕円形の皿に入ったルックスは、一見パスタのようにも見えます。こちらの麺は小麦の配合を変えた中太の平打ち麺で、色鮮やかな自家製の辣油をベースにしたタレと、たっぷり振られた中国産赤山椒の香りが食欲をそそります。山盛りにされた肉味噌と麺、辛味ダレをよくかき混ぜて食べれば、ゴロッとした挽肉とモッチリとした麺の食感に爽やかな辛味がベストマッチ!
さらに特筆すべきは角切りにされた大根のピクルスで、これが四川風の麻辣味をさっぱりとした酸味で中和してくれるんです。安田さんが独自に考えたオリジナルレシピだそうですが、辛い料理が苦手な筆者にとっては大発明と思えるほど絶品なトッピングでした。お腹に余裕のある人は、残ったタレに「追い飯」(50円)もできますよ。

あんゆう亭_店主2

開店してまだ1カ月程度とあって、自家製麺の配合などはまだまだ試行錯誤中という安田さん。これからも定期的に通って、その進化を確かめたいと思わせる期待の新店です。

あんゆう亭_店内  あんゆう亭_メニュー
店舗名:らーめん あんゆう亭
ジャンル:ラーメン
住所:福岡市東区箱崎1-12-14
営業時間:11:00~OS14:30/17:30~OS20:30(日祝日は11:00~OS17:00)
定休日:水曜、第2・4火曜
席数:カウンター4席、テーブル8席
個室:なし
メニュー:塩らーめん880円、チャーシュー塩らーめん1080円、汁なし担々麺880円、トッピング50円~、チャーシューごはん350円
URL:https://www.instagram.com/ramenanyutei/

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

この記事を書いたひと

UMAGA

homePagefacebookyoutubexinstagram

魅力的な福岡の食文化をもっと楽しんでいただくためのバイブルとして、厳選した信頼性のある情報を毎日更新中。