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あの名店から独立!前菜、パスタ、炭火焼きの肉料理で魅せる警固の新鋭

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昨年6月、シェフの独立開業準備に伴い惜しまれつつも幕を下ろした今泉の繁盛店「グリリア ディ ガエターノ」。突然の閉店に悲しんだファンも多かったと思いますが、心配はいりません。店を切り盛りしていたシェフ・坂田直樹さんの店が遂にオープンしました。

アヴィオ 警固 店内

警固を新たな舞台に選び、2023年11月23日に堂々の開業を果たした「avió」。紺色の扉を目印に中へ入ると、坂田シェフが笑顔で迎えてくれました。L字のカウンターを据える店内は「グリリア ディ ガエターノ」同様に落ち着いた雰囲気。そこへさらに、ふらりと寄りたくなるカジュアルさも加わって、絶妙な居心地の良さを感じました。厨房内にはもちろん、特注の炭焼き台も備え付けてありますよ。

アヴィオ 警固 店内

坂田さんの料理人生のスタートは、意外にもフレンチだったと言います。19歳でこの道に入り、神戸のホテルや大阪のレストランで腕を磨いていた中、30歳を前に転機は訪れました。

「当時、ホテル時代の同僚がイタリアでピザ職人の修業をしていたんです。彼は2カ月間一緒にイタリアを食べ歩いたこともある友人で、“合わせたい人がいる”とある人を紹介してくれました。それが、ピザ職人でありガエターノのオーナーである舌間智英さんでした。ちょうどガエターノが開業した2011年のタイミングでしたが、その頃にはもう2号店の構想があって。“2号店を一緒にやろう!”と声をかけてくれたんです。フランス料理はもちろん大好きなんですが、イタリア料理も日常的に作っていて、“毎日食べたいと思う料理はイタリアンだ”と、長く自分の心にあった気持ちが動きました。2013年に入社を決め、2023年に退社するまでちょうど10年。『グリリア ディ ガエターノ』を一から立ち上げ、切り盛りさせてもらい、大名店の開業にも携わり、かけがえのない経験とご縁をいただくことができました」と坂田シェフ。
入口横の壁面には、ガエターノのメンバーから送られた絵画と寄せ書きが額装されていました。これを見るだけでも素敵な時間を過ごしてきたことが伝わりますね。

アヴィオ 警固 メニュー

さぁ、早速料理をいただきましょう。アラカルトメニューは仕入れた食材によって組み立てるので、日々移り変わります。1月末に伺った日のメニューはご覧の通りで、前菜、パスタ、炭火で焼き上げるグリル料理がズラリと並んでいます。
坂田シェフは素材を目利きし、食材そのものの美味しさを引き出す名手。柳橋連合市場に毎朝通い、青果店や鮮魚店、生産者とも密に連絡を取り、“今、美味しい食材”を仕入れることに力を注ぎます。「ガエターノ」時代を共に過ごした城戸勇也さん(自然農園「里山サポリ」)が作る野菜も、メニューに登場するそうですよ。

アヴィオ 警固 前菜

まずは、絶対に外せない「前菜盛り合わせ(5種)」(1人前2,200円)をオーダーしました。対馬産のヒラスは鮮度と脂のりが良く、焼き茄子やレーズンなどを赤ワインビネガーでマリネしたソースもいい~! 3種類のハムはモルタデッラ・プロシュート・サラミ、ジャガイモのタルトの上には滑らかなスクランブルエッグと塩雲丹、黒トリュフが。九州産豚の肩肉やスネ、新鮮な鶏レバーで作るパテ・ド・カンパーニュ、プーリアのとろとろブラッティーナチーズのカプレーゼも美味。糸島「小金丸農園」のフルーツトマトは凝縮感があり、驚くほどフルーティーなんです。

アヴィオ 警固 パスタ

続いて注文したのは「玄海産ヤリイカのイカスミパスタ」(2,200円)。ツヤッツヤに輝く黒いソース、立ち上る香りがたまりません。イカ墨のソースは特有の匂いやクセを感じさせず旨味たっぷりで、塩加減も絶妙。素材の新鮮さと坂田シェフの腕の良さが伺えます。パスタはロング、ショート、手打ちもあり、好みやお腹の具合に合わせて相談して種類を決めることもできるそうですよ。

アヴィオ 警固 肉料理

最後は坂田シェフのスペシャリテ。塊で仕入れて自ら捌き、肉の状態を見極めながら炭火で焼き上げる肉料理です。この日は北海道の腕利き猟師さんから届いた「根室産エゾ鹿 内ももグリル」(150g 3,900円)をいただきました。炭火焼きならではの香ばしさとザクッとした歯切れの良さ、何より濁りなくスーッと広がる豊かな旨味が格別です。身質が良くピュアな赤身の持ち味を壊すことなく引き出す、さすがの火入れに唸りました。

アヴィオ 警固 店内

また、店内にはテーブル席とイタリアワインを中心に揃えるワインセラーがあり、相談すればコース(1人8,800円~)もお願いできますよ。

ちなみに「avió」という店名はカタルーニャ語で、ツバメを表す言葉だそう。
「店名は動物の名前にしたい、イタリア語・フランス語以外の言葉がいい!と考えていて。自分の店ではイタリアン、フレンチといった枠に囚われず、自由に食材を表現していきたいという思いを込めました。そのうち、スペイン料理も作りたいなぁ」と、坂田シェフはにっこり。楽しみはさらに広がっていきそうです。

店舗名:avió(アヴィオ)
ジャンル:イタリア料理
住所:福岡市中央区警固2-2-11シャンボール警固101
電話番号:092-406-8515
営業時間:17:00~OS22:00
定休日:日曜、不定で月2回月曜
席数:カウンター10席、テーブル6席
個室:なし
メニュー:前菜盛り合わせ(5種)1人前2,200円、グリリアポテト660円、本日のおまかせサラダ1,800円、やよい豚スペアリブトマトソースパスタ2,400円、avióハンバーグ(250g)2,600円 ※コペルト代(パン代含む)1人600円
URL:https://www.instagram.com/avio_fukuoka

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この記事を書いたひと

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