六本松から別府橋を渡り、中村大学前の交差点を福大側に向かう道の途中。ちょうど別府小学校の正面にあるのが、「パン屋 日咲」です。子どもたちが通学をはじめる毎朝7時半に開店し、近所に住む人たちが朝食や昼食用のパンを買いに訪れる、いかにも「町のパン屋さん」といった佇まいのお店です。
ガラス張りの店内に入ると、まず目に入るのが正面にドーンと据えられたドイツ製のオーブンです。その手前のカウンターにはパンや焼き菓子が40種類ほど並び、焼きたてほやほやを買うことができます。
店主の和田至さんが毎日焼くのは"リキッドルヴァン"といわれる自家製天然酵母を使ったパンで、もっちりと柔らかな口あたりが特徴。厨房内ではなく、目の前のオーブンで焼く工程のすべてが客から見えるので、まさに逃げも隠れもできない状態です。そんなライブ感にあふれた店内には小麦粉が焼ける香ばしい匂いが漂い、ついつい1つ、2つと手が伸びてしまいます。
店内の黒板には「人気ベスト10」のパンが書かれており、今回はその中からまずベスト3を購入しました。不動の人気ナンバー1が「クロワッサン」(216円)で、外側はサクッと、中はしっとりもちもちとした食感で、甘いバターの香りが漂います。筆者はかねてから、「クロワッサンが美味しい店は、他のパンも間違いなく美味しい」という持論を有していたので、これは大いに期待が持てますね。
第2位の「クリームパン」(194円)は、ブリオッシュ生地に"クレームパティシエール"と呼ばれるカスタードクリームがたっぷり詰まったリッチな味わい。どちらも定番の食事パン、菓子パンだけに、この2つが人気というのは、その実力の高さが伺えます。
第3位は、うって変わってガッツリ系の「豚トロフォカッチャ」(388円)。フォカッチャ生地の上にスイートチリソース、ベシャメルソースを敷き、その上に存在感のある豚トロ入りソーセージがのっています。食事用のパンとしても大満足ですが、酒飲みの筆者としとしてはつい焼酎のアテにもなりそうなどと考えてしまいました。
もう1つは、和田さんのおすすめから「スイートポテトパイ」(259円)を選びました。サクッとしたパイ生地で包んでいるのは甘みの強いサツマイモ・紅はるかで、一口食べればまさにスイ~ト! こちらも食事はもちろん、おやつにも良さそうです。
店内に掲げられた額によると、「日咲」の「咲」は「笑」の古字で、「日々に笑いを」という意味が込められた店名だそうです。食べると笑顔になれるようなパンの数々は、毎日食べたくなるのもわかります。4月から定休日が日曜日から月曜日に、閉店時間が17時半から17時に変更になる予定なので、ご注意を。
ジャンル:パン
住所:福岡市城南区別府7-7-32
電話番号:092-834-3225
営業時間:7:30~17:30
定休日:日曜
URL:https://www.instagram.com/panyahinata
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