南区の住宅街に開店直後から客が押し寄せる人気のパン屋

南区にある福岡運転免許試験場近くの住宅街に大人気のパン屋があると聞きつけ、とある平日の朝から駆けつけました。開店時刻の10時少し前に着くと店はまだシャッターが降りていて、店の前でしばし待つことに。すると、６台分ほどある駐車スペースに車が１台、２台と訪れ、10時ちょうどにシャッターが開いてオープンする頃にはほぼ満車の状態。噂に違わず多くのファンから人気を集めているパン屋が「ベーカリータツヤ」です。

店に入ると右手にあるオープンキッチンから焼きたての芳ばしい香りが漂い、棚にはおよそ100種類はあろうかというパンが所狭しと並んでいます。決して広くない店内は開店を目指して来たお客さんであっという間に一杯になり、思い思いにお目当てのパンを選んでいました。昼前には売り切れになるパンもあるそうなので、やはり開店直後を狙って来るのが正解のようです。

「地域に愛されるパン屋」を目指して12年前にオープンしたという店主の高嶋啓多さんが焼くパンは、実に多種多彩。バゲットなどのハード系からコッペパンなどの菓子パン、惣菜パン、サンドイッチ、スイーツや焼き菓子まで豊富なバリエーションが揃っています。

今回はまず、大定番から「クロワッサン」（200円）と「タツヤ食パン」（1斤640円・ハーフ320円）をセレクトしました。クロワッサンは、サクッとした生地にバターの風味が香る王道スタイル。そして、この店の名物の１つが、国産小麦に数種類の酵母を使った食パンです。しっとりふわふわな食感に牛乳の甘さが感じられ、そのまま食べてもよし、トーストにしてもよしのオールラウンダー。筆者は分厚いトーストが好みなので、あえて１斤を購入してトーストやサンドイッチなどの用途に応じてカットすることにしました。

食事用のパンだけではなく、ハード系の生地にワインやビールによく合うフィリングを使ったパンも揃っています。「ドライフルーツとクリームチーズ」（300円）はさっぱりとしたクリームチーズがキリッとした白ワインに、「ゴルゴンゾーラとくるみハチミツかけ」（280円）は濃厚なブルーチーズがミディアムボディの赤ワインによく合いそうです。

さらにガラスのショーケースには、新鮮な食材を使ったサンドイッチや季節のフルーツを使ったスイーツ系のパンも充実しています。同じ南区・長住の「宮園フルーツ」から仕入れるあまおう苺をたっぷりのせた「あまおうデニッシュ」（450円）は、まさに今が旬。早めに売り切れることもあるので、予約して行くのがおすすめです。

早めに行ってお目当てのパンを買うのがベストですが、日によっては店がセレクトした「おまかせ2000円セット」も販売しています。内容はその都度変わるので、福袋感覚で買ってみるのも楽しみです。

• 天才職人が考案したハード系パンに福岡オリジナルの限定商品も
• 「SALON & BAR R」の「リンゴとチーズのフローズンカクテル」