「業務に男女の別はない。あえて話すなら…」初の女性警察署長 豪雨災害が頻発する地域に着任
福岡県警で初めての女性署長が誕生した。5日付でうきは署長に着任した大原みほ署長(59)が13日、署員を前に訓示した。訓示後、大原署長は「業務に男女の別はない」とした上で、多様な人材がいることが組織力の向上につながる、との考えを示した。
目次
「災害対策に力を入れたい」
次は特に私が、自らが働きかけを行いたいと思っている業務についてお話しします。
それは災害対策です。うきは警察署管内では昨年も大雨による災害が発生しているところです。災害発生時には地域住民の方々の生命・身体・財産を守ることは言うまでも無く、警察署の重要な責務の1つです。しかしながら、災害の被害最小化のためには、公助・共助はもちろんのこと、管内住民の方々の自助の意識を高めることが非常に重要になってくると思います。災害危険箇所の把握や住民の皆さまの早期避難対策をはじめ、署員の皆さんひとり一人が危機意識を持って、いざというときに迅速、的確に行動できるよう平素から装備資機材の習熟訓練をはじめとした各種訓練を実施し、警察署における備えを万全にした上で、管内住民の方々が安心して過ごせるように災害発生時、またはその危険性がある際に取るべき措置について、自治体や消防等の関係機関と連携して、管内住民の方々に寄り添いながら必要な働きかけを進めていこうと思っています。署長の私が直接行くことで、少しでも多くの安心感を与えることができるのであれば、微力ながら、さまざまな場所に自ら足を運び、関係機関や管内住民の方々と双方向のコミュニケーションを取っていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。
モットーは「職場は明るく、仕事は楽しく、悪い人には厳しく」
最後に、私が仕事を進める上でのモットーをお話ししたいと思います。私のモットーは、職場は明るく、仕事は楽しく、悪い人には厳しくです。
これまでのうきは警察署の雰囲気や署風にプラスアルファ笑顔を足していただいて、双方向のコミュニケーションが取れた、仕事に行きたくなるようなうきは警察署を目指していきたいと思っています。悪い人には徹底的に立ち向かい、管内住民の笑顔が浮かぶそんなうきは警察署を目指して、一緒に頑張っていきましょう。よろしくお願いします。
「業務に男女の別はない。あえて話すなら…」
訓示後、女性初の署長誕生について聞かれた大原署長は、「昭和の時代から『婦人警官』として苦労しながら第一線で活躍されてきた先輩と現在『女性警察官』として頑張っている同僚や後輩みんなのおかげだ」と話した。
また、「業務に男女の別はないと考えている」とした上で、「あえて女性の視点でお話しさせて頂くと言うことであれば、さまざまな社会の変化に柔軟に対応していくためには、女性の視点をはじめとした、多様な視点を警察業務に反映させていくことが非常に重要で、組織内での多様な人材が、その個々の個性をしっかりと発揮できるような環境作りを進めることで、組織力はさらに上がっていくと考えている」との考えを述べた。
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