3日、宮崎市で落雷事故が起きました。高校のグラウンドに雷が落ち、サッカーの練習試合をしていた高校生たちが病院に搬送されました。
雷と言えば、夏の夕立をイメージする人も多いかもしれませんが、「春雷」という言葉があるように、春にも雷は発生します。
春の雷を起こす低気圧や前線はこの時季、度々日本付近を通過します。今回も低気圧や前線が九州を通過している時に雷は発生しました。当時は雷注意報が出ていましたが、この事故は防ぐことはできなかったのでしょうか。
雷注意報はよく発表されるので、それだけではなかなか競技の中止などの判断はくだしにくいと思います。
▽雷鳴が聞こえる▽真っ黒な雲が見える▽急に冷たい風が吹く――。
こんな雷発生のサインを感じた際には、避難行動を取る必要があります。
また「30―30ルール」も参考にするといいでしょう。これは、①雷が光ってから音が聞こえるまで30秒以内の時は建物に避難する②雷雨が去っても30分以内は外に出ない、というものです。
これからの季節、雷の発生数は増えていきます。自分の五感で雷の危険を察知して、落雷事故に合わないようにしましょう。
横尾槙哉=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2024年4月13日掲載
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