エーオンホールディングスジャパン株式会社
アジア太平洋地域の損害のうち91%は保険未加入
幅広く専門的なソリューションを提供するリーディングカンパニーのAon plc( https://www.aon.com/en/ ) (NYSE: AON) は、気候と大規模自然災害レポート2024よりアジア太平洋地域のインサイトを発表しました。本レポートは、ボラティリティを抑制し、幅広くレジリエンスを高めるための価値ある決断をサポートすることを目的として、アジア太平洋地域の自然災害と気候の傾向を明らかにしています。
本レポートによると、2023年には世界全体で398件の自然災害が発生し、12ヶ月間の経済損失は21世紀の平均を22%上回る3,800億米ドル(2022年:3,550億米ドル)となりました。
エーオンのアジア太平洋地域再保険ソリューションCEOであるジョージ・アタードは、次のように述べています: 「エーオンのアジア太平洋地域における2023年グローバル リスクマネジメントサーベイ」の調査結果は、気候変動がトップ10には入っていないものの、上位10リスクの中にある4つのリスク:事業中断、急速に変化する市場動向、流通やサプライチェーンの途絶、法令・規制の変化に直接影響があることを示しています。気候が新たな異常気象の記録をけん引する中、企業は気候リスクの直接的・間接的影響を定量化し、対処していく必要があります。企業は、気候の傾向を分析し、リスクに対処するためのより良い意思決定を行い、事業や従業員、そしてそれらが影響を与える地域社会の回復力を高めるために、高度な分析と専門家を活用する必要があります。
洪水は依然として繰り返される脅威
『2024 Climate and Catastrophe Insight』報告書によると、アジア太平洋地域では洪水が依然として繰り返し発生する脅威であり、2010年以降、年間損害額は毎年300億米ドルを超えています。洪水による損害は4年連続で最も大きな損害となり、2023年の損害総額の64%以上を占めました。アジア太平洋地域の損害の約半分は中国の洪水によるもので、経済損失は320億米ドル以上、保険損害は14億米ドルでした。2023年には、香港、韓国、インド、パキスタンを含む多くの場所で大規模な洪水や記録的な降雨が発生し、南アジアの洪水(パキスタンとインド)では2,900人近い死者を出しています。影響がでている地域の多くは、保険の普及率が非常に低いことも明らかとなっています。
一般的に、人口が多い地域は投資や潜在的な保険加入率の高さにより自然災害に対する備えが整っている一方で、特に前例のない気象現象に関しては、都市の著しい発展が予期せぬリスクにつながる可能性があります。例えば、香港では台風が想定されており、それに伴うリスクは十分に理解されています。しかし、2023年の降雨による鉄砲水は平均レベルを超えていたため、重大なプロテクションギャップが露呈する結果となりました。
アジアとオセアニアの熱帯低気圧による経済損失は約130億米ドル、保険損害は14億米ドルで、21世紀の平均を53%、70%下回り、熱帯低気圧による死者数は2年連続で比較的少ない水準にとどまりました。これは、災害対応や適応策が改善された結果であることが考えられます。しかし、5月のサイクロン「モカ」の影響で少なくとも463人の死者数をだしたミャンマーをはじめ、多くの地域社会が依然として脆弱な状況にあることも判明しています。
増加する災害
2023年、アジア太平洋地域は複数の大地震に見舞われました。10月にアフガニスタンのヘラート州で発生した一連の地震は1,500人近くの死者数を記録、12月には中国の甘粛省で20万棟以上の家屋が被害を受けました。2023年のアジア地域では、猛暑も予期せぬ危険な状況となり、アジア地域の一部では異常気温が長期化しました。特に中国では7月に52.2℃まで気温が上昇し、全国的な暑さの新記録を樹立しています。
特に、4月と5月には、南アジアと東南アジアの多くの国が数週間にわたる熱波に見舞われ、特に中国とインドに影響を及ぼした干ばつにより、数十億ドルの損失が発生しました。
エーオンの日本における再保険ソリューションのプレジデントである鷲尾直樹は、次のように述べています:
「アジア全域で、保険業界が政府やその他の機関とより緊密に連携し、自然災害から地域社会を守る必要があります。
例えば日本では、政府は洪水、高潮、津波対策強化のため、2020年に気候変動の影響を考慮するよう海岸保全基本方針を改定しました。この方針に基づき、地方自治体は海岸保全基本計画の見直しを進めており、昨年、東京都は新たな方針を反映した海岸保全計画の改訂版を公表しています。この計画では、一部の沿岸堤防の高さが1メートル以上引き上げられます。河川管理についても同様に、国土交通省は河川整備基本方針を更新し、気候変動の影響を取り入れはじめています。
保険業界は、このような新たな知見を活用しつつ、リスクの定量化や保険/再保険による財務上のリスク移転ソリューションの手配というソフト面から、これらのハード面での対策をサポートしています。
先進的なリスク評価分析に基づくインサイトにより、様々なリスクを抱える企業や保険会社が、適切なリスク保有方針についてより良い情報に基づいた意思決定を行うことが、今後、災害への備えを検討する重要なポイントになるでしょう。」
2023年のアジア太平洋地域の経済損失イベントのトップ10
2023年の世界の経済損失トップ10
地球温暖化抑制に向けた取り組みが進む中、企業や投資家は次の3つの視点で気候変動をとらえることができます:
財務上のリスクからポートフォリオを守る
気候変動解決策における成長の機会から恩恵を受ける
ネット・ゼロに移行する世界において、どのようにプラスの影響を与え、役割を果たすかを決定する
気候と大規模自然災害レポート2024 アジア太平洋地域のインサイト詳細はこちら(https://www.aon.com/apac/insights/blog/climate-events-in-asia-create-opportunities-for-collaboration-and-innovation?searchtext=JWC )
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Aon plc(https://www.aon.com/)(NYSE: AON) は、世界中の人々の生活を守り豊かにするために、皆さまを価値ある決断に導くビジネスを行っています。エーオングループでは世界120以上の国と地域のお客さまに対し、ビジネスを守り育てるために、明確な根拠と自信を持って価値ある決断をしていただけるよう、アドバイスとソリューションを提供しています。
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アジア太平洋地域の損害のうち91%は保険未加入
幅広く専門的なソリューションを提供するリーディングカンパニーのAon plc( https://www.aon.com/en/ ) (NYSE: AON) は、気候と大規模自然災害レポート2024よりアジア太平洋地域のインサイトを発表しました。本レポートは、ボラティリティを抑制し、幅広くレジリエンスを高めるための価値ある決断をサポートすることを目的として、アジア太平洋地域の自然災害と気候の傾向を明らかにしています。
本レポートによると、2023年には世界全体で398件の自然災害が発生し、12ヶ月間の経済損失は21世紀の平均を22%上回る3,800億米ドル(2022年:3,550億米ドル)となりました。
エーオンのアジア太平洋地域再保険ソリューションCEOであるジョージ・アタードは、次のように述べています: 「エーオンのアジア太平洋地域における2023年グローバル リスクマネジメントサーベイ」の調査結果は、気候変動がトップ10には入っていないものの、上位10リスクの中にある4つのリスク:事業中断、急速に変化する市場動向、流通やサプライチェーンの途絶、法令・規制の変化に直接影響があることを示しています。気候が新たな異常気象の記録をけん引する中、企業は気候リスクの直接的・間接的影響を定量化し、対処していく必要があります。企業は、気候の傾向を分析し、リスクに対処するためのより良い意思決定を行い、事業や従業員、そしてそれらが影響を与える地域社会の回復力を高めるために、高度な分析と専門家を活用する必要があります。
洪水は依然として繰り返される脅威
『2024 Climate and Catastrophe Insight』報告書によると、アジア太平洋地域では洪水が依然として繰り返し発生する脅威であり、2010年以降、年間損害額は毎年300億米ドルを超えています。洪水による損害は4年連続で最も大きな損害となり、2023年の損害総額の64%以上を占めました。アジア太平洋地域の損害の約半分は中国の洪水によるもので、経済損失は320億米ドル以上、保険損害は14億米ドルでした。2023年には、香港、韓国、インド、パキスタンを含む多くの場所で大規模な洪水や記録的な降雨が発生し、南アジアの洪水(パキスタンとインド)では2,900人近い死者を出しています。影響がでている地域の多くは、保険の普及率が非常に低いことも明らかとなっています。
一般的に、人口が多い地域は投資や潜在的な保険加入率の高さにより自然災害に対する備えが整っている一方で、特に前例のない気象現象に関しては、都市の著しい発展が予期せぬリスクにつながる可能性があります。例えば、香港では台風が想定されており、それに伴うリスクは十分に理解されています。しかし、2023年の降雨による鉄砲水は平均レベルを超えていたため、重大なプロテクションギャップが露呈する結果となりました。
アジアとオセアニアの熱帯低気圧による経済損失は約130億米ドル、保険損害は14億米ドルで、21世紀の平均を53%、70%下回り、熱帯低気圧による死者数は2年連続で比較的少ない水準にとどまりました。これは、災害対応や適応策が改善された結果であることが考えられます。しかし、5月のサイクロン「モカ」の影響で少なくとも463人の死者数をだしたミャンマーをはじめ、多くの地域社会が依然として脆弱な状況にあることも判明しています。
増加する災害
2023年、アジア太平洋地域は複数の大地震に見舞われました。10月にアフガニスタンのヘラート州で発生した一連の地震は1,500人近くの死者数を記録、12月には中国の甘粛省で20万棟以上の家屋が被害を受けました。2023年のアジア地域では、猛暑も予期せぬ危険な状況となり、アジア地域の一部では異常気温が長期化しました。特に中国では7月に52.2℃まで気温が上昇し、全国的な暑さの新記録を樹立しています。
特に、4月と5月には、南アジアと東南アジアの多くの国が数週間にわたる熱波に見舞われ、特に中国とインドに影響を及ぼした干ばつにより、数十億ドルの損失が発生しました。
エーオンの日本における再保険ソリューションのプレジデントである鷲尾直樹は、次のように述べています:
「アジア全域で、保険業界が政府やその他の機関とより緊密に連携し、自然災害から地域社会を守る必要があります。
例えば日本では、政府は洪水、高潮、津波対策強化のため、2020年に気候変動の影響を考慮するよう海岸保全基本方針を改定しました。この方針に基づき、地方自治体は海岸保全基本計画の見直しを進めており、昨年、東京都は新たな方針を反映した海岸保全計画の改訂版を公表しています。この計画では、一部の沿岸堤防の高さが1メートル以上引き上げられます。河川管理についても同様に、国土交通省は河川整備基本方針を更新し、気候変動の影響を取り入れはじめています。
保険業界は、このような新たな知見を活用しつつ、リスクの定量化や保険/再保険による財務上のリスク移転ソリューションの手配というソフト面から、これらのハード面での対策をサポートしています。
先進的なリスク評価分析に基づくインサイトにより、様々なリスクを抱える企業や保険会社が、適切なリスク保有方針についてより良い情報に基づいた意思決定を行うことが、今後、災害への備えを検討する重要なポイントになるでしょう。」
2023年のアジア太平洋地域の経済損失イベントのトップ10
2023年の世界の経済損失トップ10
地球温暖化抑制に向けた取り組みが進む中、企業や投資家は次の3つの視点で気候変動をとらえることができます:
財務上のリスクからポートフォリオを守る
気候変動解決策における成長の機会から恩恵を受ける
ネット・ゼロに移行する世界において、どのようにプラスの影響を与え、役割を果たすかを決定する
気候と大規模自然災害レポート2024 アジア太平洋地域のインサイト詳細はこちら(https://www.aon.com/apac/insights/blog/climate-events-in-asia-create-opportunities-for-collaboration-and-innovation?searchtext=JWC )
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