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家の外観をランクアップ!おすすめのシンボルツリーとおしゃれな植え方

外観デザインにアクセントを加えてくれるシンボルツリーは、戸建住宅を建てる人にとって憧れですね。とはいえ、どんな樹を選んだらいいのか、どの場所に植えると見映えがするのかなど悩ましいことも多いものです。

新築の家の彩りとしてシンボルツリーを植えたいと考えている方のために、今回はシンボルツリーのおすすめの樹種やおしゃれな植え方をご紹介します。

シンボルツリーとは

シンボルツリーとは、「象徴の樹」という名前の通り、外観デザインとともに家の顔となる樹のことです。玄関まわりや庭、アプローチなど比較的目に留まりやすい場所に植えます。

シンボルツリーはなくても問題はありませんが、エクステリアをランクアップさせる効果が大きいため最近は植えるケースが増えています。

シンボルツリーを植えるメリット

家の周りに緑があると癒される印象が強いですが、シンボルツリーがあるとさらにさまざまなメリットがあります。シンボルツリーを植える主なメリットを5つご紹介します。

外観の表情がより豊かになる

家づくりにおいて、家の外観デザインにこだわる方は多いでしょう。そしてこだわった外観デザインにフィットするエクステリアや庭ができれば、満足度もさらに上がります。そこにシンボルツリーを加えると、外観全体に奥行きが生まれ、豊かな表情が出るのが大きなメリットです。

日本は自然災害が多いため、耐久性や耐候性を考慮すると家の外観には人工素材を使わざるをえません。どうしても硬いイメージになりがちですが、シンボルツリーはそんな硬さを和らげてより個性的でおしゃれな外観に仕上げる効果があるのです。

涼やかさが生まれる

背の高い樹種をシンボルツリーとして植えると、その下には自然な木陰ができます。屋根や軒とは違って太陽の動きとともに濃さや範囲を変え、風に揺れる葉の音が聞こえる木陰が生まれることで、シンボルツリーのまわりが涼やかな印象に。

近年は夏期の暑さがより厳しくなって路面からの照り返しが気になりますが、シンボルツリーがあれば木陰によって照り返しを和らげることができます。

ほどよい目隠しになる

前面道路と居室との距離が近い場合や、前面道路との距離はあるものの大きな窓を設置している場合は人の視線が気になりますね。背が高い樹種や横に葉が広がる樹種のシンボルツリーを前面道路と居室の間に植えておくと、目隠しになって視線を遮る効果があります。

また、窓の前にシンボルツリーがあることで室内から緑を堪能できるのもメリットです。特に住宅が密集しているエリアでは室内から近隣の家しか見えないという殺風景な状態になることも少なくありません。室内から木の葉が揺れている様子が目に入るだけでも十分な癒し効果があるでしょう。

記念樹として長く親しめる

シンボルツリーを植える理由はさまざまですが、記念という目的で植えるケースは少なくありません。新築記念だけでなく、子どもの誕生記念や入学記念などライフステージの変わり目に植える方も多いです。

シンボルツリーの成長が家や家族とともに過ごす年月とリンクして、愛着もより高まりそうですね。

延焼防止になる

隣家との距離が近くなりやすい住宅密集地では、万が一近所で火事が発生した場合の延焼被害が起きやすいです。できるだけ被害を防止する方法のひとつとしてシンボルツリーを植えることがあります。

フクギやサンゴジュ、シラカシなどは燃えにくいため延焼防止の効果が期待できると言われています。飛んできた火の粉を消化したり、熱気流や煙を上方へ拡散したりする作用もあり、隣家と自宅の間に植えておくとより安心と言えます。

シンボルツリーとしておすすめの樹種

シンボルツリーを選ぶ時は、用途に合った樹種を選ぶことが重要です。高さや葉の形、お手入れのしやすさなど優先したい項目を考慮しながら選んでください。

個性を出して印象付けたい

「おしゃれなシンボルツリーのある家」という印象を与えたいなら、個性的な樹種を選ぶのがおすすめです。よく茂り、秋から春にかけて赤紫色に変わる細長い葉がインパクトを与えるドドナエアや、端がギザギザになった葉の間にブラシのような実がつくバンクシアは、樹形がきれいでシンボルツリー向きですがあまり見かけることがないため、他とは違う雰囲気を与えられるでしょう。

外からの視線を遮りたい

前面道路や隣家からの視線を遮りたい場合は、一年中葉をつけている常緑樹を選ぶのが基本です。枝葉がしっかり広がるシマトネリコはシンボルツリーとして高い人気を誇る樹種で、初夏になると白いかわいい花をつけるのも魅力的。10~15mに成長し、剪定の手間も比較的かからないヒメシャラは、1階だけでなく2階の目隠しをしたい場合もおすすめです。

直射日光や風をやわらげたい

長時間過ごすリビングやダイニングが南向きや西向きだと、日中や夕方はまぶしさや暑さに悩まされる可能性があります。直射日光をやわらげたいなら、丸く大きい形の葉で日射に強い樹種を選びましょう。日当たりがいい場所向きで大きく開く白い花が美しいヒマラヤヤマボウシや、厚みがあり直射日光を反射する雫型の葉が茂るモッコクがおすすめです。しっかりした葉がつく樹種は風除けの効果もあります。

目立つからこそおしゃれに!シンボルツリーが映える植え方

シンボルツリーは基本的に目立つ場所に植えるため、樹種だけでなく植え方にも工夫が必要です。こだわって選んだシンボルツリーが映える植え方を2つご紹介します。

他の植栽と高低差をつける

シンボルツリーは植栽の中心的な存在です。シンボルツリーを目立たせたい場合は、玄関まわりや庭など植える場所がどこであっても他の植栽と高低差をつけるのがおすすめです。シンボルツリーの周囲には低い植栽を配置する、芝生や砂利だけでシンプルに仕上げるといった方法でシンボルツリーとの高低差を大きくするほどメリハリが生まれ、シンボルツリーがしっかり目立ちます。

根元の仕上がりにこだわる

シンボルツリーはアプローチの土や芝生に植えるのが一般的ですが、より映えるようにしたいなら根元の仕上がりにもこだわりましょう。例えば根元に粗削りの石を無造作に積んで立体感を出す、レンガなどで専用の小さな花壇をつくってその中に植えるなど、根元の見せ方も意識するとより特別感が高まりますよ。

まとめ

外観とともに家の象徴として視線を集めるシンボルツリーは、家族とともに同じ年月を過ごす相棒のような存在でもあります。見た目の好みや用途に合わせて選ぶのが基本ですが、生育環境に適した樹種を選んで長く育ててあげたいですね。

植えた後のお手入れや定期的な植え替えの要不要なども把握しておく必要があるので、エクステリアの専門業者とよく相談してお気に入りのシンボルツリーを選びましょう。

WRITER
河野 由美子 二級建築士・インテリアコーディネーター・防災備蓄収納1級プランナー

住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手ハウスメーカーでの勤務を経て独立。 日常の中に非日常を感じられる空間づくりをコンセプトとし、住宅やオフィス・医療施設・店舗などの設計およびインテリアコーディネートに携わっています。 建築インテリア関連記事の企画執筆や監修業務、研修講師、建築関連資格対策テキスト監修、工務店施工事例集ディレクションなどの実績も多数。

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この記事を書いたひと

rkb_ouchi