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9時から朝食、16時から小料理とワイン。日常に幸せを“添える”隠れ家へ

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7月7日の七夕の日、住吉通りから一本入った路地先に素敵なカフェビストロがオープンしました。日常に花を添える、幸せを添える、寄り添える……そんな思いが込められた店の名は「soel」。レトロなタイルが目を引く外観と看板を目印に、そっと階段を上ります。

住吉 soel 外観 住吉 soel 店内

築60年ほどの古い民家を改装したという店内は、木のナチュラルな風合いを生かした居心地の良い雰囲気。壁に掲げられた店名のロゴアートや青い花瓶もおしゃれで、この空間にいるだけでもなんだかウキウキしてきます。オープンキッチンに面した丸みのあるカウンター、広々としたテーブル、備え付けたベンチなどは大工である店主のお兄さんにも手伝ってもらいながら、ほぼDIYで仕上げたというから驚きました。

住吉 soel 店主

笑顔で迎えてくれたのは「soel」を営む2人の店主、金森直子さん(左)と川添朱里さん。2人の出会いは、東京に本店を置く人気ベーカリーカフェ「パンとエスプレッソと」でした。金森さんはそこで10年に渡りシェフを、川添さんはパン製造やコーヒーをはじめとしたドリンク、接客を担当していたそうで、長く一緒に働く中で意気投合。互いにカフェやビストロが好きで、いつかはお店を出したいという目標も同じだったことから、2人で夢を叶えることになったと言います。金森さんは鳥取出身で、川添さんは鹿児島出身ですが、博多駅前にある「パンとエスプレッソと博多っと」の立ち上げで福岡を訪れ、1年ほど生活したことが場所選びの決め手になったそうです。「福岡の人はみんな優しくて、時間の流れもちょうどいい感じ。九州の美味しい食材もたくさん集まるので、お店を出すなら福岡がいい!と考えていました」と2人は話します。

住吉 soel モーニング

さぁ、早速気になるメニューをいただきましょう。9時から12時まではモーニングタイムで、写真の「ソエルのモーニング」(ドリンク付き1,650円)を味わえます。プレートの内容は日によって変わり、この日は糸島の農家から届く旬野菜のグリル、糸島たまごのウフマヨ、しっとり柔らかな自家製鶏ハムなど9品がぎっしりと盛り込まれていました。みかんの果肉がアクセントになったキャロットラペ、冷製とうもろこしのポタージュ、アンデスレッドのマッシュポテト、押し麦のサラダも素材の良さが引き立てられていて、丁寧な仕事とセンスの良さを感じます。パンはフォカッチャとカンパーニュの2種類でこちらも自家製。ブラウンチーズや、愛媛の柑橘「みしょうゴールド」で作った自家製のジャムをのせてもおいしいです。
セットドリンクには京都「miepump coffee shop」の焙煎豆を使ったコーヒーや、京都「八十八良葉舎」の焙煎和紅茶などが揃い、私は蜂蜜の甘味とレモンの柔らかな酸味が心地よい自家製のレモネード(+250円)をいただきました。休日のブランチには、ナチュラルワイン(+1杯800円~)を選ぶのも良さそうです。

住吉 soel メニュー

そして、モーニングが素敵だったので、16時から22時までのビストロタイムにも改めてお邪魔しました。ビストロメニューには、糸島の農家や柳橋連合市場の鮮魚店「天龍」などで買い付ける新鮮な旬素材を使った料理が勢揃い。内容は季節や日によって変わりますが、伺った日のメニューはこんな感じでした。

住吉 soel 前菜盛り

まずは、ナチュラルワインや日本酒に合うその日のおすすめを盛り込んだ「アテ盛り合わせ」(1,200円)をいただきます。生ハムやいちじくの白和え、ラム酒漬けのドライフルーツを混ぜ込んだクリームチーズ、白ゴーヤと紫ピーマンをエシャロットのソースで和えたサラダなど、こちらもおいし~。どれもシンプルながらに小技が効いていて、グッと心を掴まれます。

住吉 soel 料理 住吉 soel 料理

続いて注文した宮城県産の「ムール貝の白ワイン蒸し」(1,800円)は、身がプリッと大ぶりで旨味が濃厚! 低温調理を施した後にフライパンで表面を焼き上げた「国産豚肩ロースのロースト」(2,200円)は噛むほどに甘くジューシーで、ピーナッツや赤ピーマンを使ったロメスコソースが実によく合います。その他「ソエルの塩もつ煮込み」(900円)や、“幸せの青い卵”と呼ばれる栄養価の高い卵を使った「アローカナのオムレツ」(1,000円)もぜひ食べてほしい一品です。

住吉 soel 店内

「より自然体に、日常に近い存在でありたいという思いもあって、“ビストロ小料理”と掲げています。料理のメニューはジャンルレスに、自分たちが食べたいと思うもの、ワインや日本酒に合うと思うものが中心です。カフェや近所の小料理屋さんにふらりと寄る感覚で、気軽に来ていただけると嬉しいです」と2人は笑顔で話します。

嬉しい時も悲しい時もさりげなく寄り添って、舌に心に、ときめきや温もりを与えてくれる「soel」。お気に入りのお店がまた一つ増えました。ちなみに、入口に掲げているイラスト(写真)は2人の愛犬“とろろ”と“おこめ”をデザインしたものだそうで、行きも帰りもほっこり優しい気持ちになれました。

店舗名:soel(ソエル)
ジャンル:その他レストラン、ワインダイニング・ワインバー
住所:福岡市博多区住吉3-15-9 2F
電話番号:092-600-0766
営業時間:9:00~OS12:00/16:00~OS22:00
定休日:不定
席数:カウンター6席、テーブル10席
個室:なし
メニュー:9:00~ソエルのモーニング(ドリンク付き)1,650円、16:00~アテ盛り合わせ1,200円、ソエルの塩もつ煮込み900円、アローカナのオムレツ1,000円、国産豚肩ロースのロースト2,200円、ゴルゴンゾーラチーズケーキ600円、自家製レモネード750円、ナチュラルワイン1杯900円~
URL:https://www.instagram.com/soel_fuk

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この記事を書いたひと

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