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第1次産業を支える!?流木炭

社会的な問題となっているダムの流木。日本全国では、アフリカゾウ約6万頭に相当する、年間全国60万トン出ており、特に宮崎県は台風などでダムに大量に流木が流れ込み、自治体や電力会社などが廃棄物業者などに処理を依頼しているのが現状だ。その問題を解決すべく立ち上がったのが宮崎市の「HATSUTORI」。助産師・看護師の資格を持つ、服部かおる社長(31)が昨年4月に設立した会社だ。


ダムにたまった流木や間伐材を、トラックで運べる移動式製炭炉で「バイオ炭」に変え販売している。一般的に電気や化石燃料を使わない炭焼きは数日から数週間かかるが、HATSUTORIの炭は、独自技術により4~5時間で一度に2トンの流木を処理でき、従来の炭焼きでは必要不可欠な煙も出ない。


完成した炭は、BBQなど一般家庭での利用はもちろん、pH値も弱酸性を示す傾向にあることから農業での活用を視野に入れ試験を進めている。廃棄物に命を吹き込むことで環境を守り、災害リスクを減らすことにも貢献したいと話す、パワフルな女性社長の挑戦を追う。

会社名:株式会社HATSUTORI
代表者:代表取締役 服部かおるさん(31歳)

住 所:〒880-0802 宮崎県宮崎市別府町6番17号宇田第3ビル3F
ホームページ:https://www.hatsutori.com/

取材後記

「もともと看護師と助産師の資格を持って病院で働いていた女性が、3回目の大学生になって、炭をつくるために起業した。」先輩に教えてもらった情報には、ワクワクするワードがたくさん詰まっていました。一度、服部さんにお会いすると、その笑顔にパワフルさに、バイオ炭に対する愛に引き込まれ、すぐに取材を依頼しました。

 

全国的な問題にもなっている流木を使用し、農業や畜産などの第1次産業への活用を目指す「流木のバイオ炭」。地域の樹木から、また新しい命が生まれる瞬間を見守る服部さんの姿を追いかけているうちに、どこか助産師の仕事とも結びついているような気がしました。


もちろん流木のバイオ炭は、BBQなどにも使用できます。軽さゆえにあっという間に火が付き、初心者の私でも全く手こずることなく楽しむことができました!お肉を楽しみながら、自然にもいいことができる…みなさんもBBQのお供にいかがですか?

 

無限大の可能性を秘めたこの炭から今後も目が離せません!


(MRT宮崎放送/寺坂 穂乃香)

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