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平尾の住宅街で、伝説のバーテンダー直伝の紅茶カクテルを

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高宮通り(通称5号線)にある信号の表示板が、「一本木」から「平尾北」に変わったのはいつ頃だろうか? 近くにかかりつけの医院があることから、20年程前から幾度となく通っていた「平尾北」交差点近くの路地に、最近怪しげにライトアップされた建物があると聞き、現地を訪れた。

aoyama_外観

高宮通りから2本山荘通り側に入った通りは昼間でもさほど人通りがなく、日が暮れて暗くなるとまず近くに住む人以外は通らない。そんな場所に建つ豪奢な一軒家の庭先で、幻想的なブルーライトに浮かび上がる倉庫風の建物で営業しているのが「Uchi Bar 青山」だ。

aoyama_店内

1つ目のドアを開けると、正面には能面をデザインした国産ジン「季能美」のボトルがズラリと並び、手前には季節の生花が活けられている。この不意打ちに多少気圧されながら、右手にある2つ目のドアを開けて、店内へと入った。

aoyama店主

カウンターで迎えてくれたのは、店主の青山侑生さん。青山さんがバーテンダーを志すきっかけとなったが、TVチャンピオンで2年連続日本一に輝いた伝説的なバーテンダー・會津敏昭氏(故人)の存在だ。「テレビで観てそのカッコ良さに憧れ、高校卒業後すぐに上京して弟子入りしました」。15年程修業した後、東京・神楽坂に店を構え、この度福岡に戻るにあたって知人の自宅内にあった倉庫を借り受けることになり、全面改装して今年の4月にオープンした。
「Uchi Bar 青山」でも師匠の遺志を受け継ぎ、提供するカクテルは基本的に會津さんが開発した紅茶リキュール「リターナー」をベースにしたもの。「定番からその時々で即興で作るものもありますので、レシピは無限大といっていいかもしれません」と豪語する。

aoyama_カクテル1

1杯目は、瀟洒なグラスに注がれたショートカクテル「ブアフロー」(1,500円)。ネーミングの由来は「花を飲む」という意味で、リターナーにラムとエルダーフラワーのリキュールを加えてシェイクし、仕上げにスミレの香りを一滴垂らすのがポイント。華やかな香りが鼻孔に広がり、食前酒、食後酒、どちらにも合いそうなカクテルだ。

aoyama_カクテル2

そして、この店のシグネイチャーカクテルといえるのが、その名も「ザ・リターナー」(1,300円)。特別に仕込んだフレッシュなグレープフルーツジュースにオレンジピールでシトラスの香りを際立たせたレシピは、まさにここでしか味わうことができない一杯。「また飲みに来よう」と思わせる動機付けには充分だ。

aoyama_イタソバ

基本的にフードメニューは用意されていないが、唯一シメの食事として提供しているのが「イタソバ」(1,500円)だ。青山さんが東京・神楽坂時代に懇意にしていたというイタリアン「グラサラ」のパスタ風蕎麦で、豆乳ベースの漬け汁によく合い、ペロリと食べられる。

aoyama_店内2

オープンは夜8時から明け方5時まで、当面は定休日なしの無休という営業形態。これから年末にかけて会食などの機会が増えるにあたり、2軒目、3軒目、なんなら4軒目以降にも重宝しそうだ。

店舗名:Uchi Bar 青山
ジャンル:バー
住所:福岡市中央区平尾3-9-15
電話番号:092-284-7178
定休日:なし
席数:カウンター10席
個室:なし
メニュー:チャージ1,000円、カクテル1,000円~、ビール・ウイスキー1,000円~、イタソバ1,500円
URL:https://www.instagram.com/uchi.bar.aoyama/

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