四季折々の特別な日に選びたい、大切な人へ心を込めて贈りたい――。それが「ハレの日の手みやげ」。こだわりのおいしさや作り手の思いが詰まった福岡の逸品を紹介していきます。
第11回目の手みやげは、“センスいいね”と褒められる食ギフト。赤坂「Grocery SYM gris」に並ぶ、選りすぐりの食材と焼き菓子をご紹介します。
大正通り沿いのビル２階に店を構える「Grocery SYM gris」は、同ビルの３階にある「Restaurant SYM blanc」（レストラン シム ブラン）が手掛けるグロサリーです。レストランでは、季節の食材をふんだんに生かした料理やヴァン・ナチュールを提供し、グロサリーではオーナー夫妻が惚れ込んだ食材や手作りの焼き菓子を販売しています。
店を営むのは、元々はグラフィックデザインや家具、内装などを手掛けるデザイン会社に勤めていたというオーナーシェフの藤井隆典さん。
「SYM」という店名は、さまざまな要素が響き合う「symphony（交響曲）」と、均整や調和を表す「symmetry（対称性）」の略語だそう。
さらに、レストランにはフランス語で白色を意味する「blanc」を、グロサリーには灰色を意味する「gris」を冠しています。「blanc」は“食材を料理する＝磨き上げること”から連想された言葉で、「gris」はその原点であり“料理する前の素晴らしい食材”を表現している言葉だと話します。
「Restaurant SYM blanc」料理の一例。「Grocery SYM gris」のデュカスパイスを使用／撮影：森絵里花
レストランとしての「SYM」がスタートしたのは2001年のこと。開業のきっかけや思いを藤井さんはこう振り返ります。
「妻と２人でお店を開きたくて、はじめは雑貨なども取り扱うカフェを開業しようと考えていました。しかし、カフェといっても特徴が必要。そこで、昔から大好きだった料理に力を入れようと決意し、食材を吟味することから始めたんです。生産者さんの元を訪ねて旬の野菜や果物を仕入れることはもちろん、素材の味を一層引き出してくれる塩やオリーブオイル、ビネガー、スパイスといった調味料・食材なども、お気に入りのものが増えていきました」。
「Restaurant SYM blanc」デザートの一例。「Grocery SYM gris」で販売するオリーブオイルを使用／撮影：森絵里花
「気付けば料理の世界に引き込まれ、お店はカフェではなくなってしまいましたが（笑）……。レストランを続けていると、ありがたいことに、使っている食材についてお尋ねくださる方やお出ししている焼き菓子を購入したいとおっしゃる方も増えていきました。私たち夫婦も“素晴らしい生産者や食材についてもっと伝えたい！”という思いが強く、2017年１月に念願だったグロサリーを開きました」。
藤井さんがそう話す通り、「Grocery SYM gris」にはレストランで使用しているさまざまな食材が並んでいます。
早速、気になる商品をチェックしていきましょう。
写真中央と左の「アンセストラル／フルール・ド・サル フレーク」（150g 1620円）は、バスク地方の湧水から作られている結晶塩。豊かな塩の風味とクリスピーな食感が素晴らしく、グリルした肉、魚、野菜類をさらにおいしく仕上げてくれます。
写真右の「デュカ スタンダード」（50g 886円）は、「SYM」オリジナルの逸品。数種類の有機ナッツ、オーガニックスパイス、バスクの湧水の塩などを砕きローストしたミックススパイスで、サッと一振りすると香りや食感がグンとアップ！ 蒸し野菜やカレーのトッピングにもおすすめです。
また、「SYM」は早い段階からヴァン・ナチュールに注目し、福岡ではまだ珍しかった2005年頃から取り扱いを始めたレストランとしても有名。「Grocery SYM gris」には、インポーターからヴァン・ナチュールを仕入れる過程で出合ったというイタリアの輸入食材も多彩に揃います。
写真左は、イタリア・シチリア島の村にある老舗農園「バッリョ・インガルディア」の「アルベレッリ エキストラ バージン オリーブオイル」（500ml 4,104円）。チェラスオーラ種というオリーブ100%で作られる単一品種オイルで、青いトマトやチコリを思わせるフレッシュ感と辛味、苦味が料理の味を引き立ててくれます。特にトマト系のパスタや煮込み、牛肉や炙った魚介類との相性が良いそうですよ。
写真中央は、伝統製法でバルサミコ酢を作り続けている「アチェタイア サン・ジャコモ」の「バルサメーラ アップル・バルサミコ」（250ml 3,456円）。りんご果汁100%で作られているアップル・バルサミコで、バニラアイスなどのデザートにも驚くほどよく合います。
さらには、店内の工房で自家製しているオリジナルのクッキーやナッツ菓子、ケーキも見逃せません。クッキーは単品（１種類562円～）でも販売されていますが、贈り物には「焼菓子 ４種類詰め合せ」（2,862円）がおすすめ。アーティスト・雨宮三起子（amelabo）さんが「SYM gris」専用にデザインした青い包装紙とリボンも素敵です。
写真は「シチリア・ブロンテ産ピスタチオのクッキー」「ロースト小麦胚芽と有機アーモンドのクッキー」「ジャスミンとハイランド種パイナップルのクッキー」「レーズンとライ麦のクッキー」の４種類。噛むほどに素材の香りや滋味深い味わいが広がります。甘さ控えめなので、お酒のお供にもぴったりですよ。
ケーキは季節ごとに味わいが変わり、11月上旬までは「栗の渋皮煮のケーキ」を販売。11月中旬から４月上旬頃には、毎年大好評の「紅玉林檎のキャラメルケーキ」（６個3,200円）がお目見えします。有機農法の紅玉は、キュッとした酸味と豊かな香りが格別。香ばしくほろ苦いキャラメル生地のしっとりとした口溶けもたまりません。こちらはamelaboと「SYM」のコラボレーションによって生まれたリンゴの包装紙に包まれており、愛らしいパッケージにも心ときめきます。
店舗より提供
「紅玉林檎のキャラメルケーキ」は、原則オンラインショップからの予約販売となっていますが、ここで一つ朗報が。レストランで食事をする方に限り、７営業日前までの事前予約で店舗受け取りが可能です。一緒に食事を楽しんだ帰りにさりげなく手渡せば、嬉しいサプライズになりそうですね。
今回は数点をピックアップしてご紹介しましたが、まだまだ素敵な商品は盛りだくさん。イタリアのリグーリア州・ジェノバにある老舗砂糖菓子専門店「ピエトロ・ロマネンゴ」の“魔法のような”シュガーボンボンやローズジャムも、見つけたら即ゲットして欲しい特別な逸品です。
料理好きの方や食にこだわりのある方への贈り物を探すなら、迷わず「Grocery SYM gris」へ。贈る側も贈られる側も嬉しくなる、心弾む出合いが待っています。
この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。
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この記事を書いたひと
UMAGA
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