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華やかに進化!魅惑の染め菊

鹿児島県枕崎市は、電照で人工的に開花時期を調整する「電照菊」の一大産地。墓や仏壇に供える仏花として使われることが多い菊だが、新たな可能性を広げようと活動している生産者がいる。マルヨシ花園3代目の楠拓志さん(39)と妻の千春さん(37)だ。


マルヨシ花園では主に葬儀用の輪菊を栽培してきたが、コロナ禍で需要が激減。そこで3年前から、普段使いもできるようなカラフルで華やかな洋菊(マム)の栽培を始めた。現在栽培している菊の種類は、30~50種類ほど。「菊のイメージを変えたい。“菊からマムへ”」。 楠さん夫婦は、観賞用の菊を身近に感じてもらおうと、イメージの転換を図る。


また、千春さんは満開の状態まで育てた「フルブルームマム」に、ピンクやブルーなど専用の染料を茎から吸わせた「染めマム」の生産にも取り組んでいる。千春さんが得意とするのは、優しく落ち着いた色。複数の染料を混ぜることで、唯一無二の色合いが生まれる。


日持ちする花として知られる菊。華やかさが加わることで、プレゼント用や祝いの場など、新たな需要の開拓を目指す。「もっと日常的に手に取ってほしい、家庭にも飾りやすいマムを」その想いを胸に活動する、若手生産者を追う。

企業名:株式会社mkM マルヨシ花園
副代表:楠 千春さん
住 所:鹿児島県枕崎市大塚南町272
電 話:0993-72-2977
ホームページ:https://www.mkm1124.com/
Instagram:https://www.instagram.com/maruyoshi_kaen/

取材後記

「菊ってこんなに種類があるんですよ!」初めて楠さんご夫婦にお会いした時に見せてくださったのが、何十種類もの菊が掲載されたカタログ。見ているだけでおもしろい、と笑顔で語るおふたりを見て、本当に菊が好きで、愛情込めて育てていらっしゃるんだなと感じました。

 

妻・千春さんが新たな試みとして始めた「染め菊」。複数の色を混ぜることで、美しく、そして優しい色味を作ることができるそうです。最近では、染め菊を母の日や誕生日のプレゼントに買っていかれる方もいるそうで、「菊のイメージを変えたい!」という楠さんご夫婦の思いが、素敵な形で花開いてほしいと思います。
 

(MBC南日本放送/有薗 千愛)

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