地域の「家族」のために~新人消防士 奮闘の日々~
今年4月、消防学校に入校した71人の新人消防士が教官たちの厳しい“洗礼” を受けていました。「気をつけの姿勢が悪い!」「もっと声出るだろ!」「やり直し!」彼らはこれから半年間の訓練を受けて一人前の消防士を目指します。
今年の新人の中に女性は7人。その中のひとり、青柳美里さん(当時18)は現役消防士の父に憧れ、この道を志しました。地域の安全のために働く父親は小さいころから頼もしく、誇らしい存在。美里さんもいつしか地域の人たちのために働きたいと思うようになったのです。
ところが、入校直後に行われた走力養成訓練(3.5キロ走)ではトップに10分程遅れての最下位。さらに真夏に行われる実践訓練では炎の熱に耐え切れず、途中離脱するなど体力不足が大きな課題に。それでも、「わが子のようにかわいがってくれた地域の人たちに恩返しがしたい」という思いで美里さんは黙々と訓練を続けます。
同期と一緒に体力づくりに重点を置く自主訓練も重ねました。その成果は徐々に現れ、卒業を迎える頃には3.5キロ走のタイムも、20分台から17分台に。そして迎えた卒業式。参列した父親の前で美里さんはどんな表情を見せるのでしょうか。
(制作:RKK熊本放送/前田 直輝)
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう