世界の頂点に立ったバーテンダーが切り拓く 新たなバーの世界
今回は、中洲の「THE BLUE DOOR」を訪問。
オーナーバーテンダーの清水健士郎さんは、横浜・関内の「Bar Noble」、福岡・中洲の「Bar Higuchi」という両都市を代表するオーセンティックバーを経て、今年9月に独立。
店内を一望すると、バーとしては珍しいコの字型カウンター、3つに分かれたバックバー(酒棚)、比較的明るめでポップなBGMなど、斬新で魅力的な空間づくりがなされている。
1杯目にサーブしていただいた「ロッシーニ」は、イチゴとシャンパンをブレンダー(ミキサー)にかけて完成する、シンプルながらも素材の本質を存分に味わえるカクテル。
イチゴの爽やかな甘みをシャンパンの泡と風味が包み込む、季節感あふれる贅沢な一杯だ。
そして2杯目にサーブしていただいたのは、清水マスターの代名詞ともいえるオリジナルカクテル「Palme d'Or(パルム・ドール)」。
フレーバーシロップの世界的メーカー「MONIN(モナン)」が主催する、創作カクテルコンペティション「MONIN CUP」の2016年世界大会でグランプリを受賞した、文字どおり “世界を獲った” カクテルだ。
ジンをベースに、「ユズ フルーツミックス」「バニラ」の2種類のシロップ、バジルリーフ、グレープフルーツジュースを合わせてブレンダーにかけ、ジンジャエールでフルアップして完成する一杯。
緑茶を思わせる鮮やかな色彩、バジルが生み出す新緑の香り、ほのかに漂う柚子の風味など、日本の風土や文化が一杯のカクテルの中に見事に表現されている。
清水マスターの創作意欲はとどまることを知らず、新たなオリジナルカクテルの開発にも余念がない。
ゲストバーテンダーとして他都市のバーやイベントから声がかかることも度々あるそうで、「機会あるごとに各地のバーや蒸留所などを訪れて、新たな知識や技術を取り入れていきたいです」と語られていた。
店名にある「BLUE」は、日本のバー発祥の地である横浜のシンボルカラー。「横浜の街と歴史のイメージを感じていただけたら」というマスターの思いが随所に散りばめられた空間で、オリジナリティあふれるカクテルの数々を心ゆくまでご堪能いただきたい。
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