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2024年の福岡ラーメンシーンを総括。来年は“ココを押さえておけば間違いなし!”の新店注目株5選と共に紹介

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皆さん、すすってますか? 今年2024年、福岡のラーメン業界にもたくさんの新店がオープンし、私たちラーメンファンを魅了してくれました。食べ手の選べる幅が年々広がっているのは本当に嬉しいことです。今回お届けするのは「2024年、福岡ラーメンシーンの総括」。新店に見る潮流やトレンド、そしてネクストブレイクのラーメンとは。「2025年の福岡ラーメンは、これを押さえておけば間違いなし!」の新店注目株5選と共に紹介します。
まず、2024年は九州(沖縄を除く)全体で150店余りのラーメン店がオープンしました(筆者調べ)。その内福岡県内は60店ほど。12月に入ってからもニューオープン情報が続々と飛び込んできているので、最終的にはさらに増えるものと思われます。これにはいわゆる支店、ネクストブランド、新天地への移転も含んでいますが、数字だけを見ると“例年通り”。実は、コロナ禍を振り返ってもこのくらいはオープンしていて、今年2024年においても新規出店舗が劇的に増えたり、減ったりはしていません。  
また、ジャンル別内訳に見る潮流をいくつか述べておきます。第1は「豚骨の復権」。ここ数年、THE・豚骨での出店が少なくなり未来を危惧する声もありましたが、なんだかんだで「豚骨は強い!」と明言しておきます。現に福岡はじめ九州全域をみても豚骨のニューカマーの数は盛り返しています。地域ごとの“王道の豚骨ラーメン”に美学を見出した若手職人が増えているのもいち豚骨ファンとして嬉しい限りですね。第2には「G系の増殖」。二郎系を筆頭としたガッツリ系ラーメンがG系。よく二郎系だとJ系じゃ? と言われたりもしますが、“Gはガッツリ”の頭文字で二郎系も含んだ総称です。このジャンルはとにかく勢いが増すばかり。かつては学生の町にポツポツと出店する程度でしたが、郊外、街中にもお目見えし、若い男性だけでなく、女性、ファミリーとファン層も拡大しています。同じくボリューミーな横浜家系も市民権を得ていますが、新規オープンという面ではでは少し落ち着いてきた印象を受けています。第3は「つけ麺人気のリバイバル」。つけ麺については以前、同UMAGAの記事「2024年、福岡でつけ麺人気が爆上がりのワケ」でも紹介している通りでありプラス、2025年春に超人気店がつけ麺に参入するNEWSをキャッチしているので、来年さらに注目度が増すのは間違いないでしょう。そのほか「朝ラーメンがスタンダードになりつつある」こと、「醤油、煮干しラーメンの多様化」も今年の動向。2025年は昭和の元号で数えると“昭和100年“となることから、古き良き「昭和のラーメンに 熱視線が送られる」ことも付け加えておきます。
さて、お待たせしました。これからは私的な「絶対に食べておくべき福岡ラーメンの2024年新店5選」をジャンル別に紹介します。

らぁ麺庵 菘(糸島市)

2024年7月、糸島市のJR前原駅近くに鮮烈デビューしたのが「菘」(すずな)です。佐賀県出身で家業は、豚骨ラーメン店の旧「大幸軒」、東京でも修業を積んだ髙尾野健蔵さんが開きました。

菘 外観

僕もそうでしたが、「菘」のラーメンを初めて食べた時に皆度肝を抜かれたはずです。全く新しい「豚魚(とんぎょ)」(豚骨魚介)。これは、「豚骨ラーメン」の新たな可能性を示したのと同時に、節系に鯛など鮮魚も合わせているため「鮮魚系」のギョギョ!と魚介の旨味が押し寄せる醍醐味もあります。さらには、ラーメン+αで、「NEOつけ麺」の魅力も提案するなど、福岡でのNEWな要素が詰まっている店です。




菘 濁ソバ

【らぁ麺庵 菘】福岡県糸島市前原中央1-2-12、11:00~15:00※売切れ次第終了、月曜休、年末年始は2025年1/2(木)~4(土)が休み

ラーメンはなこ(筑紫野市)

はなこラーメン

2024年7月開店。いわゆる“G(ガッツリ)系”は、若い男性を主なターゲットにしていますが、「はなこ」においては「女性も親しみやすい」がうまく融合されています。味わい、店の雰囲気、演出とも新しく、そして楽しいですね。

はなこ外観

カフェのようなオシャレな店はフルオープンの“魅せる”厨房になっていて、バーナーを用い目の前で炙ってくれるパフォーマンスも名物。糸島「北伊醤油」、中国の醤油で味付けする“漆黒のスタミナ醤油ラーメン”であることも他のG系とは異なる点です。「トッピングどうしますか?」と聞かれた後に答える通称「はなコール」は、タマネギ、アブラ、ニンニク、辛ニラの4項目あります。各自好みにカスタマイズして自由に楽しんでください。

はなこ久保店主

【ラーメンはなこ】福岡県筑紫野市二日市中央1-2-20、11:00~15:00/18:00~22:00 無休、年末年始は12/31(火)、2025年1/1(祝)が休みの予定。公式Instagramを確認

中華そば かなで~豚と節~(天神)

福岡市中心、天神エリアの新店の中でも要注目が2024年7月オープンの「中華そば かなで~豚と節~」。2011年創業「かなで」の4thブランドです。

中華そばkなで豚と節ラーメン

“黄金スープのボリューミーな中華そば”。簡単に称したいところですが、スープのベースが豚清湯、つまり豚骨ラーメンの要素も含んでいることも言っておきます。まず昆布や干し椎茸と共に豚ゲンコツをたぎらせないように炊いた豚清湯スープを作り、そこに多彩な節(ウルメ、イワシ、サバ、宗田節)などをそれぞれ時間差で投入しながらさらに煮込んでいきます。油も節からとったものを使っているので、豚感の中で魚介要素もしっかりと主張しておいしいですね。デフォルトは「醤油そば」(1,000円)ですが、「醤油そば ワンタン入り」(1,300円)を頼めば、鶏挽き肉を包んだ“ひだひだ”がびろ~んと長いワンタンも楽しめます。

豚と節外観

【中華そば かなで~豚と節~】福岡市中央区天神4-10-2、10:30~15:30、土曜休、年末年始の休みは公式Instagramを確認

中華そば ひかり(名島)

2024年新店の醤油、塩ラーメン部門で、特に気に入っている店が「中華そば ひかり」です。2024年3月、名島運動公園の近くにオープンしました。

中華そばひかり中華そば

店主の齋藤潤哉さんは静岡県出身で2004~22年は「一風堂」に勤務し、各地の店長を歴任した経歴があります。肉系清湯スープに麺量は茹で前170g、具材もにぎやかで1杯750円と良コスパ。そして、新潟県の濃口醤油「長生」を使用しているのが特徴です。この醤油は、音楽好きでもある齋藤さんが一風堂時代にフジロックフェスティバルの出店で新潟を訪れた際、地域の醤油をリサーチする中で発見したもの。我々馴染みの九州醤油ではない、いい意味でおっ!となる一口目の“意外さ”がいいですね。

中華そばひかり外観

【中華そば ひかり】福岡市東区名島3-27-3、11:00~17:00、土日曜・祝日~20:00、月曜休、年末年始は2025年1/1(祝)、2(木)が休みの予定。12/31(火)は15:00までの営業
                                   
●麺屋 金次郎(若宮)
福岡ラーメン新規出店舗をジャンル別で見ると、例年圧倒的に“少ない”のが実は味噌ラーメンです。しかしながら、味噌ラーメン人気は根強く、特に寒くなると急上昇。「味噌ファンは確実にいるが食べられる店が少ない」のが現状といえます。2024年3月、東区若宮にオープンした「麺屋金次郎」は、そんな福岡の味噌ラーメンシーンを大きく変えるパワーをもった実力店です。


麺屋 金次郎(若宮)

福岡ラーメン新規出店舗をジャンル別で見ると、例年圧倒的に“少ない”のが実は味噌ラーメンです。しかしながら、味噌ラーメン人気は根強く、特に寒くなると急上昇。「味噌ファンは確実にいるが食べられる店が少ない」のが現状といえます。2024年3月、東区若宮にオープンした「麺屋金次郎」は、そんな福岡の味噌ラーメンシーンを大きく変えるパワーをもった実力店です。


金次郎人物

店主の金谷陽介(写真右)さんは名店「川端どさんこ」で20年近く修業。鍋であおりと程よい焼きを入れる製法を踏襲しながらも味噌の種類、ブレンド率を変えた独自の味噌ラーメンを出しています。

金次郎味噌ラーメン、チャーハン

さらには、“どさんこ”イズムの宿る店につき、やはりチャーハンも外せません。具材はラーメンにも入る豚肩ロースのチャーシューを細かく刻んだものにタマネギ、ニンジンなど。中華鍋であおり米を舞わせながら、塩、コショウ、九州の醤油で味付けします。パラパラエアリーな感じと、しっとりさが絶妙に合わさったこのチャーハンは“油は豚ラード”“高火力のバーナー”“鍋肌の使い方”などうまさのポイントがいくつかあるのですが、僕が一番膝を打ったのは「大粒と小粒の米をブレンドしていること」です。これにより、パラパラとしっとりの2つの食感が生まれ、スープと共に口に含んだ時も、米がじわりと舌にのるようなうまさとフワリと口いっぱいに広がる米の旨味を楽しむことができます。チャーハン自慢の店では米の炊き方を変えたりするところは多いですが、さらに手間をかけて小粒と大粒の米を混ぜて使うのはかなり珍しいと思います。

金次郎外観

【麺屋 金次郎】福岡市東区若宮5-16-28、11:00~15:30、水曜休、年末年始は12/30(月)~2025年1/3(金)が休みの予定

「2024年、福岡ラーメンシーンの総括」と「2025年の福岡ラーメンは、これを押さえておけば間違いなし!」の新店注目株5選を紹介してきました。これらをマストで押さえつつ、2025年も素敵なラーメンライフをお過ごしください。

店舗名:中華そば かなで~豚と節~
ジャンル:ラーメン
住所:福岡市中央区天神4-10-2
電話番号:なし
営業時間:10:30~15:30
定休日:土曜
席数:カウンター7席、テーブル8席
個室:なし
メニュー:醤油そば1,000円、醤油そばワンタン入り1,300円、特製醤油そば1,450円、まぜそば1,050円、特製まぜそば1,500円、玉子かけごはん250円
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40068088/
店舗名:麺屋 金次郎
ジャンル:ラーメン
住所:福岡市東区若宮5-16-28
電話番号:なし
営業時間:11:00~15:30
定休日:火曜
席数:カウンター9席
個室:なし
メニュー:味噌らぁ麺850円、辛味噌らぁ麺900円、醤油らぁ麺850円、塩らぁ麺850円、ちゃーしゅー麺1150円、焼きめし700円、半ちゃんセット1100円
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400201/40066832/

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この記事を書いたひと

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