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「ガス温水式床暖房」と「エアコン暖房」どっちがオトク?

マイモ

ほんのりとした暖かさを感じられ、乾燥に強いことで注目されている「ガス温水式床暖房」。メリットも多いガス温水式床暖房ですが、気になるのは光熱費や導入費用などコストの部分です。

そこで今回は、ガス温水式床暖房にかかるコストについて、エアコン暖房と比較しながら解説します。

ガス温水式床暖房の特徴

ガス温水式床暖房の内部
【画像出典元】「vchalup- stock.adobe.com」

「ガス温水式床暖房」は、ガス+温水の力を使って床を温める暖房器具です。熱源機内でガスを使って温水を作り、その温水を床に設置した温水マットへ循環させ温める仕組みです。

温水が熱源であるため一度温めると冷めにくく、電気カーペットなどでよく起こる低温やけどの危険性が低く(ただし設定温度を44~50℃程度に上げると低温やけどのリスクがあり)、また部屋全体がやわらかい暖かさに包まれるのが特徴です。

構造がシンプルであり、メンテナンス性がよく、故障のリスクが低いことも強みです。

換気が不要で乾燥もしにくい

ガス温水式床暖房であれば室内に燃焼させるものがないため、石油ストーブなどのように定期的に窓をあけて換気する必要はありません。また、エアコン暖房に比べ部屋が乾燥しにくいため、身体にも優しいのです。

ガス温水式床暖房の1カ月あたりのガス代

電球と電卓
【画像出典元】「Hanasaki- stock.adobe.com」

ガス温水式床暖房にかかるガス代の目安について、東京ガスによれば、8畳の部屋で1日8時間運転した時のコストの目安は約170円、1カ月で計算すると約5100円と試算されています。

なお上記の試算はあくまで目安であり、メーカー、サイズ、設定温度などによりかかるガス代は上下することも覚えておきましょう。

ガス代には地域差もある

ガスの値段は地域によっても差があります。石油情報センターのLPガス月別表によれば、例えば九州局(九州エリア)の基本料金は1921円、5㎥あたりの料金は5527円となり、他エリアに比べ高くもなく安くもない平均的な水準です。また都市ガスを利用できる家庭であれば、LPガス(プロパンガス)よりもガス料金を抑えられることが多いです。

エアコン暖房の1カ月あたりの電気代や特徴

エアコンをつける海外女性
【画像出典元】「M-Production- stock.adobe.com」

エアコンの電気代はメーカー、機種、サイズ、設定温度などにより異なります。

例として、パナソニックの6畳用エアコン「CS-225DJR」の場合、暖房時の消費電力は470Wです。1時間あたりの電気代を計算すると、470W÷1000×31円/kWh※=14.57円となります。また、1日8時間運転した時の電気代は約116円、それを1カ月(30日)稼働させた場合の電気代は約3480円となります。

※全国家庭電気製品公正取引協議会が目安として定めている電力料金単価は31円/kWh(2024年12月現在)。

エアコンの特徴は?

ガス温水式床暖房は床下から温めますが、エアコンは一部分ではなく部屋全体を温めることが特徴です。またエアコンはガスや石油を使わず電気で温めるため安全性が高く、低温やけどのリスクが少ないこともメリットです。

デメリットとしては部屋が乾燥しやすいことが挙げられ、エアコンを使う際には加湿器などを使い湿度コントロールをする必要があります。

導入費用は?

床暖房の設置工事
【画像出典元】「New Africa- stock.adobe.com」

コストを考える上で、ガス代や電気代だけでなく導入費用も考慮する必要があります。ここではガス温水式床暖房とエアコンそれぞれの導入費用を解説します。

ガス温水式床暖房の導入費用

ガス温水式床暖房は、床に設置するためのリフォーム工事が必要となり、導入費用が高額となりやすいです。メーカーや機種によって変わりますが、目安は約25万~100万円といわれています。なお工事期間は「直張り」の場合1~2日程度、「張り替え」の場合3~4日程度です。張り替えの方が手間がかかるため工事期間も工事費用も高くなりがちです。

エアコンの導入費用

6畳タイプのエアコンであれば本体価格の目安は5万~10万円程度です。また取付工事費用は1万5000円前後としている家電量販店が多いです。なおセール期間中などには、取付工事費用を無料としてくれるお店もあります。

どっちがお得?

AとBを比較
【画像出典元】「yumeyume- stock.adobe.com」

1カ月あたりのガス代(電気代)のコストで比較すると、ガス温水式床暖房は約5100円、エアコン暖房は約3480円となりややエアコンの方が安めです。ただしエアコンは使い方や設定温度などにより電気代が変わりやすいため、誤差の範囲ともいえます。

導入費用の面では、ガス温水式床暖房が約25万~100万円、エアコンが5万~10万円程度となるため、ガス温水式床暖房の方がだいぶ割高になります。

割高だけど快適な床暖房

ガス温水式床暖房はエアコンに比べ導入費用が割高ですが、構造がシンプルであるため故障しにくく、一度導入すれば長持ちしやすいです。また足元から自然な温かさを感じられ乾燥もしにくいため、エアコンよりも快適に暖がとれることが多く、人によってはエアコンよりもおすすめとなることがあります。

以上、ガス温水式床暖房とエアコンのコストについて紹介しました。両者ともガス代(電気代)としてはさほど差はありませんが、導入コストはどうしてもガス温水式床暖房が割高になりやすいです。とはいえガス温水式床暖房にしかない魅力や強みもあるため、ニーズとマッチしている場合は導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いたひと

マイモ

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