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奇習鬼追い 福を呼ぶ!名物実況

1250年以上続く、鹿児島県曽於市末吉町の伝統行事「鬼追い」。毎年1月7日に熊野神社で行われる。よる8時になると鬼の力を宿した真っ白な「御幣」をまとった3匹の鬼(男鬼・女鬼・小鬼)が、人々の前に姿を現す。神社の前を、闇から闇へ走り回る鬼たち。

 

この時、運よく御幣をちぎり取れると、一年を無病息災で過ごせるという。鬼の力にあやかりたい人々と、簡単には取らせてくれない鬼との「攻防戦」が、祭り最大の盛り上がりを見せる。鬼が暴れれば暴れるほど、五穀豊穣と無病息災をもたらすという。

 

長年、地元の大人や子どもたちが一体となって、この行事を大切に守り伝えてきた。その1人が吉永辰美さん(82)だ。20年ほど前から祭りの実況を行っている。一番の特徴は「方言」。元役場職員で実況は未経験。「自分の言っていることがお客さんにつたわるだろうか」という不安もありながらいざ、マイクを持つと、神社前で繰り広げられる鬼と人との激しいせめぎあいと見事にマッチ。

 

臨場感あふれる実況は、今では祭りに欠かせない。番組では祭りを成功させようと奮闘する地域の人々や、吉永さんの日々の生活に密着。今年の「鬼追い」を追った。

 

(制作:MBC南日本放送/七枝 大典)

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