今春から4年ぶりにラジオ番組を担当している。「タケちゃんケンちゃんセキラ♪ラ♪ラ♪ジオ」で、お相手は一つ上の先輩・武田早絵アナ。共に40代前半の会社員2人が建前を捨てて、本音で話すという「会社員系バラエティ」がテーマだ(武田アナも先週のコラムで紹介)。だが、一つの葛藤があった。普段、RKBテレビの報道番組「タダイマ!」でニュースを伝えている私が、どこまで踏み込んで話していいのか――。
5回目の放送後、入社2年目の髙見心太朗アナが「いつも宮脇さんのラジオを聴いていますよ」と話しかけてきた。賛辞の言葉が続くと勝手に予想していたのだが、彼の口から飛び出したのは、「宮脇さんは、もっと本音を語った方が面白いと思います」だった。ひるんでいることが彼にはばれていた。
入社18年目の小さなプライドが顔を出し、「割と話している方じゃないかな」と応戦してみたが、彼の感想が的を射ていることは誰よりも分かっていた。その時、私の中で何かが弾けた。それ以来、大事な会議でオナラをどのように我慢すればいいのか、夏に向けて人生で初めてすねを脱毛した話も披露するようになった。これでいいのかどうかは分からないが、土曜の朝7時から毎週放送中。少しでも共感してもらえたら幸いである。
7月26日(土)毎日新聞掲載
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