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9月は竜巻シーズン!

5日、静岡県で国内最大規模の竜巻が発生しました。屋根や窓が飛ばされたり、電柱が真っ二つに折れたりするなど、甚大な被害をもたらしました。後日、気象庁の調査で、風速は約75メートルと推定されました。時速に換算すると約270キロ。これは新幹線並みの速さで、傘や植木鉢など小さなものでも危険物に変わってしまうほどの突風です。

竜巻は台風や前線に伴って発生することが多く、月別の発生数は9月が最多。次いで8月や10月が多く、台風が多い今がまさに竜巻シーズンであるとも言えるのです。なお、福岡県内で確認された竜巻の数は、1991年から現在までに10回。ただ、確認できなかった規模の小さいものなども含めると、実際にはもっと発生しているでしょう。

先日、視聴者から「福岡市でも竜巻が発生した」と映像が届きました。 「突然ひょうが降り、風の音が変わった。看板が飛ばされて恐怖を感じた」とのこと。

竜巻は小規模な現象で、台風と違って正確に予測することができません。ただ、竜巻のおそれがあることを示すキーワードがあります。それは「大気の状態が不安定」。天気予報でこのワードを聞いたら、いつもより空を気にすると異変に気づきやすくなるかもしれません。
 

横尾槙哉=RKB気象予報士・防災士
毎日新聞福岡版 2025年9月20日掲載

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横尾槙哉