【福岡 手みやげ】香椎から年中クリスマスのワクワクをお届け！風味豊かな「焼き菓子」

四季折々の特別な日に選びたい、大切な人へ心を込めて贈りたい――。それが「ハレの日の手みやげ」。こだわりのおいしさや作り手の思いが詰まった福岡の名品を紹介していきます。

第22回目の手みやげは、クリスマスシーズンの贈り物にもぴったりな「焼き菓子」。フランス伝統の焼き菓子を主役に揃えるパティスリーの風味豊かな逸品をお届けします。

今回の目的地は、福岡市東区の香椎宮から西に伸びる緑豊かな香椎参道沿い。この場所で28年間続いた洋菓子店「ケーキハウス アン」の跡地に、2024年８月に開店した「JOYEUX NOËL」を訪れました。

ここは焼き菓子を主役に掲げるパティスリー。「ジョワイユ・ノエル」とはフランス語で「メリークリスマス」を意味し、「ホリデーシーズンの楽しさや胸の高鳴りを年中お客様に届けたい。私たちもワクワクしながらお菓子を作りたい」というオーナーの想いが込められています。

ウィリアム・モリスの壁紙にアンティーク調の家具が映える空間は、クラシカルでどこかノスタルジックな雰囲気。フロアには焼きたての甘い香りが漂い、ショーケースや棚にはとりどりの焼き菓子が所狭しと並んでいます。

店を手がけるのは「ケーキハウス アン」の創業者であり、パティシエ歴44年のオーナーシェフ・松永健一さん。これからは“自分のやりたいことをもっと自由に追求したい”と、現在６店舗を展開する「ケーキハウス アン」を息子さんに譲り、「JOYEUX NOËL」を立ち上げました。

松永シェフの“やりたいこと”とは、「大好きなフランス伝統の焼き菓子を主役にすること」。早速、自慢の逸品をご紹介しましょう。

まずは看板商品の「ビスキュイ・ド・サヴォワ」（S・960円、L・2,480円）から。こちらはフランス東部・サヴォワ地方に古くから伝わるスポンジ状のケーキで、サヴォワ型と呼ばれる王冠モチーフの専用型で焼き上げられるのが特徴です。

松永シェフは伝統的なレシピを元に試行錯誤し、２種類の小麦粉や３種類の砂糖、たっぷりのハチミツ、生クリームを配合したオリジナルの生地が完成。表面のシャリッとした軽い歯触り、しっとりほどける生地の食感、柔らかな甘味とふわり香るレモンの風味もたまりません。シンプルだからこそ素材をきっちりと注ぎ、丁寧に作られているのが伝わるおいしさです。

続いて、毎朝焼きたてが並ぶ「アマンディーヌ」も見逃せません。こちらは、クレーム・ダマンド（アーモンドクリーム）を詰めて焼いたタルト。「アーモンド」（330円・中央）、「洋なし」（350円・左上）、「キャラメルナッツ」（360円・右上）が定番の味わいで、「無敵のタルト」（1,040円）と題した３種類セットも販売されています。

さらに、同じく焼きたてが並ぶ「フィナンシェ」も名物の一つ。「プレーン」（240円）、「抹茶」「フランボワーズ」（各270円）が定番の味わいで、こちらも３種類セット「無敵のフィナンシェ」（780円）が用意されています。

アマンディーヌやフィナンシェには、“アーモンドの女王”と称される最高級のスペイン産マルコナ種のアーモンドパウダーを使用。まずは粉だけを焼いて香りを出し、バターを贅沢に加え、生地をギリギリまでしっかり焼き込むこともこだわりだそう。まさに“無敵”といえる、リッチなおいしさが広がります。

限定のフレーバーや焼き菓子は季節ごとに登場し、12月はラム酒漬けのドライフルーツをたっぷりと加えたフィナンシェ「シュトーレン」（380円）がお目見え。ブルーベリーの実とジャムが入った人気の「チーズケーキ」（380円）もクリスマス仕様になっています。どの焼き菓子も、熟練の技と良質な素材を余すことなく注いだ逸品揃いで、あれこれ目移りしてしまうのは言うまでもありません。

好きな焼き菓子を詰め合わせられるギフトボックス（S・470円、L・570円）は、テーマカラーである深いブルーに金色の箔押し加工が素敵。その他、詰め合わせギフトも充実しており、バッグ型やウィリアム・モリス柄、クリスマス仕様など、さまざまなサイズとデザインの箱が揃っていてときめきます。

12月は「JOYEUX NOËL」が一段と輝きを増す季節であり、香椎宮への参拝帰りに立ち寄るのもおすすめ。クリスマスシーズンや年末年始は営業時間が変則的になる場合もあるため、インスタグラムで最新情報をチェックして、ぜひ出かけてみてください。

• ソムリエがアラカルトをコースに仕立ててペアリングしてみた
• 北九州を代表するフランス料理店で正統派のフルコースを