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フレンチの名店「Goh」がリニューアル!新たな舞台で美味なる夜を

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2025年10月15日、フレンチの名店「Goh」がリニューアルオープンしました。このニュースに驚いたファンも多いかもしれません。なにしろ2023年の開業以来、常に国内外の客で賑わう人気店でしたから。
とはいえオーナーシェフは、あの福山剛さん。きっと新たな価値を備えた空間で迎えてくれるはずです。

goh福山シェフ

Goh」の原点は、2002年に福山さんが開いた西中洲の「La Maison de la Nature Goh(ラ・メゾン・ドゥ・ラ・ナチュール・ゴウ)」。和洋中を自在に融合した新感覚の料理、極上の接客と値頃感、そして福山さんの人柄が大勢を魅了して、ほどなく超予約困難店となりました。2016年からは毎年「アジアのベストレストラン50」に選ばれ(2023年除く)、今や海外でもその名を知られる存在です。

そんな福岡の誇るスターシェフが、西中洲から住吉へ拠点を移し、新たな試みに乗り出したのが2023年のことでした。新生「Goh」は、一斉スタートのターブルドット(1つの大テーブルを客が囲み食事を楽しむフランスの古典様式)を採用するという国内でも斬新なレストランで、そのユニークさから海外のフーディーたちも押し寄せたものです。

goh外観 店舗より提供

では、今回のリニューアルで「Goh」はどう変わったのでしょう?
「まずビルの3階から1階に店舗を移し、GohGan(ゴウガン)と隣り合う形になりました。両店舗のお客様に挨拶しやすくなり、厨房を行き来する負担も軽くなって良いことづくめですね」と微笑む福山さん。「GohGan」とは、バンコクの著名シェフであるガガン・アナンドさんと福山さんがタッグを組んで、「Goh」と同時期に構えたイノベーティブレストランです。
気になるフロア移転の理由を聞くと、実は館内改装を計画していたテナント側から要望があり、福山さんも今後の展開を見据えた上でこれを了承したのだそうです。

gohカウンター

goh個室 gohプレート 3点とも店舗より提供

というわけで、店内のデザインも一新。カウンター、テーブル、個室1室を持つフロアは前よりも客席を減らし、西中洲時代の親密な空気を思わせる雰囲気です。またフロアを染める深い琥珀色が、秘めやかな非日常を彩っているのも印象的でした。
席によって営業開始が違うのも特徴で、ターブルドットの面影を残したカウンターは18:30一斉スタート。片やテーブル席は18:00から30分おきのスタートとなり、移転前より使い勝手が向上しています。個室のプライベート感もかなりのもので、大切な会食やデートなどはぜひこちらへ!

gohアミューズ goh冷前菜

さて、メニューは移転前と同じく19,800円のコース(11品)一本。フレンチに東西の食文化の要素を加え、一品ごとに驚きや感銘を与えるクオリティは客の期待を裏切りません。
その開演を告げるアミューズは、福岡のブランド柿「秋王」とフォアグラのタルト、サバと胡麻のタコスなどの3種類。特に福岡産のいちじく「とよみつひめ」を新百合根のブランマンジェと合わせた2品目は絶品で、ふくよかな甘みと酸味の競演が見事でした。
続く冷前菜は、佐賀産竹崎カニをハーブのオイルや菊の花の出汁で和えたもの。いずれもフレンチの枠を軽々と超える味わいで、そこから立ち昇る「楽しさ」「面白さ」はまさに福山さんの真骨頂です。

gohスペシャリテ

さらに、佐賀産アワビと大分産原木椎茸の料理でコースは最初のピークを迎えます。万人を陶酔に誘う、海と山の香りのコラボが実に鮮烈。底に敷いたアワビの肝とアオサのリゾットも秀逸で、福山さんも「これだけはコースから外しません」と胸を張るスペシャリテです。思わずうっとりとする妖艶な味わい、ハマると本当にクセになりますよ。

goh魚料理

白い泡に包まれた魚料理もオリジナリティ満点。醗酵させた米粉でアナゴをサクッと揚げた一品ですが、一緒に加えたカボチャのニョッキが絶妙なアクセントになっていました。軽さとモチッとした2種の食感が面白く、ついつい笑みがこぼれます。熊本産ワインを使ったベルモットソースとの相性も文句なし。これら異なる要素を巧みに合わせ、洗練された味へと昇華させる手腕にまたも唸らされました。
他の料理も豊かな食味と華に満ち、ここでしか体験できぬ“口福”な夜が心地よく流れていきます。

goh福山シェフ

装いは変わっても、やはり「Goh」の魂──美味しく、楽しく、温かく──は以前と同じ。むしろ、より磨きがかかったようにも感じました。
「今回の店は西中洲時代とほぼ同じ14坪ですが、やはりこれくらいの規模が僕は好きですね。ターブルドットで得た経験を“良いとこ取り”し、あらゆる要素を磨きあげ、この店をキャリアの集大成にしようと思います」
実は2025年春に2カ月の入院を経験し、ドクター曰く奇跡的な回復を遂げた福山さん。「だからこそ今は何も恐れずチャレンジできるし、応援してくださる方々にも感謝を込めて、精一杯お返しをしていくつもりです」
どれだけ人気や評価を得ても、常に謙虚で、挑むことを決してやめない──この哲学がある限り、「Goh」はこれからも福岡フレンチのトップランナーであり続けるのでしょう。

この記事は積水ハウス グランドメゾンの提供でお届けしました。

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