年末年始、実家のある三重県四日市市に帰った。今年も2月15日の北九州マラソンで、ランナーの皆さんと一緒に走りながらリポートを担当する。だから正月気分に浸りすぎるわけにもいかず、年始から走ることにした。
元日、ふと思い立った。「卒業した小学校までの通学路を、走ってみよう」。おそらく30年ぶりだ。携帯アプリで見ると、片道およそ2.5キロ。田畑と住宅地の間を抜けていく道で、信号は一つもない。走り出してすぐ、景色がずいぶん変わっていることに気づいた。ザリガニやおたまじゃくしを捕まえた水路はコンクリートでふさがれ、よく遊びにいった同級生の家も、表札の名前が変わっている。時の流れを感じ、少しだけ胸の奥がキュッとした。
そんな気持ちのまま到着した小学校。6年間学んだ校舎はそのまま、夏休み中ほとんど毎日通っていたプールも変わっていない。ふと目に入ったのは外付けの階段。マラソン大会の参加賞でもらったサイコロキャラメルを、当時好きだった女の子とこっそり食べた場所も、あの頃のままだった。気づけば、不思議と心が満たされ、温かい気持ちになっていた。しっかり心のエネルギーをチャージできたので、今年の北九州マラソンも頑張りたい。走りながら、伝えながら。
1月17日(土)毎日新聞掲載
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