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15品の焼き鳥コースが4,400円!渡辺通の路地に潜む“庶民派の星”

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値上げや円安など、なにかと不景気な話題が多い今日この頃。外食しようにも「懐具合が気になって」という方も多いのでは? 今回紹介するのは、そんな気分をV字回復させる焼き鳥屋。コスパの良さに幸福度も急上昇の「焼鳥 克」です。

焼鳥克外観1 焼鳥克外観2

そんな穴場店にふさわしい、渡辺通の静かな路地裏に「」はあります。桜十字福岡病院の裏手付近で、風に揺れる小粋な暖簾が目印です。

焼鳥克店内

店内はL字型のカウンターが10席。その奥で、若きヒゲの大将・植松克哉さんが炭と格闘していました。大学時代に始めた焼き鳥屋のバイトで飲食業の楽しさを知り、退学して業界に入ったという30歳。その後西中洲の焼き鳥屋で腕を磨き、2025年11月に念願の独立を果たしたそうです。

焼鳥克メニュー1 焼鳥克メニュー2

最近はコースのみの高額焼き鳥店も人気の福岡ですが、植松さんは逆方向──つまり「値頃でちゃんと美味しい焼き鳥屋」を目指します。メニューを見ると、なるほど、ここにもコースはありますが、なんと15品で4,400円! ショートコースも10品3,300円と、相当お値打ちな予感がしますよね。
なおアラカルトが希望なら、まずおまかせ串(5本1,500円・7本2,000円・9本2,500円)のどれかを頼み、好みの串や一品料理を追加していくシステムです。

焼鳥克前菜 焼鳥克鳥明太

初訪問の今夜は、値段も量もほどよい感じのショートコースを選択。最初に前菜の「なめ茸おろし」が供され、さっぱりした味付けで口の中を落ち着かせます。
続いては美しい有田焼に盛られたイカ明太……ではなく、鳥の胸肉を使った「鶏明太」が登場。今度はピリッとした辛味で食欲を刺激し、これで焼き鳥を迎える準備が整いました。

焼鳥克ささみ 焼鳥克ふりそで 焼鳥克ねぎま

総勢7本の串ものは、塩とワサビで味わう「ササミ」からスタート。そこから「フリソデ」「ネギマ」と続きますが、どれも表面はパリッとしつつ中身はしっとり。噛み心地も快く、値段から想定していた期待値を軽々と超えてきます。
特に、植松さんが尊敬する焼き鳥職人にインスパイアされたという「ネギマ」が印象的。鶏のスネ肉とネギを鶏皮で巻くことで一体感を演出し、普段は別々に食べがちな鶏肉とネギを一度に楽しませる“技あり”のネタでした。

焼鳥克ハツ 焼鳥克野菜串 焼鳥克店主

鶏油で香ばしさを増した赤茄子の「野菜串」でワンクッション置いた後、ドンと出された「ハツ」も抜群の存在感。少し目を離すと、旨みが皿に溢れだすほどジューシーです。「なるべく水分を閉じ込めながら、素早く焼くのが僕のやり方」と植松さん。「どのネタも比較的大ぶりですが、小さく切ると早くパサつく気がするんですよね」と教えてくれました。
また、使う素材が銘柄鶏でも地鶏でもなく、ブロイラーと聞いてびっくり。そう言われて初めて気づくクオリティですが、価格帯を維持するために「あえて」選んだのだとか。それでも朝引きの九州産だけを仕入れ、毎日自ら解体し、必ずその日のうちに出す──そんなこだわりが美味しさを後押しするのでしょう。

焼鳥克キツネ 焼鳥克モモ 焼鳥克にゅうめん

そんな串ものの中で気に入ったのが、「キツネ」と呼ばれる創作串。熊本産の南関あげ・鶏ミンチ・大葉を巻いて焼く1本で、ボリューミーかつフワッとした食感がクセになります。誰もがハマるスペシャリテになりそうですね。
さらに「モモ」を経て、最後は7時間も炊いた鶏出汁とアサリの「にゅうめん」でフィニッシュ。僕的にはショートコースで大満足の内容でした。満腹でも不快な胃もたれがないのは、適切な塩加減と素材の鮮度の賜物でしょう。大将こだわりの厳選日本酒との相性も文句なしです。

普段使いとはいえ、やっぱり上質な焼き鳥が食べたいな──そんな時、「」は頼もしい選択肢になるはず。「ブロイラーを焼かせたら福岡イチ。そんな店になりたいですね」と気概を語る、“庶民派の星”に声援を!

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この記事を書いたひと

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