再開発で活気づく六本松に隣接する福岡市城南区別府は、生活の利便性が高く、特にファミリー層から支持されている暮らしやすい街です。そんな別府に最近おいしいパン店が増えていると話題になっています。
2025年12月にオープンした「べふベーカリー」も注目店のひとつ。さりげない外観ですが、国道202号沿いかつ地下鉄別府駅のそばとアクセスもよく、お客さんが次々と入店するので見逃すことはなさそうです。
店内は、オレンジ色のタイルがあしらわれたカウンターにパンがずらりと並び、明るい雰囲気。オープンな空間にオーブンや作業台が並び、パンを焼くライブ感にあふれています。
明るい笑顔で迎えてくれるのは店主・庄島雄三さん。庄島さんは、農業関連の企業で働きながらも大好きなパンへの想いが心から消えず、30歳を機にパン職人の道へ。福岡や東京の人気店で修業を重ね、腕を磨いてきました。その後、高宮にあるフレンチの名店「食堂セゾンドール」へ入店。シェフと相談しながら料理に合うパンを作り上げていったそうです。「シェフが舌で感じたことをアドバイスしてくれて、それを取り入れてみると新しい気づきがたくさんありました。パンづくりのセオリーだけにとらわれない考え方をもつことができたのはレストランで働いてよかったことのひとつです」と庄島さん。また、スタッフのまかないを作っていた経験もいまに役立っているそうです。
庄島さんがめざすのは“地域に根付いたパン屋”。口どけがよく毎日でも食べたくなるパンづくりを心がけているそうです。生地に使う小麦粉やライ麦粉は、フランス産をブレンドするバゲット以外はすべて国産のもので、10種類以上が使い分けられています。また、乳製品や卵は不使用です。
店頭に並ぶパンは25種前後。お店に入った時の楽しさを誰もが感じられるようにと、さまざまなパンが用意されています。「お年寄りや子どもが多い地域柄、ソフト系が好まれるかと思っていたのですが、ハード系の人気が高かったので割合を増やしました」と庄島さん。バゲットや食パン、カンパーニュなどシンプルなパンが好まれているのも普段の暮らしに取り入れられている証拠なのかもしれません。
庄島さんが一番好きなパンという「バゲット」(380円)は、フランス産小麦と北海道産小麦「はるきらり」をブレンドした粉で作られています。以前いただきましたが、パリッとした薄皮のバゲットは、小麦粉の香りと甘みを存分に感じられるまさに理想のタイプでした。「蕎麦リュスティック」(320円)など「食堂セゾンドール」の頃から作られているパンも並びます。
気になるパンがたくさんあって目移りしましたが、今回はこの5種を購入。食事系から総菜系、おやつ系まで幅広く選んでみました。
まずは一番人気の「皮剥ぎこしあん」(280円)から。豆乳を使ったしっとり生地が包むのは、長崎県佐世保市にある「真崎屋製餡所」で手間暇かけて作られるこしあん。少し温めて食べるとなめらかな口当たりが際立ち、まるで上質な和菓子のようでした。ほかに「真崎屋製餡所」の粒あんを使ったパンも用意されています。
今回、特に気に入ったのがこの二つ、「くるみカンパーニュ」(ハーフ 420円)と「チャバタ」(320円)です。カンパーニュといえばずっしりと重く酸味が強いイメージだったのですが、こちらのカンパーニュは程よい酸味と口どけのよさを楽しめる軽めの仕上がり。小麦から起こした自家製酵母や5種類の小麦粉を使って作られていて、くるみのほかにプレーンタイプもあります。生地に塩麹を入れて作られる「チャバタ」(320円)は、もっちりとした食感、ちょうどいい塩加減、パリッと香ばしい外側、ふんわりとした内側があとを引くおいしさ。どちらも庄島さんがめざす「毎日食べたくなるパン」を感じられるものでした。
「ミルクフランス」(300円)の、練乳や発酵バターを入れたミルククリームとバゲットとの相性は言うまでもなく抜群です。「ベーコンチーズペッパー」(450円)は、1つでランチが済ませられるほど食べ応え満点。ベーコンは佐賀県唐津市「燻や」のものです。
日によっては14時前にほぼ売り切れることもあるという人気ぶりなので、パンが一番充実する11時頃を狙って訪れるのがおすすめです。
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