コーヒーの話をしていると、知識がないと楽しめないというイメージを持っている人が多いことに気付かされます。なんとなく“コーヒーを楽しむこと=趣味”と思われている節もあるからでしょうか。もちろん、突き詰めていけば知識や情報をプラスして、より深みにハマりながら楽しむことができるのもコーヒーのおもしろさです。
ただ、あくまでコーヒーはシンプルな飲み物です。おいしいか、おいしくないかで選べば良いと、ゆるりとしたスタンスで迎えるロースタリーがあります。それが城南区別府にある『トモノウコーヒー』です。
豆売りがメインだが、ドリンクのテイクアウトもOK
別府橋のちょうど下あたり、マンションの1階、COFFEEと書かれた看板が目印です。2026年で創業25年目と、福岡のロースタリーの中では古株。それだけの年数愛されている理由は、やはり店主の友納 理さんが焙煎するコーヒーがおいしいから。おいしさの基準は人それぞれですが、友納さんが焙煎するコーヒーは派手さはないけど、スッと飲めて、どこかホッとする味わい。その味を生むのは素材の良さもありますが、丁寧な仕事を一貫しているからだと感じます。
コーヒー豆は100g700円~。黄色いパッケージで気持ちも明るく
店を訪れると友納さんは大体いつもハンドピック中。未成熟豆や虫食いなどネガティブな味わいの原因となる欠点豆をできる限り取り除く作業にいつも没頭しているというのが私が友納さんに抱いているイメージです。
丁寧な仕事を続けているからこそ25年にわたり常連さんに愛され、コツコツとファンを増やしている。派手ではなく、どちらかというと堅実なイメージなのですが、小難しさは一切なく、凝り固まっていない。でも芯に一本太い柱がある。
コーヒーというフィルターを通して、「自分もこうありたいな」と思わせてくれる存在です。
オーナーロースターの友納 理さん
オープン当初から大切に使い続けている焙煎機
まずは飲んでみたいという場合は、テイクアウトのハンドドリップコーヒー(350円)をオーダーするのもおすすめ。どの豆を選んでも価格は同じなので、気になるコーヒーを試してみてください。
友納さんはトレラン系ポッドキャスト「7trailsラジオ練」にも出演中
友納さんは「ここ1、2年で生豆の仕入れ値が一気に上がり、価格を維持するためにいろいろ考えなければいけないというのは正直あります。とはいえ自分自身が楽しいと思えるコーヒーじゃないと胸を張ってお客様にお売りできないと考えているので、その基準だけはブラさないようにしたい。性格上、こちらが意図して仕向けるというのがあまり好きじゃないので、自然と興味を持っていただき、普通に飲んでおいしい。そんなコーヒーをこれからもお客様にお届けしていきたい」と話します。
2026年、創業25周年目に
自分がおいしいと感じることはもちろん、向き合っていて楽しいものを選ぶ。このシンプルな考え方はコーヒー以外にも通じるはずです。『トモノウコーヒー』が教えてくれるのはコーヒーの楽しみ方だけじゃない気がしています。
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