物価の上昇が止まりません。5月の消費者物価指数は去年より2.1%上昇、2%超えは2か月連続です。物価対策は夏の参院選において大きな争点となっています。今、求められる政策とは何なのか?
ラーメンの替え玉も価格見直し
福岡県内に13店舗展開するラーメン店「博多三氣」は、福岡県産の小麦「ラー麦」を使用したとんこつラーメンを提供しています。価格は1杯600円から。店の売りは一玉10円の替え玉ですが円安などによって原材料の仕入れ価格が上昇しているためラーメンの価格はもちろん、替え玉の見直しも迫られています。
博多三氣・岩本康伸統括部長「どこまで継続できるかは分からないですけど、できる限りやっていきたいと思います。厳しいですがお腹いっぱい食べてもらうコンセプトでやってきたことなので」大野城市にある製麺工場は、月に25トンの小麦を使用し、1日あたり1万玉の麺を製造しています。今年4月から1玉あたりの価格を平均で60円から66円に値上げしました。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、秋にはさらに小麦の価格が上がることも懸念されていて、製麺工場の担当者は継続的な支援を求めています。
博多製麺処・新吉隆大工場長「小麦の価格だけではなくてガソリン代、輸送費、人件費包装代と全部上がっているので、宅配業者にお願いしていたエリアもできる限り自社でまわって努力はしています。ほとんどのお客様に1割の値上げをお願いしました。どうしても輸入に頼っているので、国産の小麦の生産量を上げる取り組みを政府にお願いしたい」
13年ぶりに物価2%上昇 年内は続くか
今年に入り連日のように発表される食品の値上げ。総務省が発表した今年5月の全国の消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除いた指数が去年5月より2.1%上昇しました。先月は消費税の増税時を除くとおよそ13年ぶりの2%超えとなりましたが、今月も同じペースで上昇しました。原油価格の高騰を背景に電気代が18.6%都市ガス代が22.3%上昇。食用油や小麦粉の高騰、円安の影響で食料は2.7%上昇しました。上昇幅は7年2か月ぶりの大きさです。
また、中国・上海のロックダウンの影響で品不足となっているエアコンなどの価格も上昇していて民間のエコノミストの予測では2%を超える物価上昇が年内は続くとの見方が大勢です。
また、中国・上海のロックダウンの影響で品不足となっているエアコンなどの価格も上昇していて民間のエコノミストの予測では2%を超える物価上昇が年内は続くとの見方が大勢です。
元経済産業省官僚・石川和男氏「減税って法律だからやろうと思えばできる。上げるときに大変という理屈で減税ができないのだったら消費減税だってできないし、ガソリン税の減税だって何だってできないでしょ。不景気なのに財政の論理がまかり通っているのが僕は政治が弱いなと」
有権者「クーポン」「賃上げ」「末端まで考えて」
相次ぐ値上げに有権者は政治に何を求めているのでしょうか?
市民「補助金とか地域で使えるクーポンみたいなのがあると嬉しいです」主要国の平均賃金の推移をみると、先進国の平均賃金は着実に上昇しているのに対し日本はここ30年ほぼ横ばいの状態が続いています。2015年には韓国にも抜かれています。家計への影響が不安視される中、今回の参院選では各政党の物価対策が注目されています。
市民「値上がりしても賃金は上がらないのでそこを上げて欲しい」
市民「選挙はいいことばかり言っているけど、本当に実行されるのかな?末端までちゃんと考えてくれる政治家の方にお願いしたい」
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