特集記事

「totonoimap」の番組内で訪問したサウナ施設を、テーマ別に振り返りながらご紹介します。

春先におすすめ!格別な外気浴を味わう、福岡&佐賀のスーパー銭湯

2025/03/21
九州のサウナを紹介する「totonoimap in 九州」
春の日差しを徐々に感じられるようになってきた3月、外気浴を楽しむにはうってつけなベストシーズンがやってきました。そんな今回は、以前にととのいマップの番組内でも取り上げた、この時期にオススメの福岡&佐賀エリアで格別な外気浴を味わうことができるスーパー銭湯を紹介していきます。

(文:金沢 昂紀)

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神宿る湯殿?さうな天満宮とパノラマ外気浴で心身ととのう『天拝の郷』

九州自動車道筑紫野ICより車を走らせること約10分、学問の神様として太宰府天満宮に祀られる菅原道真公も幾度となく登頂したという天拝山の中腹に位置する、筑紫野市の「天拝の郷」

こちらは、福岡土産の定番として人気のめんべいや、明太子の製造会社である、山口油屋福太郎が運営する温浴施設であり、地下1,500mから湧き出る天然温泉に加え、施設内に併設する定評のある豪華なビュッフェレストランも大人気な、昔から多くの地元民にも愛されてきた施設です。



建物の外観を一見すると、どこの街にもありそうな温浴施設にも見えますが、2020年の大リニューアルにより、全国からサウナ愛好家がこの地を目掛けて訪れるほどの大人気の2つのサウナが誕生しました。



一つ目のサウナは「さうな鎮守の森」と名付けられたメインサウナ室。
扉を開けるとびっくり。サウナ室の中にサウナストーンが祀られた鳥居が…!!
思わず2礼2拍手1礼をしたくなるほどのサウナ室とは思えない神々しい光景(笑)

こちらのメインサウナは15名ほどが収容できる広さとなっており、TVを見ながら90℃前後に保たれた熱でゆっくりと体を蒸すことができます。サウナ室の特徴として、入り口から床下げされた位置にサウナストーブが設置されており、全体に心地よい熱気が循環をしています。

また、不定期で実施されるアウフグースイベントでは施設専属のアウフギーサーによる、個性溢れるショーアウフグースを受けることができるので、訪問時はこちらも要チェック。ストーンが大量に積まれた巨大ストーブへのロウリュからはじまる、「鬼アウフグース」と呼ばれる天拝の郷ならではの、激熱体験も味わうことができちゃいます。





二つ目のサウナは「さうな天満宮」と銘打たれた、セルフロウリュができるサウナ室。
天満宮と名付けられたサウナ室は、他にも類を見ません(笑)

この独創的な名前が付けられた背景として、前述の天拝の地ならではの菅原道真公の歴史背景をモチーフにしたサウナ設計を行ったそう。サウナ室に入るとストーブが置かれた壁面には太宰府天満宮を模したタイルアートが張られており、セルフロウリュ用のバケツには実際に神社でも置かれている木製の柄杓。そして、耳を澄ますと雅楽が流れているではありませんか…。こんな厳かなサウナ室、他では体験したことがありません(笑)

サウナ室の銘打ちだけでなく、天満宮の要素を細部にまで宿らせたこだわりよう。その土地ならではの要素を宿らせた、工夫のある仕掛けが掛け算となり、他にはない「和のメディテーションサウナ」へ昇華され、瞑想ができる唯一無二のサウナ室になっています。天拝の郷は県内温浴施設でも、施設利用客による「セルフロウリュ」を先駆けて導入をしたパイオニア的な施設であり、今でもスーパー銭湯においてはセルフロウリュをできる施設は県内でも指で数えるほどの貴重な施設でもあります。



水風呂は、サウナ室から出た10歩先の完璧な動線の先にあります。
天拝山の天然水が使用される贅沢な水風呂は16℃前後でキープをされており、キリッと身体を冷やす感覚が特徴。サウナで火照った身体に対して、この天然水の相性が言いようもないほど抜群に良いんです…。天拝の郷でサウナに入ると高確率で1セット目からととのってしまうのも、きっとこの天拝山の魔法のような天然水のおかげでしょう。



そして、水風呂後は露天スペースへと抜け、お待ちかねの極上ととのいタイム。
天拝山の中腹の立地ならではの、大開放の景色が目の前に広がります。

露天風呂からは遠く太宰府や宝満山まで一望できる大パノラマ。休憩用のととのいチェアも、フルフラットで寝転べる椅子や、展望デッキに置かれた椅子など、豊富に取り揃えられているのも嬉しいポイント。贅沢が詰まった至福の外気浴でととのうこと間違いなし。



天拝の郷は、唯一無二のオリジナリティが詰まった温浴スペースはもちろんながら、施設に足を運んだら必ず立ち寄って欲しいのが、豪華ビュッフェを味わうことができるレストラン「自然食ビュッフェ 姫蛍」です。

手間を惜しまず手作りにこだわった、数々の料理やスイーツをお値打ち価格でいただくことができます。このレストランで食事をするために、ランチやディナーに訪れる地元民も多いというほど、大人気ビュッフェなので、ぜひ天拝の郷でサウナに入ったあとは、サウナ飯のビュッフェもセットで味わってみてください。

●筑紫野 天拝の郷
福岡県筑紫野市天拝坂2-4-3
電話番号:092-918-5111
公式HP:https://tenpainosato.com/

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脊振山脈と佐賀平野を一望!佐賀の大自然に抱かれてととのう『山茶花の湯』

福岡市内から車で約1時間、九州自動車道の東脊振ICを降りて車で5分。
吉野ヶ里町の少し山間に位置する 『ひがしせふり温泉 山茶花の湯』

車で施設へ向かう道中では、山うさぎやイノシシが出現するほどの大自然に囲まれた、地元民からも、県外客からも愛される温浴施設なんです。



生茶を使った「栄西の湯」と呼ばれる珍しいお風呂や、源泉かけながしのアルカリ性単純温泉が使用された「見晴らしの湯」と呼ばれる露天風呂、ぬるめの温度に設定された「天洪・瞑想の湯」、寝湯やジェットバスなど、大浴場には種類豊富なお風呂が備わっています。



その他にも、施設内では家族風呂や岩盤浴を楽しめるだけでなく、BBQ場やグラウンドゴルフ場なども楽しむことができる複合施設となっています。



そんな山茶花の湯では、男性はドライサウナを、女性はドライサウナと塩サウナがあります。男性浴場の入り口の扉を開けると入ってすぐ正面にサウナ室が。



サウナ室の前には「夏サウナ」と一風変わった表記が…。サウナ室の中はというと、巨大な遠赤外線ストーブが設置され、90℃前後の温度で設定をされた遠赤外線サウナ。

巨大ストーブの横にはTVが配置をされており、そのTVを囲むようにL字の3段の座面がスタジアムのアリーナ席のように組まれています。



「夏サウナ」の表記は、真夏のように熱いサウナということなのでしょう。巨大な遠赤外線ストーブから放射される熱々の熱を受けながら、数分も座っていると一気に大量の汗が吹き出てきます。サウナ室に設置された窓から、竹林を覗くことができるのも山茶花のサウナ室のポイント。サウナ室で8分~10分も蒸されると、身体の芯までポカポカに。



そして、山茶花の名物はなんといっても水風呂。サウナ室を出て左手、数歩でたどりつける完璧な動線の先には「脊振岩冷水」と書かれた看板が…。こちらの水風呂では、脊振山脈から流れる、天然の湧き水掛け流しの贅沢な水風呂を味わうことができます。



季節によって水温の前後はするものの、脊振山系の天然水は身体を包み込むようなマイルドな肌ざわりが特徴。この水を味わうために足を運ぶ価値があるほどです。



そして、いよいよお待ちかねの外気浴。
周囲は脊振山脈の山々に囲まれ、奥には地平線のように広がる佐賀平野…。露天スペースが壁や柵で仕切られていないため、背徳感すら感じるほどの圧倒的な解放感が広がっています。その上にととのい椅子も数多く設置されており、行き場に困ることもありません。



景色だけでも十二分なこの外気浴ですが、個人的な一番のお気に入りは大の字に寝転がってととのうことができる、屋根付きの畳スペース。

脊振の山々に囲まれ、気持ちの良い風に身体を優しく撫でられ、BGMがわりに聞こえてくる鳥のさえずりを大の字になって堪能するひとときは、まるで大自然に抱かれている気分です。サウナ愛好家の中では、佐賀県でNo.1の外気浴として、山茶花の名前が上がることにも納得です。



浴場を出た後は、佐賀県産の食材にこだわった食事を提供する「利休亭」でサウナ飯を食べるのもオススメです。脊振の名産でもあるイノシシを使ったハンバーグなどのジビエ料理をいただくこともできちゃいます。





また施設の出入り口1階には、地元の野菜や果物、工芸品やお土産が揃った「脊振にぎわい市場」があります。地元の生産者による新鮮なお野菜や果物をお土産にできるのも魅力の一つです。



今回紹介した、春先におすすめの最強外気浴を味わうことができるスーパー銭湯の2施設。体験価値やコストパフォーマンスを考えると、もはやスーパーを超えてハイパー銭湯級の満足度です(笑)ぜひ皆さんも、この春に足を運んでみてくださいね!

●ひがしせふり温泉 山茶花の湯
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町石動76-4
電話番号:0952-53-2619
公式HP:http://sazanka-yu.com/wp/

RKBオンラインでアーカイブ動画配信中

【ハイパー銭湯!?】脊振山脈を一望/ひがしせふり温泉 山茶花の湯(佐賀県神埼郡吉野ヶ里町)
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WRITER

金沢 昂紀

金沢 昂紀

九州のサウナの魅力を紹介するWEBメディアの運営や、サウナにまつわる様々なイベント企画を実施。
コロナ禍ではサウナが好きすぎて自宅にサウナを作ったり、今ではサウナ施設のプロデュースも手掛けるなど、サウナのために汗をかく九州でも無類のサウナフリーク。


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