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新型コロナ急拡大「BA.5」対策 北九州市立八幡病院・伊藤名誉院長に聞く

感染拡大が続く中、新型コロナのオミクロン株「BA.5」の特徴を踏まえた新たな対策を求める声が高まっています。今後の見通しと対策について専門家に聞きました。  

第7波の収束の兆し見えず

連日1万人を超える新規陽性者が発表されている福岡県。第7波の収束の兆しは見えていません。


北九州市立八幡病院・伊藤重彦名誉院長「無症状の方も周りにたくさんいて、市中感染がどんどん拡大しているということで、なかなかこれを収束させるのは難しい状況。今は濃厚接触という範囲がかなり狭まりましたので、隔離をするための念のための検査という態勢も取れなくなっているので、当然漏れる方はたくさんいると思ってよいと思います」

病床使用率は80%に迫る

また、病床使用率も80%に迫っていて、予断を許さない状況が続いています。


伊藤重彦名誉院長「当院も病床使用率が、すでに9割から10割という間を行ったり来たりしていますし、重症例も時々出ているという状況に入っています。北九州地域も即応病床、すなわち『入れますよ』というベッドだけを分母とすると、80%から90%近い数字ですから、かなり厳しい状況と思っていただいていいと思います」

病床使用率は80%に迫る

爆発的な感染が続く中、新型コロナウイルスについて、季節性インフルエンザと同様の「5類」相当に見直すべきとの意見が出ています。

現在は「2類」相当の扱いのため、症状がある人は指定の医療機関に行く必要がありますが、医療費は全額公費で賄われます。
一方、「5類」になった場合はかかりつけ医など一般の病院やクリニックに行くことができますが、診察や検査、薬代など一部自己負担が出てきます。


伊藤重彦名誉院長「インフルエンザ等に比べると、重症化・ウイルスを抑えるための治療薬がまだ少し足りないと思います。これがそろえば、ある程度感染症法の検討ということも価値があるのではないかと思いますが、そこは心配なところです」

感染症の専門家「空気感染の対策に重点を」

爆発的な感染が続く中、新型コロナウイルスについて、季節性インフルエンザと同様の「5類」相当に見直すべきとの意見が出ています。

現在は「2類」相当の扱いのため、症状がある人は指定の医療機関に行く必要がありますが、医療費は全額公費で賄われます。
一方、「5類」になった場合はかかりつけ医など一般の病院やクリニックに行くことができますが、診察や検査、薬代など一部自己負担が出てきます。
伊藤重彦名誉院長「インフルエンザ等に比べると、重症化・ウイルスを抑えるための治療薬がまだ少し足りないと思います。これがそろえば、ある程度感染症法の検討ということも価値があるのではないかと思いますが、そこは心配なところです」

感染症の専門家「空気感染の対策に重点を」

感染症の専門家からは、エアロゾルと呼ばれる「空気中を漂う飛まつよりも小さな粒子」による空気感染の対策に、重点を置くべきだという声も上がっています。 スーパーコンピューターを使ったシミュレーション映像です。マスクを外して会話をしている状況で、1人が大声を出すと1メートル前に立つ人の顔まで飛沫が飛びました。
さらに、毎秒0.5メートルの風が少し吹くだけで、広い範囲に飛沫が散らばります。
伊藤重彦名誉院長「狭い部屋の中では、当然ウイルスが落下せずに空気中にしばらく漂うという状況が続くわけですから、そういう意味では今までやってきたことをしっかりやっていくということが重要、あえてエアロゾルに特化した特別な対策はないと思っています。距離を保つということと、換気をしっかり、エアコンの気流をきちんと利用して排気の方向に向かわせるような送流を作る換気が必要だと思います」

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