地下鉄天神駅の東側にある「水鏡天満宮」一帯の再開発計画が浮上しました。背景にはあるのは、福岡市が進める「天神ビッグバン」です。高さ制限などの優遇措置を受けるには、事業主は12月中に計画案を提出しなければなりません。福岡市中心部の再開発をめぐって今“駆け込み申請”が相次いでいます。
優遇期限をにらみ地権者が「勉強会」
再開発が検討されているのは、天神の地名の由来となった「水鏡天満宮」を含む、地下鉄・天神駅の東側のエリアです。関係者によりますと、地権者が集まってまちづくりに関する勉強会を開くなどし、再開発に向けた協議を続けているということです。
高さ制限の緩和などの優遇を受けることができる「天神ビッグバン」。2026年末までに完成するビルが対象ですが、福岡市は複数街区にまたがる段階的・連鎖的な再開発は、個別に判断することにしています。その「個別判断」の対象になる計画の提出期限が今月末に迫ったため、駆け込み申請が相次いでいるのです。
築40年超の郵便局とデパートを「高層ビル」に
イオン九州は先週、天神北地区にある福岡中央郵便局とイオンショッパーズ福岡店を段階的に高層ビルに建て替える計画を発表しました。中央郵便局は1982年に、ショッパーズは1971年に建てられ、ともに40年以上が経過しています。計画では、第1段階として郵便局の業務機能を一時的にショッパーズに移し、福岡中央郵便局を2030年頃までに建設。第2段階でイオンショッパーズ福岡を2030年代半ばをめどに建て替える方針です。
会見でイオン九州の柴田祐司社長は、2つの建物に限らず地権者らと協議を進めていて「今後、別の事業者が参加する可能性もある」と話しました。
イオン九州・柴田祐司社長「天神北エリアの課題や街の将来像の検討を踏まえた内容で建て替えることで、天神エリアの発展に寄与できるのではないかと思います。新しい天神の北の核として、この地域に勤める方や暮らす方、訪れる方が交流できる拠点を作りたいと考えております」
天神駅ビル一帯も「文化拠点」に再開発
福岡市中心部の再開発をめぐっては先月、福岡パルコや西鉄福岡(天神)駅ビル、新天町商店街などを一体的に再開発する計画概要書が福岡市に提出されました。西日本鉄道(西鉄)などでつくる事業体は、新しい文化・芸術を感じられる複合施設として、低層階に商店街や商業施設を入居させることを検討していて、2030年度の開業を目指しています。
福岡市中心部の再開発をめぐっては先月、福岡パルコや西鉄福岡(天神)駅ビル、新天町商店街などを一体的に再開発する計画概要書が福岡市に提出されました。西日本鉄道(西鉄)などでつくる事業体は、新しい文化・芸術を感じられる複合施設として、低層階に商店街や商業施設を入居させることを検討していて、2030年度の開業を目指しています。
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