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“情報公開のあり方”めぐり激しい論戦「田川市長選挙」~統一地方選の後半戦

統一地方選挙の後半戦の投票日は、4月23日です。福岡県内では10の市と町で市長・町長の選挙、29の市と町で議員選挙が行われます。この中で、「情報公開のあり方」をめぐって激しい論戦となっているのが福岡県の田川市長選挙です。


◆「現職」対「新人」の構図
公開討論会の主催者 永末匠さん「選挙において投票される際に判断材料の一つとなればいいな」

大学生が主催した田川市長選挙の公開討論会。3期目を目指す現職の二場公人氏(66)と新人で田川市議の村上卓哉氏(52)の2人が、まちの活性化など4つのテーマについて意見を交わしました。そのうちの一つ、「情報公開と情報発信」では…

村上卓哉氏「市民の方からお預かりした税金が、どのようにどういった事業にどのように使われているのか、これは求めがあったときに皆さんにお示しするということは当然のことだろう」

二場公人氏「情報公開につきましては情報公開条例がありますので、これに沿って全て田川市はガラス張りでやっております」

「ガラス張りの市政」を求める新人に対し、現職は「全てガラス張りだ」と胸を張りました。

二場氏「(Q討論会いかがでした?)・・・有意義でした」

村上氏「政治生命をかけて情報公開をするというような確か言葉もあったように記憶しているんですけれども、それは実行されていないのかな」


◆「情報公開」が話題に
この1週間前にも、市長選の討論会が開かれました。田川青年会議所が主催し無観客でネット配信する形でしたが、一度は許可された取材が「カメラが入ると公正ではなくなる」との意見が出たとして認められませんでした。この時も「情報公開」が話題に…

二場氏「情報公開は今しっかりとやっております。また全てガラス張りの市政の中で進めておりますし、どうしてそれを言うのか分かりませんので、それを説明していただきたい」

村上氏「田川市議会の中で、特別委員会、調査特別委員会が設置されて、調査特別委員会が…」

討論会のコーディネーター「注意事項のところにありましたけれど、特定の地域とか、そういったことを出すということは無いということになっているのですね?」


◆ごみ処理施設をめぐり…
情報公開をめぐり、いま田川市議会で問題となっているのは田川市と周辺の8市町村が大任町に委託して建設しているごみ処理施設です。議会の厚生委員会では、委員が5年前からごみ処理施設の用地買収などの資料を提出するよう求めていました。二場市長はこれまで、ごみ処理施設の建設について「政治生命をかける」とした上で、「資料提供ができる体制はしっかりとやっていきたい」と発言。委員から求められた資料を大任町から入手して提出するのか、この日が期限となっていましたが…

厚生委員会 佐藤委員長「出せないんですかね。そういうことで。市長は(大任町に)求めていくという意思も、もうないということでよろしいですか」

二場市長「田川市議会から出ている東部組合、ここでの議会での議論になっていくと思います。で、今後その中で資料も出されると思いますし、その田川市議会から出ている議員さんがしっかりそこで議論していただければいいんじゃないかなと思っています」


◆16日に告示、23日に投開票
ごみ処理施設をめぐって情報公開は十分なのか、二場市長に質問状を送りましたが期限までに回答はありませんでした。一方、村上氏のスタンスは…

村上卓哉氏「田川市としての主体性を持つ。これは何よりも大事なことだというふうに思っております」

過去2回はいずれも接戦となった田川市長選挙。まちの活性化や情報公開をめぐって、どのような論戦が繰り広げられるのか、16日に告示、23日に投開票されます。

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