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「大豆」は食べ過ぎると良くない?正しい知識と取り入れ方を解説!

大賀薬局

日本人の国民食といっていいほど、食卓に欠かせない大豆製品。
私たちの身体をつくっている三大栄養素の一つ、たんぱく質が豊富に含まれていることから、「畑のお肉」とも呼ばれています。

SOY(大豆)の植物性たんぱく質は、ダイエットやボディメイクにも有効と評判のプロテイン市場でも、世界的に人気ですよね。また、ベジタリアンが増えている欧米では、大豆によりさまざまな食材が作られています。

大豆製品は、私たちの身体にどのような健康効果をもたらしてくれるのでしょう。
知っているようで、意外と知らない大豆について、日本での歴史から、栄養素、毎日の食事への正しい取り入れ方までをご紹介します。

大豆の歴史は?

日本では、縄文時代から大豆(現在の大豆に近いツルマメ)が栽培されていたことが、出土品などからわかっています。当時の食べ方は煮豆や炒り豆が主流だったようで、味噌や醤油のルーツといわれる加工法は、奈良時代に中国から伝わったといわれます。

大豆が日本全国で広く栽培されるようになったのは鎌倉時代以降で、仏教の普及と関係しているそうです。「殺生」を禁じる仏教の教えにより、僧侶たちが肉食を絶つ生活を送るようになり、肉や魚に変わるたんぱく源として活躍したのが大豆だったのです。

豆腐、味噌、醤油、高野豆腐、きな粉、湯葉、おからなど、日本料理に欠かせない大豆製品の多くは、この時代の僧侶たちによって作り出されたのだとか。

日本における大豆の需要と国内生産量

日本人における大豆の年間需要量は、2020年で約350万トンです。
このうち日本で生産されているのは、年間15トン~20トン程度。その大部分をアメリカなどからの輸入に頼っているのが実情です(農林水産省 食糧需給表より)。
ちなみに、アメリカでは、世界で消費される大豆の約半分の量が生産されているそうです。
こうした数字からも、国産大豆が希少な理由がわかりますね。

大豆に含まれる栄養素

大豆には、たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、葉酸、ビタミンE、ビタミンK、マグネシウム、カリウム、カルシウム、食物繊維、大豆オリゴ糖、レシチン、ギャバ、大豆イソフラボンなど、実にさまざまな栄養素が含まれています。

身体をつくるために必要な栄養素が豊富に含まれているうえに、肉や魚に比べて脂質も少なく、消化吸収に負担がかからないため、大豆は身体にやさしい食材といえるでしょう。
薬膳の視点からも、熱を取り除き、利尿作用により食欲不振、体の重だるさ、むくみ改善などに効果が期待できます。

その他に、幸せホルモンである「セロトニン」を脳内で作るために必要な、必須アミノ酸の一種「トリプトファン」も多く含まれます。

大豆を食べ過ぎるとどうなる?

厚生労働省と農林水産省が平成17年6月に決定・公表した「食事バランスガイド」において、大豆製品や大豆を使った料理は、肉や魚、卵料理とともに「主菜」として位置づけられています。
いくら健康によいとはいえ、極度に食べすぎたり、大豆製品ばかりを食べ続けたりすると、栄養が偏り、体に必要な動物性たんぱく質(アミノ酸の一種)や鉄などの栄養素が不足してしまうのは当然です。

例えば、大豆には食物繊維が豊富で、適量なら便秘の改善にもつながりますが、一度に食べすぎると下痢や腹痛の原因になるおそれがあります。
また、美肌効果や、更年期症状の緩和など、女性にうれしい健康効果があると言われる大豆イソフラボンも、あまり多量に摂取しすぎると、女性ホルモンのバランスを崩してしまったり、副作用が出てきたりする可能性もあります。

大豆の一日における摂取量の目安は、体重1kgあたり2mgくらい。
例えば、体重60kgの方の場合⇒120mgとなります。

主な大豆製品における含有量の目安は、以下のとおりです。
木綿豆腐150g(1/2丁)⇒147mg、豆乳(200ml)⇒106mg、納豆50g(1パック)⇒120mg

毎日の食事に取り入れる際の参考にしてください。

大豆を食べすぎると、太るって本当?

大豆は「畑のお肉」といわれますが、当然ながら野菜ではありません。
肉や魚に比べ、カロリーが低いのは確かですが、食べすぎるとカロリーの取りすぎになってしまうのは間違いありません。

例えば、絹ごし豆腐1丁(300g)186kcal、木綿豆腐1丁(300g)237kcal、納豆1パック(45g)86kcal。
つまり、1食で木綿豆腐の冷ややっこ1/2丁と納豆1パックを食べた場合のカロリーは約200kcalとなり、鮭やサバの切り身の焼き魚(約120~160kca)よりカロリーは高くなってしまうのです。

重要なのは、肉やお魚、卵などとあわせて、適量の大豆をバランスよく食べること。
大豆製品を毎日の食事に上手に取り入れ、体の中からきれいに、健康になりましょう。

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この記事を書いたひと

大賀薬局

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