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カウンター寿司は怖くない! 路地で見つけた和みの寿司店

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カウンターで寿司を食べるのは、やっぱり少し緊張します。静かな通りに佇む店ならなおのこと。そんな私ですが、「すし六香」へ行く時は別。緊張よりも楽しい時を過ごせる期待の方が上回るのです。
場所はけやき通りから警固本通りにぶつかる手前の路地を右に進んだところ。すりガラスで中は窺えませんが、温かなやさしいあかりがもれています。そう、控えめなやさしさ。「すし六香」のイメージそのものです。

すし六香(むつか)

中に入ると、食事の舞台となるけやきのカウンターが迎えてくれます。清潔感があり、ゆったりゆとりのある空間です。寿司を握る店主・上田二朗さんの柔和な笑顔もまた、心地良さを高めてくれるんですよね。実は女将の寛子さんの実家は久留米の名店「甚六」。二朗さんはそこで修業を積み、2016年に2人でこの店をオープンさせました。

すし六香(むつか)

「温かな雰囲気で、小さな贅沢を少しずつ味わってもらいたい」。それが2人に共通する理想の寿司店の形だったのです。現在は育ち盛りのお子さんが3人いるため、寛子さんは時々しか店に入っていないそうですが、寛子さんの朗らかさも魅力のひとつなので出会えるといいですね。楽しく弾む会話で、雰囲気がパッと華やぎますよ。

すし六香(むつか)

ではお待ちかね、コースの紹介です。夜は10,000円のコースが用意されています。お料理が約10品、さらににぎりを10貫。季節の美味しいものを味わい尽くせると言っても過言ではありません。
この日食べたものを挙げると、マナガツオ、タコ、毛蟹、チャンバラ貝、アワビ、マジャク、太刀魚、鰻、鱧、水イカ、赤身、トロ、車海老、サバ、フエフキ鯛……。柳橋連合市場を中心に仕入れる鮮魚が目白押しです。
「産地にこだわるというよりも、その時々の美味しいものを選んでいます」と二朗さん。海からの恵みを煮て、蒸して、焼いて、握って。鮮度と味わいを生かして提供します。

すし六香(むつか)

お料理の中で特に印象深かったものをご紹介しましょう。まずは毛蟹。丁寧に身をほぐした毛蟹に土佐酢のジュレ、梅肉のアクセント。この一口のために施された手間が、夢心地に誘ってくれます。口の中で蟹の濃厚な甘味が繊細に広がり、穏やかな酸味がキレ良くまとめてくれるのです。

すし六香(むつか)

椀ものは鱧でした。骨切りした身は香ばしさをまとって、なんとも上品。カラスミのぎゅっと詰まった旨味が出汁に染み渡ります。しみじみいい仕事です。

酒を誘う一品揃いで、酔い心地も高まったところで、さぁにぎりの時間です。今回は撮影用に7貫をまとめて握っていただきました。

すし六香(むつか)

隠し包丁でねっとり軽やかな水イカ、締め具合が絶妙なコハダ、甘くとろけるトロに味わい深い赤身の漬け……。ふわっと握られたシャリとのバランスも見事! 口福が押し寄せてきますよ。赤酢を使ったコクのあるガリも良い塩梅で、これもつまみになりそうです。振り返ると20品を超える品数ですが、和の味わいにやさしく満たされました。

すし六香(むつか)

半個室のテーブル席もあるので、グループでの会食にも使えますね。昼は4,000円・6,000円のコースがあり、プチ贅沢を楽しむのにもぴったり。一口ごとに心も和んでいく、居心地の良い寿司店で美味なるひと時を存分に楽しんでください。

※価格はすべて税サ別

すし六香(むつか)
店舗名:すし六香(むつか)
ジャンル:寿司
住所:福岡市中央区赤坂3-11-11アーバンコート赤坂1F
電話番号:092-406-8722
営業時間:12:00~OS13:30/18:00~OS21:00(月曜は夜のみ)
定休日:日曜
席数:カウンター8席、テーブル6席
メニュー:昼コース4,000円・6,000円、夜コース10,000円、日本酒(1合)1,000円~(すべて税別 ※サービス料10%)
URL:https://fbnc800.gorp.jp

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この記事を書いたひと

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