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九州の地焼酎&豚骨ラーメン。どっちが目当てでも大満足!

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大名界隈で飲んだ後のシメラーメンを求め、ふらり一人で。
また、来福客や友人を、したり顔で案内できる穴場感もあり、九州の焼酎オンパレードでご当地感までバッチリ。今回は、さまざまなシーンで重宝しまくるラーメン居酒屋「土竜が俺を呼んでいる」(愛称:モグオレ)を紹介します。

土竜が俺を呼んでいる外観

場所は、大名の大正通り側のエリア(地下鉄天神駅より赤坂駅からの方が近いです)。小道へひょいと入った奥まったところにあります。昭和の映画風のレトロ看板がかかる木造の建物。ギギギッ~と小さな引き戸を開け“靴を脱いで”入店します。まさに“ディープ大名”を感じる雰囲気に初訪問時は自然と背筋が伸び、「おじゃましま~す」と恐る恐る入店することになるかもしれません。が、ご心配なく。入ってしまえば、とても心地よい酒場体験が待っています。

土竜が俺を呼んでいる内観

僕は「モグオレ」がオープンした2009年から通っていますが、シブい外観も、歩くとギシギシときしむような小バコ空間も、そして店主の権藤将宏さんの柔らかい口調、人柄も、な~にも変わっていないですね。
権藤さんは大学卒業後に「博多一風堂」で働いていた経歴があります。そしてプライベートでは「モグオレ」の系列である「焼酎バー土竜」(白金)に足繁く通う常連客でもありました。根っからの焼酎好きである権藤さんは「土竜」を訪れるうちにオーナーと意気投合。「土竜」の特徴である“多彩な焼酎”“昭和レトロな雰囲気”に、“ラーメン”を組みわせた業態っておもしろそうだよね、という2人の飲み話をきっかけに「モグオレ」が誕生しました。

そのような経緯で生まれた「モグオレ」のラーメンをカテゴリ分けするならば、間違いなく“豚骨”です。豚のゲンコツのみを炊き込んだ、臭みのないまろやかなスープがベース。しかし、権藤さんは開業前、独自のラーメンを創作するなかで、他の豚骨ラーメンにはないある“発明”をしました。

土竜が俺を呼んでいるラーメン2

それが具材としてのる“おでん風の煮大根”です。
「モグオレ」のラーメンの特徴を伝える時、この輪切りの大根を分かりやすいように“おでん風”と僕自身よく使いますが、細部まで書くとすると少しばかり違います。まず、おでんよりはとろとろではない点。箸で割れるくらいの煮込み具合ですが、ある程度歯ごたえを残してあります。そして、味が濃くなく、むちゃくちゃあっさりと味付けされていること。この大根の淡麗さと食感、かつ“水っぽさ”が出ないよう工夫したところに、豚骨スープと具との相性をとことん考えた「もぐ俺ラーメン」の個性が表れていると思います。

そして、合わせてのる“そぼろ”もいい仕事していますね。
「モグオレのラーメンを作り込んでいた時、真っ先に頭にあったのは実は、ダイコンではなく『そぼろが入った豚骨ラーメン』だったんです。僕自身、挽き肉が入った麺メニューが好きだったのでそれを豚骨で表現したいなと思って。スープの底に沈んだ肉を最後にすくって食べるのも楽しいじゃないですか。だから、まず“そぼろ”ありきで他の具材を考えていき、『そぼろ大根』をヒントに今のラーメンができたんです」と権藤さんは話します。

自家製のそぼろは豚と鶏の挽き肉を半々で配合。「ほっこりした感じを出したかった」と隠し味で甘めの味噌も練り込んでいます。
優しい味の大根、しっかりとした味付けのそぼろ、クリーミーな豚骨。このバランスがすばらしいですね。
「ウチのラーメンはラードなど脂を張っていないので、大根はスープに蓋をして冷めにくくしてくれる効果もあるんですよ」と権藤さんが付け加えて教えてくれました。


土竜が俺を呼んでいるメニュー表

「モグオレ」には定番の全3種のラーメンがありベースはすべて豚骨です。先に紹介した「もぐ俺ラーメン」(730円)はチャーシューの代わりに煮大根とそぼろが入っているので、「やっぱりチャーシューが食べたい!」という方には「肉ラーメン」(880円)がおすすめ。「梅塩とんこつ」(820円)は梅肉が添えられた、よりさっぱりの豚骨ラーメンです。

土竜が俺を呼んでいるサブふわとろ玉子 土竜が俺を呼んでいるサブ2おつまみチャーシュー

一品料理で個人的なプッシュは、豚骨スープで作った「とんこつ風味のトロフワ玉子」(400円)と「おつまみチャーシュー」(650円)。「トロフワ玉子」は、豚骨のコクと卵のまろやかさが相まって絶品ですねー。お腹いっぱいでシメのラーメン一杯は食べきれない、って時にこれを頼むのもおすすめです。体にスゥ~と染み渡る感じですね。
また、チャーシューは脂身の少ない豚肩ロースの部位を使用しています。肉の下に敷かれたモヤシを大判チャーシューで包んで、和ガラシを少し付けてパクッ。かーっ、うまい! 酒が進みます。

土竜が俺を呼んでいる焼酎一升瓶

店内には九州のものを中心とした焼酎がズラリとディスプレイされています。最近、種類は減らしたそうですが、それでも約80種をそろえているそう。値段は1杯380~980円。ラベルを見ながら選ぶのも楽しいですよ。

土竜が俺を呼んでいるメニュー表2
店舗名:土竜が俺を呼んでいる
ジャンル:居酒屋、ラーメン
住所:福岡市中央区大名1-9-18
電話番号:092-716-3388
営業時間:19:00~翌3:00(日曜、祝日は~24:00)
定休日:不定
席数:カウンター6席、テーブル8席、小上がり4席
個室:なし
メニュー:もぐ俺ラーメン730円、肉ラーメン880円、梅塩とんこつ820円、替え玉110円、鉄板焼おにぎり330円、とんこつ風味のトロフワ玉子400円、おつまみチャーシュー650円、ピリ辛そぼろもやし300円
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40020106/

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この記事を書いたひと

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