福岡繁盛店探訪シリーズ第3回は、今泉の人気イタリアン「グリリア・ディ・ガエターノ」。「グリリア」とはイタリア語で「炭火焼き」のことで、厳選した素材を使ったグリル料理が楽しめるレストランです。
ここは福岡に本格的なナポリピッツァを紹介して大きなインパクトを与えた「ピッツェリア・ダ・ガエターノ」の姉妹店。より食材にこだわり、本店とは違ったアプローチで本場イタリアの味を伝えてくれます。店を任されているのは、シェフの坂田直樹さん。繁盛店にはそれぞれ人気の理由がありますが、この店では「坂田イタリアン」のファンが足繁く通っている印象です。その人気の秘密を確かめるために、店を訪れました。
手書きのメニューには最初のページに前菜がズラリと20種類以上も並び、そのほとんどに産地名が書かれています。魚介類は毎朝シェフが柳橋連合市場で仕入れ、野菜の多くは元本店スタッフでもある城戸勇也さんが久山町で育てる有機栽培のイタリア野菜。旬の食材を組み合わせ、イタリアンの技を凝らした料理は目移りするものばかり。いろいろ味わいたい時は「旬食材の前菜盛り合わせ」がオススメです。
この日は、イタリアカルナローリ米と夏野菜のサラダ鱒のイクラのせ、22ヵ月熟成ハモンセラーノとメロン、唐津産塩ウニとジャガイモのタルトトリュフのせ、プーリア産ブッラティーナチーズと下川フルーツトマトのカプレーゼ、長崎本マグロのカルパッチョ黒胡麻のパウダー、パテドカンパーニュの6品。「季節はもちろん、その日の仕入れによって変わります」というように、まさに旬の食材のオンパレード。この内容で1人前2,000円というのは、驚くばかりのお値打ち価格です。
パスタも旬の食材を使ったものから定番まで約10種類のラインアップ。さらに毎日2種類の手打ちと6種類程の乾麺が用意されており、ソースに合わせて好きな組み合わせをチョイスすることができます。選んだのは、この時期だけというイタリア・ウンブリア産のサマートリュフを使った手打ちパスタ。リッチなトリュフの香りに濃厚なソースと手打ち麺が絡み合い、赤ワインにも最高に合う一皿でした。
炭火焼き用の肉も大分の豊後牛、宮崎の齋藤牛、福岡のむなかた牛、やよい豚などの九州産をメインに塊肉で仕入れ、坂田さん自ら捌いています。「肉も魚と同じで、自分で包丁を入れてみないと中身がわからないんです。その状態を確かめながら切り分け、最適な火入れ加減を心がけています」。肉の種類と量を選び、好みの焼き具合を伝えてオーダーすれば、特注の焼き台で炭と薪を併用したグリルの焼き加減は、まさに絶妙! 食材に対する真摯なと客の要望にできる限り応じてくれる柔軟さが「坂田イタリアン」の真骨頂です。
クラシカルなバーを思わせるインテリアは、居心地抜群の空間。壁に書かれた多くのサインは著名人だけでなく常連から一般客のものまであり、店に「ありがとう!」を伝えたいという気持ちが込められているのを感じます。
友人や家族との会食をはじめ、パスタで小腹を満たすのも、カウンターでワインバーづかいするもよし。様々なシチュエーションで、多くの人から愛されている気さくなレストランです。
ジャンル:イタリア料理
住所:福岡市中央区今泉1-2-8
電話番号:092-713-5077
営業時間:17:00~OS23:00
定休日:不定
席数:カウンター13席、テーブル20席
個室:なし
メニュー:旬食材前菜盛り合わせ(1人前)2,000円、生ハムサラミ盛り合わせ1,680円、パスタ1,800円~、グリル(100g)2,800円~、自家瀬サルシッチャ(200g)2,200円、ハンバーグ(250g)2,400円
URL:https://www.instagram.com/GrigliaDiGaetano/
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