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阿蘇をコーヒーの里に

熊本県南阿蘇村でコーヒーの栽培を始めた後藤至成さん(65)は、元高校教師で農業を教えていた。
在職中に生徒たちと一緒に「地域の景観も良くなる新しい阿蘇の農作物」を生み出そうと取り組み、阿蘇の環境と相性が良いのが意外にもパイナップルやバナナなどの熱帯フルーツだということを発見する。

さらにコーヒー豆の産地が「キリマンジャロ」や「ブルーマウンテン」など山の名前が付いていることに着目、「阿蘇のような低い温度でも対応できるのではないか」と考え、栽培を始めた。
県内はもとより、国内でもあまり例がないコーヒー栽培。特に苦労したのは温度管理。多くの挫折や失敗を重ね、収穫量は少ないものの、南阿蘇産のコーヒーが獲れる環境を見つけ出しつつある。

しかし、利益にはなかなか結びつかない。後藤さんは、「コーヒーの木オーナー制」や豆以外の「葉や果肉の活用」など、地元栽培だからこそできるコーヒーの楽しみ方を提案。さらに元生徒と一緒に新たな計画も進めている。

仲間を増やして「阿蘇をコーヒーの里にしたい」と奮闘する日々を追った。

(製作:RKK熊本放送 / 内藤 郁美)

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