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酒肴を作らせたらピカイチ!八女愛にあふれた創作居酒屋

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高宮通りから一本路地に入った住宅街にたたずむ「信玄酒店」。店の外壁に彫られたブドウと稲穂、家紋のような模様がインパクト大です。店主の大谷さんのお名前が信玄であることが店名の由来で、“米と葡萄”と冠すように、日本酒とワインに合う料理をコンセプトに掲げています。

信玄酒店外観

大谷さんは高校卒業後、すぐに料理の世界に飛び込んだ叩き上げの人。久留米市の老舗割烹で働き、福岡の海鮮居酒屋の名店「磯ぎよし」で研鑽を積み、その後、さらに洋食とワインのことを勉強したいとフレンチ主体のワイン食堂へ。料理人歴約20年の間、常に第一線で腕を振るってきた人です。

信玄酒店店主

大谷さんは、独立前から他店にはない創作料理を柱にすることは決めていたそうで、そのために堅実に料理の知識を蓄え、技術を磨き、さらには日本酒やワインのことも勉強。日本酒は全国各地のものを常時約20種、ワインは赤白合わせて約30種を準備し、お客の多様なニーズに応えられるよう、さまざまな味わいのものを取り揃えています。

信玄酒店お通し

席に座って、最初に提供されるのが「信玄酒店のこだわりお通し」(500円)。10種以上を用意するお通しの中からお好みで3種選べるのが特徴で、豆皿の美しさも相まって、見た目からテンションが上がります。浅漬、珍味、おひたし、自家製ハムなど、料理のバリエーションも豊富で、まずはこの3品をアテに1杯目を楽しむのが「信玄酒店」流。旬の野菜も取り入れているので、季節感を感じられるのも良いですね。

信玄酒店刺盛り

魚料理に定評がある「磯ぎよし」で働いた期間が約7年と長かったこともあり、大谷さんは目利きに優れ、魚をよりおいしく食べさせる術にも精通しています。ゆえに、ほとんどのお客が注文するのが「信玄酒店の刺し盛り」(1人前1480円・注文は2人前~)。その日おすすめのネタ7種がのり、この日はカンパチ、アナゴ、サワラ、マグロ、カマス、鯛の昆布締め、イカをいただきました。

信玄酒店刺身調理中

仕入れたその日に出すものもあれば、魚によっては数日間寝かせて旨味を凝縮させるなど、魚種によってベストな状態で提供。例えば、アナゴやカマスは皮目を炙る、サワラはたたき風に仕上げるなど、味わいにアクセントを加えているのもさすがです。

信玄酒店らんらんらん

次にいただいたのは人気メニューの一つ、「らんらんらん」(1300円)です。だし巻き玉子の上にイクラ、トビッコをのせ、3種の卵を使っていることがメニュー名の由来。卵3個を使ったフワフワ食感のだし巻き玉子は、一口目からだし汁が染み出し、玉子焼き好きにはたまらない完成度の高さ。イクラの塩気があることから、だし巻き玉子自体は薄味に仕上げており、一緒に食べるとちょうどいい塩梅になります。トビッコのプチプチ食感もアクセントになっており、これはお酒との相性抜群! 日本酒や白ワインが飲みたくなること請け合いです。

信玄酒店八女

日本酒とワインに合う創作料理をコンセプトに掲げていますが、実は裏テーマもあります。それが大谷さんの故郷である八女の食の魅力発信です。日本酒のラインナップには必ず八女市の老舗酒蔵「繁桝」の銘柄を取り揃え、さらに「八女上陽豚のロースト」(1800円)、「八女上陽豚の自家製ソーセージ」(2本1400円)、「八女玉露と焙じ茶の生チョコ」(500円)など、八女の逸品を使ったメニューも用意しています。

信玄酒店店内 信玄酒店個室

2014年に薬院でオープンし、2020年4月に現在の平尾に移転した「信玄酒店」。コロナ禍を機にテーブル席をすべて個室仕様にするなど、お客さん想いの姿勢も好印象。個室は全5室なので、事前に予約しておくのがベターです。

信玄酒店メニュー表
店舗名:米と葡萄 信玄酒店
ジャンル:居酒屋
住所:福岡市中央区平尾1-12-21
電話番号:092-985-9744
営業時間:17:00~入店25:00
定休日:月曜
席数:カウンター8席、テーブル20席
個室:2~20名
メニュー:柚子胡椒と山椒のポテサラ680円、八女上陽豚のロースト1,800円、信玄厳選の牛ロースト3,000円、ごま鯖~信玄の特製胡麻だれ~1,280円、アボカドと鴨の焼き浸し900円、大きいマカロニサラダ480円、らんらんらん1,300円、塩鯖と明太子の土鍋飯1,800円
URL:https://www.shingen-saketen.com/

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この記事を書いたひと

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