福岡で天ぷらといえば、庶民的な価格の「ひらお」や「たかお」がメジャー級の人気を誇っています。しかし、どちらも定食の店で、天ぷらをつまみに一杯という使い方ができないのが残念なところ。そんな呑兵衛の熱いニーズに応えて、カウンター天ぷらの名店をリスペクトしながら居酒屋スタイルで提供している繁盛店が上人橋通りの中ほどにある「博多天ぷら ながおか」です。
店を切り盛りするのは城間一晃さんと辰也さんの兄弟で、店名の由来は2人の実家がある南区長丘で最初に出した「居酒屋 ながおか」を引き継いだもの。実は筆者も長く長丘に住んでいたことから親近感のある店で、今回はコロナ流行後久しぶりに訪れました。
店内はオープンキッチンを囲むようなカウンター17席のみで、コロナ禍以降はきっちりとパーテーションで区切られた感染対策がなされています。以前は屋台感覚で隣り合わせた人とコミュニケーションが広がるということもあったのですが、こればかりは致し方ありません。
カウンターに着くとまず登場するのが、この店の代名詞でもあるお通しの「ウニプリン」(お通し代500円)。冷製茶わん蒸しに生ウニとイクラを乗せた原価度外視という超目玉品です! そしてドリンクの1杯目は、国産減農薬栽培のレモンを凍らせた名物の「ながおかレモンサワー」(1杯目580円、替え玉380円)がテッパンの組み合わせ。もしも生ウニが苦手という人がいれば、「カニプリン」も用意されているのでご安心を。
いざ、天ぷらを!・・・・・・・とメニューを広げると、魅力的な居酒屋メニューが目に入り、ついつい心が動かされます。中でも気になった「トリュフのポテトサラダ」(880円)を注文しました。シンプルなポテサラの上には半熟玉子が鎮座し、さらにその上からトリュフを削りかけるという、居酒屋にあるまじき贅沢メニュー。ポテサラにはあえて玉子を入れておらず、半熟玉子を崩しながら食べることで味が完成するという趣向です。食べ進めるほどに漂う、トリュフの香りが堪りません!
季節の食材を使った天ぷらは野菜、魚介、肉の定番から変わりダネまで30種類以上のラインアップで、単品180円から。その日の仕入れによって、木箱に入れたオススメの天ぷらダネを見せてくれます。どれにしようか迷った時は「定番天ぷら6種」(980円)か「旬の天ぷら7種」(1,180円)がおすすめです。
定番中の定番の「エビ天」(250円)は歯に心地いいプリップリの食感で、これを食べなければ天ぷらを食べた気になりません。人気ナンバーワンという「和牛の天ぷら」(680円)は、佐賀牛や鹿児島牛、博多牛などの赤味を大葉で巻き、薄い衣をつけて揚げた逸品。ジュワッと染み出す肉汁の旨味が、口福感を高めてくれます。
天つゆのほか、海塩「坊津の華」、ヒマラヤの岩塩、八女茶を使った抹茶塩が用意されているので、タネに合わせて好みの味付けが選べます。
ご飯物は「天丼」や「エビ天丼」(各680円)も用意されていますが、今回はオリジナルメニューの「揚げおにぎり」(380円)でシメることにしました。醤油味の揚げおにぎりを箸で崩しながら、トロ~リと流れる卵黄をまぶしていただきます。
そしてさらに、デザートととして「みかん大福の天ぷら」(480円)でフィニッシュ! 丸ごとのみかんをアンコで包んだ天ぷらを牛皮で巻いて食べるという創作メニューで、甘すぎずペロリといけちゃいました。他にもキウイやメロン、イチゴなど、季節ごとのフルーツが用意されています。
数多くの飲食店が建ち並ぶ上人橋通りの中でも屈指の人気を誇る店だけに、予約は必須。カウンター席のみなので、3人までを目安にサクッと食べて飲んで、サッと席を立つのが粋な客の心得です。
ジャンル:天ぷら、居酒屋
住所:福岡市中央区今泉2-4-11メゾン・ドール・今泉Ⅱ番館1F
電話番号:092-752-8200
営業時間:17:00~OS22:30
定休日:火・水曜
席数:カウンター17席
個室:なし
メニュー:天ぷら180円~、定番天ぷら6種980円、ゴマサバ980円、のり天トロたく680円、トリュフのポテサラ880円、揚げおにぎり380円、天丼680円
URL:https://www.instagram.com/hakatatempura_nagaoka/
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