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大名エリアで天ぷらと寿司が両方楽しめる貴重な和食店

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若者向けの店が多い大名にあって、天ぷらと寿司の両方をコースで楽しめる貴重な店。店主の高田祐二さんは16歳の時から料理の道に入り、ホテルや割烹をはじめ、海外の日本食レストランでも腕を振るってきた和食の料理人。本職は寿司職人ですが豊富な経験をベースに天ぷらの技術も身につけ、「天ぷら たかだ」として2019年9月にオープンしました。
メニューは14,300円の「おまかせコース」のみで、2日前までの完全予約。18時からの一斉スタートなので昼食は軽めに済ませ、食べる気満々で大名へと向かいました。

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店内はカウンターのみ8席のこぢんまりとした造り。席に着いてまずビールで喉を潤すと、高田さん手ずから客の一人一人に本マグロ手巻きを渡してくれます。パリッとした有明一番海苔と国産本マグロのとろけるような食感の対比が心地よく、コースの始まりにふさわしい挨拶代わりの一品です。

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手巻き寿司に続いては、一品料理が4~5品ほど。「落花生のおひたし」は、名高い千葉県八街(やちまた)産の落花生を出汁に浸したもの。大粒な実を口に含むと、上品な鰹出汁の香りが漂います。希少な「鯨のウネの燻製」は桜のチップで燻したもの。どちらも香りの効かせ方が絶妙で、和食の技を感じさせてくれます。
この後、お造りや鯛出汁の茶碗蒸しなどが続き、コースはいよいよ天ぷらへと流れていきます。

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寿司職人として豊富な経験を持つ高田さんですが、天ぷらの研究をするうちにその奥深さを改めて知ったといいます。粉と油の組み合わせもいろいろと試した末、現在は筑後産の小麦粉に白絞油、菜種油、太白胡麻油の3種類をブレンドした揚げ油を使用。それぞれの食材に胡麻油の香りを移しながら、しっかりと揚げていきます。
玄海産の車海老は、絶妙な火通しでプリプリの食感が信条。佐賀県白石産のレンコンは、シャキッとした歯ごたえの後にホクホクとした食感がダブルで感じられました。

たかだ_塩

季節の食材を使った天ぷらは10品ほどで、天つゆの他にフランス・ゲランド産の天然塩に利尻昆布でとった出汁で煮詰めた昆布塩と自家製の塩麹が用意されています。4ヵ月ほど寝かせて発酵させた塩麹がまたいい味を出していて、天ぷらの味をさらに引き立ててくれる名脇役です。

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大ぶりな原木しいたけに合わせた北海道産のホタテや対馬産のアナゴなど、新鮮な魚介の天ぷらは日本酒やワインとの相性がバツグン。ついつい飲み過ぎてしまいそうですが、この後にぎり寿司も控えているのでほどほどにしておきましょう。

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にぎりは3種類の赤酢をブレンドしたシャリに様々な仕事を施したネタを合わせた創作寿司が4貫ほど。「イカのボタモチ」は4日ほど寝かせたヤリイカを細かく刻んでおぼろ昆布と鮎の魚醤で味付けされたもので、口に入れた瞬間にとろけました! 「車海老の黄身酢おぼろ」は海老の旨味と玉子の甘味が一体となって見事な相乗効果を生んでいます。どちらも初めて食べる味と食感で、熟練寿司職人の技に脱帽しました。

たかだ店内

天ぷらと寿司という和食を代表する二大料理が両方味わえて、しかもそれぞれが専門店を凌駕するレベルの高さ。たびたび訪れたくなる、大人の和食店です。

店舗名:天ぷら たかだ
ジャンル:寿司、天ぷら
住所:福岡市中央区大名2-2-57藤和サンコープ1F
電話番号:092-771-2022
営業時間:18:00~(一斉スタート・2日前までの完全予約制)
定休日:日曜
席数:カウンター8席
個室:なし
メニュー:おまかせコース14,300円
URL:https://www.instagram.com/tempura_takada/

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この記事を書いたひと

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