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素材を活かした本場の味を追求。大濠公園そばに佇むイタリアン

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私にイタリア料理の奥深さを教えてくれたのが、ここ「アンティカ・オステリア・トト」。シェフの本田剛さんが繰り出す本格派のイタリア料理が味わえる、福岡でも稀有なレストランです。なぜそこまで人の心を打つ料理が生まれるのか、どうしても確かめたくなり、訪問させていただきました!

トト外観本文

2007年に中央区荒戸でオープンした「アンティカ・オステリア・トト」。当時も大濠公園の近くではありましたが、2019年には、店内から大濠公園のざわめきが聞こえるほどニアレイクの場所へと移転しています。この地で多くのグルマンを虜にしているのが、オーナーシェフの本田剛さん。シチリア島カターニャで南イタリア料理に惚れ込み、現地市場の中にある名店「アンティカ・マリーナ」でも修行を積んだ方です。

トト本田シェフ

本田さんが大切にしているのは、「素材の良さを生かし、本来の味わいを堪能できるイタリア料理を楽しんでもらいたい」という思いです。それを実現するため、料理に使用するのは、近海で獲れる鮮魚や糸島野菜、福津市津屋崎で野菜農家を営むシルビオさんから仕入れるイタリア野菜などが基本。本場で培った技術により、素材感を十分に堪能できる一品一品へと昇華しています。
そんな同店へは、移転後初の来訪となった筆者。期待に胸を膨らませて、いざ入店です。

トト内観 トトテラス

店内は、テーブル席に陽光が溢れるテラス席まであり、決して飾らず心地よい雰囲気を纏っています。通していただいたのは、自然光が暖かいテラス席。ここで、じっくりとイタリア料理を堪能していくとしましょう。

メニューはランチは2種類のコース、ディナーは2種類のコースとアラカルトがあるのですが、今回は前菜の盛り合わせ、パスタ、魚料理か肉料理、ドルチェ、コーヒーか紅茶という内容の「corso A 」(6,500円)をいただきました。

トト前菜盛り合わせ

最初に運ばれてきたのは、「前菜の盛り合わせ」。一番上から時計回りに、タコとイタリアパプリカのサラダ、スップリ(ローマ風ライスコロッケ)、万願寺唐辛子のフリット、パルマ産生ハムと奄美大島のドラゴンフルーツ、玉ねぎのフリッタータ、ヤリイカと魚醤とカラスミのマリネ、糸島の全粒粉を使ったクレープ、水牛のモッツァレラチーズとルッコラという、豪個性豊かなラインアップです。
個人的には、ペコリーノチーズを挟みハチミツがかったクレープにどハマり! 生地の香ばしさとハチミツの甘みが絶妙にマッチし、ワインとのマリアージュも最高でした!

トトパスタ

パスタは、「あさりとカラスミのスパゲッティー」。自家製カラスミをふりかけたペペロンチーノに大分県産ハマグリを添えた一皿です。鼻腔をくすぐる芳醇な香りを楽しみながらまずは一口。シンプルなペペロンチーノに、ハマグリとカラスミが織りなす贅沢な旨味が絡み合い、思わずため息が漏れます。添えられた水前寺菜も程よい食感と味わいで、良い仕事をしてくれること。飽きが来ず、思わず一気に食べ進めてしまいました。

トトタコのアロースト

そしてメインは、「タコのアロースト ドライトマトのソース ポレンタ添え」です。タコのアローストは初体験でしたが、まるで燻製のようにタコの味わいが凝縮されつつも、程よい食感で軽やかに食べられる、またとない味わいに感動! 聞けば、タコを何時間もじっくりと蒸し焼き(アロースト)にすることで、素材本来の旨味をしっかりと濃縮させているのだそうです。手間暇のかかり方は、もう脱帽ものです。敷かれたトウモロコシのポレンタと共に、ジューシーで奥深い味わいを噛み締めながらいただきました。
この後、ドルチェ、コーヒー(または紅茶)と続いてコースは終了です。

同店は今年で15周年を迎えるそうですが、「まだまだこれからですし、根本は何も変わりません。コロナ禍でなかなかイタリアに行けませんが、折に触れて、原点に立ち戻りながら、僕が信じる“本当のイタリア”をやっていくだけです」と本田さん。こちらも折に触れて、また本田さんのイタリア料理に会いに行きたいと思います。

トトメニュー1 トトメニュー2 トトメニュー3
店舗名:Antica Osteria Tot?(アンティカ・オステリア・トト)
ジャンル:イタリア料理
住所:福岡県福岡市中央区大濠公園2-35
電話番号:092-402-3305
営業時間:11:30~OS13:30/18:00~OS19:30
定休日:火曜、第1・3水曜
席数:カウンター4席、テーブル22席
個室:なし
メニュー:Aランチ 2,800円、Bランチ4,500円、ディナーコース(corse A) 6,500円、ディナーコース(corse B) 8,500円、季節の葉もの野菜のサラダ1,580円、本日の鮮魚グリル盛り合わせ 3,280円~、グラスワイン750円~
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40003488/

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この記事を書いたひと

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