今からおよそ20年近く前、薬院六つ角近くに「ピカピカ」というカジュアルなワインバーがありました。ワインコイン以下で飲めるグラスワインと、それに合わせたツマミ(タパス)がリーズナブルに楽しめるスタイルで、いわゆる「スパニッシュ・バル」の走り。当時の福岡では他に似たような店は少なかったことからかなり繁盛し、筆者もよく仕事帰りに寄っていました。
そこで長く店長を務めていた上野雄二さんが、2015年に「ピカピカ」が閉店したの機にオープンしたのが「今泉一丁目 rakuda」。「リーズナブルに楽しくワインが飲める店」というコンセプトを引き継いでいます。
あちこちに大小様々なラクダのオブジェが飾られた店内はビルの2階にあり、どこか南国を思わせる明るい雰囲気です。店名の由来を聞くと少し照れながら、「私の若い頃のあだ名なんですよ」と、上野さん。なるほど柔らかな笑顔は、どこか面影があります。「ラク=イージー」という連想も、気兼ねせずにゆったりくつろげる店の雰囲気にぴったりです。
カウンターにはスパークリング2種類、白4種類、赤6種類のワインボトルが並び、グラスで注文すると大きめのグラスになみなみと注いでくれます。普通はボトル1本からグラス6~7杯とるのが一般的ですが、この店では5杯程度とか。1杯あたりの分量が多く、しかも450円からというリーズナブルな価格設定です。
「ついつい多めに注いでしまうので、ボトルで頼むよりグラスで飲む方がお得なんですよ」と上野さん。さらに、開店時間の17時半から19時半までの「Happy 泡~!!」は、スパークリングと生ビールが390円という嬉しいサービスも。これはもう、泡で乾杯しないわけにはいきませんね!
ワインに合わせた前菜には「ピカピカ」時代から定評のある「タパス」が、冷・温合わせて10種類以上も揃っています。なかでも一番人気なのが写真の「エビ、貝柱、アボカドのタルタル」(バケット付700円)。1皿380円からなので、グループなら一人一皿ずつ頼んでシェアするのも良さそうです。同じくスペインバルの定番「アヒージョ」(バゲット付700円~)も、キノコやエビ、イイダコ、鶏モモ肉などが選べます。
パスタは辛口の白ワインに合わせて、季節メニューの「フェットゥッチーネ スモークサーモンのクリームソース」(1,000円)を注文。他にもペンネやリガトーニ、さらに明太子などの和風パスタもあるので、好きなワインに合わせてどうぞ。
メインの肉料理はハーブ鶏や霧島山麓豚などもありますが、赤ワインとの相性からシンプルに「牛ロースのステーキ」(1,500円)をチョイスしました。筆者はシラーズと合わせるのが好みですが、スペインのテンプラニーリョ、イタリアのモンテプルチアーノといった品種の定番赤ワインも揃っています。お手軽なグラスで好きなワインと料理を自由に組み合わせられるのが、この店の最大の魅力です。
ワインのラインアップは産地にこだわらず、上野さんが美味しいと思う銘柄や品種のボトルが不定期で入れ替わります。また、黒板には「本日のオーガニックワイン」が4種類ほど書かれているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
アラカルト以外にも「おまかせコース」(2名以上で前々日までに要予約)があり、こちらも全7品で2,700円とかなりお得です。カジュアルな雰囲気でリーズナブルにワインが楽しめる店として、ぜひ覚えておいてください。
ジャンル:ワインダイニング・ワインバー
住所:福岡市中央区今泉1-3-1-2F
電話番号:092-752-8172
営業時間:17:30~OS23:30
定休日:火曜
席数:カウンター8席、テーブル16席
個室:なし
メニュー:タパス380円~、アヒージョ(バゲット付)700円~、リガトーニ ゴルゴンゾーラのクリームソース1,000円、海老とアボカドのピザ1,000円、牛ロース肉のステーキ1,500円、おまかせコース2,700円(全7品・2名以上で前々日までに要予約)
URL:https://www.facebook.com/rakuda2015.11.11/
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