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自家製酵母を使って焼き上げる、珍しいプーリア風ピッツァ

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イタリアのピッツァといえば発祥の地ともいわれるナポリピッツァがもっとも有名で、福岡でも多くの専門店で食べることができます。しかし、日本のうどんやラーメンと同じように、イタリア各地にも気候風土や食材の違いから郷土料理といえるピッツアァがあります。
そんな中から全国でも珍しいプーリア風ピッツァが食べられる店があると聞いて、平尾山荘通りの近くにある「ピッツェリア・ニャーモ」を訪れました。

ニャーモ店内

店名の「GNAMO」(ニャーモ)はイタリア語で「行こうよ!」という意味の方言で、「博多弁でいうと“行くバイ!”っていう感じですね」と、オーナーシェフの中村賢二さん。ヨーロッパの工場や船で使われていたというアンティークの照明が目を引く店内は、カジュアルで気さくな雰囲気の店づくり。人あたりのいい中村さんのキャラクターと相まって、すぐに馴染める居心地の良さがありました。

ニャーモ窯01 ニャーモ窯02

中村さんがピッツァの道に入ったのは福岡の老舗ピッツェリア。その時の師匠がプーリア風のピッツァを修業した職人で、その作り方を受け継いでいるそうです。よくブーツにたとえられるイタリアのかかとの部分に当たるプーリアピッツァはフォッカチャのようなパンに近い生地で、具材と一体感のあるふっくらとした焼き上がりが特徴。
厨房の奥に設置された薪窯はイタリアの窯職人にオーダーしたという特注品で、「うちのピッツァは水分量が多いので、火持ちがいい樫の木を使って380度くらいの低温でじっくり3分程焼き上げます」と中村さん。イタリア産と国産の粉をブレンドした生地には独自に研究したバナナとドライいちじくを使った自家製天然酵母を使い、加水率を最大限に上げることでしっかりした味わいと軽さのある焼き上がりを目指しているそうです。

ニャーモP1

今回はプーリア風ピッツァの特徴を知るために、あえてシンプルな具材の定番2種類を注文。1枚目の「ピッツァマリナーラ」(1,500円)は、トマトソースにニンニク、オレガノ、プチトマト、オリーブ、バジル、アンチョビという組み合わせ。窯から出てきたばかりの焼きたてピッツァからはニンニクとオレガノの匂いが香ばしく漂い、いきなり食欲がそそられます。
自家製酵母を使った生地はパンのようにふっくらとした仕上がりで、アツアツをナイフで切り分けてガブリといけば、表面はパリッと、中はしっとりもっちりとした歯ごたえ。この食感こそが、プーリア風ピッツァならではの持ち味です。

ニャーモP2

イタリアピッツァの定番中の定番「ピッツァマルゲリータ」(1,700円)は、トマトソースにバジル、モッツァレラチーズというさらにシンプルな組み合わせ。イタリア産のモッツァレラはモチモチとした食感にコクがあり、生地と具材の一体感を味わうことができました。

ニャーモS1

また、「ニャーモ」では、ピッツァ以外にも中村さんが体験した本場の味を再現した料理を提供しています。たとえば、この日の「本日のスープ」(1,100円)は、白いんげん豆、ほうれん草、玉ネギ、白ネギ、人参、セロリ、ナス、ズッキーニ、カボチャ、キャベツ、黒キャベツなど、10種類以上の野菜を煮込んだ「ミネストローネ」。クタクタになるまで煮込んでドロリとしたスープには野菜の甘み、旨味が染み出て、なんとも滋味深い一皿でした。

ニャーモシェフ

昼の「ピッツァランチ」「パスタランチ」は1,760円から。夜はアラカルトも多彩に揃っています。ほかの店ではなかなか食べることのできないプーリア風ピッツァは、一食の価値がありますよ。

ニャーモメニュー
店舗名:PIZZELIA GNAMO(ピッツェリア・ニャーモ)
ジャンル:イタリア料理、ピッツァ
住所:福岡市中央区平尾4-8-6山荘ビル1F
電話番号:092-522-3688
営業時間:11:30~OS14:00/18:00~OS21:00
定休日:火曜、第3月曜(ほかに不定休あり)
席数:テーブル22席
個室:なし
メニュー:前菜盛り合わせ(1人前)1.850円、本日のスープ1,100円、ピッツァマリナーラ1,500円、ピッツァマルゲリータ1,700円、ピッツァカプリチョーザ2,580円、フレッシュトマトとバジルのトマトパスタ1,600円、魚介のリゾット2,200円
URL:https://www.pizzeria-gnamo.com

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この記事を書いたひと

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