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電気治療(マイクロカレント・TENS)による肉離れ・打撲・捻挫への対処法

肉離れや打撲、捻挫など突発的なケガはした時、「冷やしたらいいの?」、「温めたらいいの?」と迷った経験はありませんか?また、いつまでも続く痛みに、もっと効果的な治療法がないものかと悩んだことはありませんか?

肉離れや打撲、捻挫は、完治までに数日から数週間、程度によっては1ヶ月以上かかることもあります。でも、できるだけ早く治したいと思うのは当然のこと。

そんな時に、早期回復を図る手立てとして、電気治療があります。
ここでは、肉離れ・打撲・捻挫などに効果的な微弱電流療法(マイクロカレント)と経皮的電気刺激療法(TENS)をご紹介します。

1. マイクロカレント(微弱電流療法)とは?

肉離れや打撲、捻挫などのケガをしたとき、私たちのからだには「損傷電流」という弱い電流を流して傷ついた組織を修復する働きがあります。

そのメカニズムはまだ研究途上ですが、電流の刺激は組織を活性化して自然治癒力を高める働きがあり、肉離れや打撲、捻挫などのケガの回復を早める効果が期待されています。また、血行が促進されて発痛物質が排出されるため、痛みの緩和にも有効とされています。

そのメカニズムを応用して行う治療法が、マイクロカレント(微弱電流法)です。損傷電流と同じようなμA(マイクロアンペア)という極めて弱い電流を使用します。
体への刺激感はほとんどなく神経・筋肉を興奮させないので、受傷直後の痛みにも使用可能です。医療の現場では、RICE処置(Rest:安静・Icing:冷却・ Compression:圧迫・Elevation:挙上の4つの処置)とマイクロカレントを併用した治療も取り入れられています。

2. TENS(経皮的電気刺激療法)とは?

TENSとは、ケガをした時などに脳へ痛みを伝える知覚神経に対して電気刺激を与える治療法です。弱い電流を皮膚の表面から流すことによって、痛みの信号を伝達するゲートを閉ざしてしまうのです。よく耳にする低周波治療とは、一般的にこのTENSを指します。

家庭で使用されている低周波治療器のほとんどはTENSをもとに開発されたものです。電気の刺激で筋肉の緊張をほぐして血流を促し、肉離れや打撲、捻挫などによる痛みや腫れを緩和します。

肉離れ・打撲・捻挫への基本的な対処法

最後に、普段の生活や運動中に肉離れや打撲、捻挫などのケガをした場合、どのように対処したらよいのかを紹介します。

基本的には、急性期は冷やし、慢性期は温めることが推奨されています。

急性期とは、肉離れや打撲、捻挫を受傷した直後を指します。受傷直後は炎症反応を起こして腫れや痛みが強いため、患部を冷やして血流を抑える必要があります。安静にし、冷却して発熱を抑え、患部を圧迫し、患部を心臓よりも高い位置にすることで、内出血や炎症を抑える応急処置(RICE処置)が有効です。

また、人によって異なりますが、通常、約2~3日で急性期は終わり、慢性期に移行します。慢性期になると炎症は治まりますが、痛めた部位が疲労して筋肉が硬くなり、血流が滞った状態になります。その結果、酸素や栄養が行き届かなくなり、腫れや痛みにつながります。この時期には、患部を温めて血流を促し、硬くなった筋肉をほぐすことが大切です。

急性期にも慢性期にも使用できるのが、上記で紹介したマイクロカレントやTENSを用いた電気刺激療法です。

肉離れや打撲、捻挫の応急処置後に用いることで、運動神経や知覚神経に電気刺激を与えて、筋肉を収縮・緩和させ、痛みを和らげる効果が期待できます。

肉離れや打撲、捻挫などのケガは、症状に応じた治療を行うことが求められます。マイクロカレントやTENSをうまく取り入れて、早期回復を目指しましょう。

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