PageTopButton

あなたの好奇心が目を覚ます!「古代エジプト展」の魅力

3月12日、福岡市早良区百道浜の福岡市博物館で始まった「ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展」。
早くも大勢の古代エジプトファンが会場に詰め掛けている。

今回、何と言っても見応えがあるのが、ずらりと12点の棺が立てて並べられているゾーン。棺の蓋に書かれた古代エジプト人の顔をじっと見つめていると、まさに永遠の魂がそこに宿っているように感じられる。

中でも特に目立っているのが、ホルの外棺。一見、ロン毛なので女性と勘違いしがちだが、アゴに髭を蓄えているから男性である。ホルはアメン神の神官で神殿の執事を務める人物だったそう。まさか、こんなに色彩豊かな棺が現代まで綺麗なままで残されて、福岡の人々に見られることになろうとは、ホルも想像することはなかったろう。ここには古代エジプト人が願った永遠の命が体現されているといっても良い。

こちらはパネシィの外棺。パネシィはアゴ髭こそないが、男性である。
「アメン神の歌い手」に関係する人物だったらしい。今でいう秋元康さん? ちなみに正面から見ると、あの女優さんにも似てるなー。と、実に色んな想像を掻き立てるのが棺のゾーンなのだ。

そして今回、学術的にも素晴らしいのがCTスキャンによるミイラの解析だ。
ミイラ研究において、初期の学者は包帯をほどいていたが、今日では科学技術の進歩に伴い、ミイラを傷つけることなくデジタル的に一層一層はがしていくCTスキャンを採用。それにより、包帯の間に隠された護符などの物体は実際の布を取り除くことなく観察することが可能になったという。またスキャンをすることで、科学者はミイラの顔の復元もデジタル的に行えるようになった。
そのうちAIで顔の復元だけでなく、声も復元されて…となると、これはまさに古代エジプト人が願い続けた「永遠の命」が実現したことになるのではないだろうか? と、ここもまた色んな想像が膨らんでいく人間のミイラの展示ゾーンだった。

他にもライデン国立古代博物館がエジプトの地でどのような調査や活動を行ってきたのかを紹介する展示も充実。

”あなたの好奇心が目を覚ます”ことは間違いない「古代エジプト展」。
ぜひ会場へ足をお運びいただきたい。

この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう

radiko 防災ムービー「いつでも、どこでも、安心を手のひらに。」