世界的な高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」が21日、福岡市にオープンしました。スイートルームは1泊250万円からと海外の富裕層やVIPを最高のサービスでもてなします。国際的な会議や学会などにも対応できるよう国内最大級の大型スクリーンを備えた宴会場もあります。地元の経済界からは福岡市の“飛躍”につながると期待の声があがっています。
富裕層誘致の呼び水になるか、高級ホテル不足の福岡市の“新シンボル”?
福岡商工会議所の谷川浩道会頭「リッツ・カールトンが来てくれるということが福岡を一流都市として認めてくれる、世界の富裕層が来てくださる最低限の要件がそろった」
大丸福岡天神店広報・箱崎純史さん「街の魅力が必ず上がるということで大歓迎。富裕層に期待が持てるような施設のスタートというのは百貨店にとっては大いに期待していますし、緊張感をもって準備をしていきたい」
西鉄ホテルズ営業統括部・松本憲治さん「一部重なる客もいるかもしれないが別と考えていまして、今まで一つの点で商売していたが大名という面で新しいビジネスができるという考え方で共存共栄できれば」
高級ホテルの数が少ないことでG20などの国際的な会議の選考から漏れたり富裕層の取り込みがうまくいかなかったりした経験のある福岡市。そのトップは、笑顔で新たな5つ星ホテルの開業を祝いました。
福岡市・高島市長「アジアのリーダーを目指す福岡市にとって、21日は間違いなく象徴的な日、象徴的な出来事になったと思っています」
九州経済調査協会・渡辺隼矢研究主査「福岡にとってインパクトは大きい。ザ・リッツ・カールトン福岡のような高級ホテルができればより国際的な福岡の立ち位置が高まっていく」
「国際会議」を想定し国内最大級スクリーン付き宴会場
「ザ・リッツ・カールトン福岡」は福岡市の再開発促進事業「天神ビッグバン」の一つとして小学校の跡地に完成した複合商業ビル「福岡大名ガーデンシティ」の中にあります。和を基調としたホテルの1階エントランスには7000本の糸で水墨画を表現したアートを展示。フロントは18階に、客室は19階から23階に設けられました。最上階の24階には25メートルのプールやスパ、博多湾の夕日をみながら食事やお酒が楽しめるバー。国際的な会議や学会などにも対応できるよう国内最大級の大型スクリーンを備えた宴会場もあります。
インバウンド狙いの競争が激化へ
客室はスイートルームを含めると全部で167室。このうち、最上級のスイートは188平方メートルの広さで料金は1泊250万円から。久留米の籃胎漆器などの九州の伝統工芸で飾られ、フィットネスルーム付きです。ほかの客室は1泊約10万円からです。リッツカールトンを展開するアメリカの「マリオット・インターナショナル」は今後、福岡県南部のうきは市や佐賀県嬉野市などでもホテルを開業する予定です。コロナ後の落ち込みから一転、訪日客を狙った競争が各地で激しくなっています。
この記事はいかがでしたか?
リアクションで支援しよう