6月20日午前10時50分のラジオニュースで、アナウンサーとしての第一歩である「初鳴き」を終えた。当日は緊張で汗が滝のように体を流れた。90秒のニュースを読み切ってスタジオの外に出ると、後見人の田畑竜介アナウンサーをはじめ先輩方から「合格です」と声がかかった。ようやくスタートラインに立てたうれしさで、胸がいっぱいになった。
そのスタートラインにも自分一人で立ったわけではない。何度アクセントをミスしても丁寧に指導していただいたアナウンス部の先輩方など、多くの人の協力で初鳴きを終えることができた。
福岡市から約500キロ離れた兵庫県に住んでいる両親も、私の初鳴きをオンタイムで聞いていた。両親は私の「何かにトライしたい」と思う気持ちを大切にしてくれた。空手やテニスを習ってみたいと言った時も快く受け入れ、何より私が「アナウンサーになりたい」と言った時も嫌な顔一つせず最後まで応援してくれた。
先日、社会人になって初めての父の日があった。何か欲しいものがあるかと聞いてみると、答えはまさかの「息子の実況デビュー」。いつもの実況練習もより一層力が入る。周囲への感謝を忘れず、コツコツ努力します。
これからどうぞよろしくお願いします!
7月1日(土)毎日新聞掲載
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